たこ焼きのハウ・トゥ。
「まぁ、つくろうよ」
僕のその言葉でたこ焼き勝負の火蓋は切って落とされたのだった。
っていうか、たこ焼きの作り方分かんねぇ・・・。
小麦粉とか入れればいいのか・・・?
そうだ、雅に訊いてみよう。
「雅、たこ焼きってどう作んの?」
「勘や!」
「勘かよっ!」
お前、行きの車でたこ焼きについて熱く語ってたんじゃないのかよっ!!
もう、いいや。
適当にやったら、作れるだろ・・・。
なんやかんやで作っていったが、ほんとにこれでイイのか?
出来上がったのは、真っ黒のたこ焼き。
焼き過ぎたかな。
味見してみると・・・
「おゔぇっ。なんじゃこりゃぁっ」
中が全然焼けてねぇ。
サイアクの状態。
「お、できあがったんか」
雅が僕の肩越しに真っ黒のたこ焼きを見た。
「ってなんやこれ。ほんまにたこ焼きかっ?!」
雅の大きな声で皆がわらわら集まる。
「わ~ヒドくない、これ?」
「味見してみ、南藤」
なぜか審査員の雅が南藤に真っ黒のたこ焼きを渡す。
持ち方っ!
汚い雑巾を持つときのような・・・。
つーか南藤、毒見役かよ。
気の毒に・・・。
「へ?なにこれ」
と、南藤が真っ黒のたこ焼きを口に入れた瞬間。
ボフン
と爆発音が聞こえ、南藤が顔を真っ赤にして倒れた。
「な、なにいれたんや。カズ」
やっぱりアレはまずかったか・・・。
辛味がある方がいいと思ったんだけど。
「タ、タバスコを少々・・・」
「タバスコぉおおお?!」
「南藤死んだな」