第六十一話 三日目
今日は三日目。
塔は4つで残り4日。今日からゲームが始まるはずだ。
私だけではなく、皆が同じように考えていたと思う。
コアタイムに近づき、私はログインする。
仲間たちも集まってきた。早速ゲームを開始する。
新聞を読んだけれど、オープニングの記事だけだった。
塔の解放の記事は無かった。
「一応、塔に行って確かめてみよう」KOJIの声に私たちは賛成した。
道具屋で手早く道具を買いそろえて、東の塔に向かう。
街から東の塔まで、加速ドリンクを飲んで急ぐ。5分程度かかった。
東の塔ではやはり見張りが門を閉ざしている。
話しかけてみても「ここは立ち入り禁止だ。通すわけにはいかん」と言われた。
他の塔にも立ち寄ってみた。
東→南→西→北の順に塔へ立ち寄るが、どの塔も立ち入り禁止だった。
塔と塔の移動には、約10分程度かかった。
全ての塔に入れないとわかって、一度街に戻る。
街のギルドに立ち寄ると、ギルド長が忙しそうに皆に説明していた。
「今、国が対応を検討中である。明日まで待たれよ」
「塔の解放?ああ、塔についてもちろん我々も把握している。明日まで待たれよ」
今日、これ以上の動きはなさそうだ。
話を聞いていた小人の客たちが、塔について話し合っていた。
「この街を東西南北に囲んでいる塔には、古くからいわれがある。
なんでも、最上階を守る守護神を倒すと大きな力が手に入れられるそうだ」
「でも、最近ではずっと、危険だからって封印しているんだろ。
もう、最上階に何があるかなんて知っているやついないだろ」
「ああ、もちろん、俺も何があるかなんて知らない。
ただ、大昔は皆、塔のご加護を得て魔王と戦い合っていたらしい」
既にコアタイムが始まって既に40分程度経過している。
私たちは、それからいつも通りレベル上げを行った。
「なあ、4つの塔を三日で攻略しないといけないみたいだな」
敵を倒しながらなのに、器用に会話する声が聞こえた。KOJIの声だ。
「ああ、攻略の早さが大事になりそうだな……」
「まあ、いつも通り攻略していこう」
男3人が意気投合している。頼もしい限りだ。
コアタイムの一時間が終わった。ゲームの時間は終わり。
私たちは軽く挨拶を交わし、解散した。
このサーバー、私たちは招待されている。
もしかしたら、私たちへの挑戦状なのかもしれない。
「もしかしたら、結構シビアな時間管理が必要になったりするのかな」
私は、それぞれにかかる時間を思い返していた。
塔から塔への移動は約10分。
街から塔への移動は約5分。
レベル上げの要否や塔の攻略にかかる時間は、塔を攻略してみないとわからない。
「まだまだ分からないことだらけね」私はそんなことを考えながら眠りについた。




