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高原の王、成吉思汗1  投降の作法

 見つけてくれてありがとうございます


 Twitterから来てくれた皆さん、ようこそお越しくださいました

 投降する人は後を絶たない。

 もはや高原でテムジンに楯突ける者などいないのだ。

 投降者にはなかなかの大物も居る。ケレイト族トオリル・ハーンの弟、ジャガ・ガンボもその一人だ。

 元々トオリルと不仲になっていたジャガ・ガンボはテムジンに以前から接触を図っていた。カラ・トン(黒い森)での闘争劇がスムーズに行ったのは、彼の配下が道案内をしてくれたからだ。

 ジャガ・ガンボはテムジンとの友宜(ゆうぎ)を結ぶのに余念がなかった。

 自分の長女イバカ・ベキをテムジンに。

 次女ベクトゥトミシュをテムジンの長男ジュチに。

 三女ソルコクタニ・ベキをテムジンの四男トルイに嫁がせている。

 下世話な話かも知れないが、投降するには女の子を送ってセットなのである。

 

 タタールで最後まで抵抗していたイェケ・チェレンも遂に投降した。

 この時残っていた娘であるイェスゲンを妻に送ったが、イェスゲンが言い出した。

「私の姉イェスイの方が王者の妻に相応しいです」

「ほぅ。そんなに立派な姉なのか?俺の隣を譲れる程か?」

「姉は可愛くて聡明です。私ごときが太刀打ち出来ません。勿論この席を譲りますとも」

 早速姉を探させると、確かに可愛い女の子がやって来た。

「お姉さんは上座に。私はこの位置で充分ですから」

 妹イェスゲンは姉イェスイに上座を譲り、自らは(はしため)の席に座り直した。

「イェスゲン、お前が推挙したイェスイは確かに可愛く聡明だ。だがお前の正直さと生真面目さも充分素晴らしい。もう片方の隣にお前が座る権利をやろう」

 後々の事になるのだが、姉イェスイは第三婦人に。そして妹イェスゲンは第五婦人に落ち着いた。


 メルキトからも遂に投降の使者が来た。

 実はメルキト。一番先に滅びたくせに、何度も何度も立ち直る厄介な奴らであり、本音ではテムジンは早いところ降伏して欲しかったのだ。

 その降伏の為に送り出した娘は、5日遅れてやって来た。

 将軍のナヤアという人物は深々と頭を下げ、謝罪した。

「未だ道は盗賊も多く危険でしたもので」

「嘘だ!お前らどーせ道端で盛りが付いて始めてたんだろ!お前らの降伏ちょっと考えなきゃいけねーよな!」

「お前らの結婚式はいつですかー?ふっざけんな!」

 ナヤアとやって来た娘クランを散々なじるテムジン。

 何度立ち直っても何度でも叩き潰す気満々だった。最愛の妻ボルテを拐った恨みはいつまでもだった。

 なじり捲っているさなかに娘クランが口答えをした。

「あたしの身体に聞けねーのかよ」

 真っ直ぐにテムジンを見つめる目は凛としていた。これで降伏が認められないならメルキトは全て奴隷落ちだ。クランの目も真剣だ。


 その翌日、クラン姫を大事そうに携えたテムジンは宣言した。

「第二婦人になるのはこの娘クランである!」

 夜にクランをいただいたところ、クランは乙女だった。この乙女であるクランの気丈な振る舞にテムジンが参ってしまったのだ。

 これにより将軍ナヤアも出世することになる。

 

 テムジンは沢山の女性を姫君としていただきながら降伏を受け入れたのである。

 読んでくれてありがとうございます

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 只今連載中

 犢端高校勇者部活動記録   https://ncode.syosetu.com/n0115ie/


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 なども書いております。宜しかったら見て行ってください


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