22 怖い夢を見たくなければ、寝ないようにすればいい。現実とずっと向き合ってられるなら
「……ん……」
視界に入ってきたのは……
「俺の部屋?」
普段俺が過ごしている部屋だった。
「なんで俺、ここにいるんだ?」
確か異世界戦に向かっていて、拉致されて針田達と戦って、それから、それから、
「それから……どうなった?」
記憶がない。でも現実世界にいるとしたら俺は死んだのか?……死んだ?死んだら凜は――
「……っ!魔崎!」
戦って死んだら凜はどうなる。ただ引っ掛かかるのは、俺はどうして死んだ?全く覚えがない。
「蘭次様?」
聞きなれた声、少しキーの高いその声はあいつの声に違いなかった。
「魔崎、今すぐ俺を異世界に飛ばしてくれ。早く、早く!」
「ええっあの、蘭次様!落ち着いてください!」
「いいから早くしてくれ!!!」
――ビグゥゥ、と魔崎の体が震える。
「……あ、すまん。驚かすつもりじゃなかったんだ」
「い、いえ大丈夫ですけど……前にも言った通り、異世界から現実世界に戻ってきた以上は一時間は待たないと異世界には行けませんよ?」
「それはわかってるが、時間がないんだ!仲間の身が危ないんだ!頼む!」
「……蘭次様のおっしゃりたい事はわかります。でも無理なんです。規則で決まっている以上それを破れば、二度と異世界には行けなくなります。そして私も……規則は絶対なんです」
「……っ……くそっ!」
――俺も本当は震えていた。
なぜ異世界で死んだ記憶がないのかという思いが、恐ろしいものを感じさせたからだ。
異世界に戻ってもすぐ苦痛を味わうんじゃないかと。
俺は……どうすればいい?知らないっていうのは、こんなにも恐ろしいものなのか?
なら、知るしかない。
俺自身の目で




