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12 世の中に100%の賛成は存在しない。

  「……遅かったわね」

 「悪い。ここ最近立て込んでてさ」

 「暇さえあれば異世界の事を考えてるような奴が、そんな用事があるとは思えないけどね」

 「う……で、でも凜だってそうじゃねーか。だからこの世界にいるんだし」

 「……そうね。私も大概ね」

運営が出してきたボス敵を見事倒して(見事椎名に騙されて)から十日後。あの時は地面に真っ逆さまでもう終わったと思ったけど、凜に魔法で助けてもらった。当然その後椎名には怒ったが、「まあ結果的には敵は倒せたし、蘭次君も無事でよかったじゃん」とか、「騙すときはまず味方から。って言うから」とか言ってはぐらかされた。その後俺は私事でしばらく異世界に来れず、結局『異世界戦』がある日になってしまった。

 「椎名は?」

 「すでに異世界戦が行われる会場で私達のエントリーを行ってるらしいわ」

 「その会場って……」

 「今から行くわよ。ついてきなさい」


 凜が歩く方についていく。そういえば、この世界でこうして歩いたりする事ってなかったな。

 

 辺りを見渡すと、思ったより建物がある。でも、一体なんのために……。

 

 「凜、結局その『異世界戦』って、どういうものなんだ?」

 ふとそんなことを思い出す。

 「私も詳しくは知らないけど……トーナメント形式でやるみたいね」

 「トーナメント形式?」

 「そう。あのボス敵を倒した人たちで、勝ち進んでいって、最後には決勝で……って感じらしいわ」

 「ふーん」

 それなら、体力も大事になるな。……なんだかそう思うと、ワクワクしてきたな。よし。がんばろう。

 「見えてきたわ。あの建物よ」

 凜が指さした先、俺たちがいる丘の下には――大きなドーム状の建物。周りには、コメ粒サイズの人々。

 「よっしゃ!それじゃ張り切っていきますかね、り――」



 「伏せなさい!!」

 

 突然の凜の叫び声


急に暗くなる目の前


九十度変わった景色


最後に見えたものは――




 炎をそのままマークにしたような紋章が腕にある。俺たちと同じ、『人間』だった。


             

 

 

  

しばらく投稿が遅れてしまい申し訳ありませんでした。

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