第五話 俺って強いかも
新年あけましておめでとうございます。
昨年はコロナにやられた年となりましたね。早く収束することを祈っています。
ですが、今年は更新も少し上げてコロナで外出できなくてもこの小説を楽しんでもらえるように頑張りたいと思います。
そんな私に皆様お付き合いください。
今年もよろしくお願いいたします。
そして皆様にとって幸多き年になりますように…
何でレベルが下がったんだろう。
「おい。ナビ。何で俺のレベルが下がったんだ?」
【先ほど倒したモンスターはスモールウッドです。】
スモールウッドって…どこがスモールだよ。ビッグだろ。ワーキャットにしても何を基準で名前を決めているんだろう。全く分からない。そもそも元居た世界と名前の基準が違うのは仕方がないのだろう。郷に入っては郷に従えだ。ここまでくると、いくら考えていても仕方がない。
お腹が満たされると不思議に感じることが沢山あるな。だけどナビは使えないからな。
【使えないわけではありません。わざとそう見せているのです。後程、泣いて感謝するぐらい活躍しますよ。】
何かのフラグかな?これってずっと使えないまま終わるやつだこれ。ため息が出る。少しは役に立ってくれ。道案内できるんじゃないのか。道を知っているんじゃないのか。いくら考えても無駄なことは理解した。悲しくなる。
「どこに行けばいいのかな。次どこ行こう」
独り言を呟きながら進んでいく。何かしら喋らなければくじけそうになる。
「いい天気だなー。もうそろそろ何か見えてこないかなー。何か出て来ないかなー」
ガサガサガサ。
何か音が聞こえる。向こうの茂みの中からだ。音のする方を見る。人かもしれないと気持ちが高揚する。
何か出てきた。そう出てきた。しかし、出てきたものを見て引き返す。
こんなところでフラグ回収はいらないわ。
「あなたは結構ですのでさようなら」
出てきたものは人ではなかった。見た目は牛。とにかく大きい。4足歩行ではない。2足歩行だ。手に大きな棍棒も持っている。これは知っている。ミノタウロスというやつだろう。
【このモンスターはジン・ギスカンです】
おっと。おっと。おっと。予想の斜め上を来たぞ。色々まずい名前だろこれは。羊かな?それとも偉人の人かな。俺の物語ここで終了しないよね。人生終了して新しい冒険が始まったばかりなのに新しい冒険も終了にならないよね。誰がこんな名前にしたの。とにかく倒さなければいけないよな。逃げられないよな。
「ナビ。魔法とか使えないの?」
【今はお答えできません。次第にわかるようになります。】
MPがあるんだから使えるだろ。今知るべき時だろ。何で答えられないんだよ。
そう話しているうちにジン・ギスカンはこちらに突進する準備を始めていた。
俺も向かい合い戦闘態勢になる。逃げ出したいが逃げられる自身がない。強いモンスターはいないと言っていたのに実際にいるじゃないかと思ってしまうが、もしかしたら弱いのかと期待する。しかし、どう見ても強そうだ。戦闘するための気持ちの準備ができていないがお構いなしにモンスターは突っ込んできた。
早い。ものすごく早い…わけではなく、実際はスローモーションに見える。難なくかわす。そしてカウンターの代わりに一発思いっきり殴る。
ぶぉぉんという音と共に周りがはじけ飛んだ。そう。周りが消し飛んだ。自分で目を疑った。
テレレテッテレー。軽快な音楽が流れる。あっレベルが下がった。
【ジン・ギスカンのレベルは100です。この一帯のモンスターで一番レベルが高いです。】
レベル100と言われるとかなり高い気がするけど、この世界では弱いモンスターなんだなと納得する。弱いからスローモーションに見えるのだと思った。
ステータスも確認しなければいけない。いちいち確認しければいけないのは面倒くさいな。
弱いにしてもあっさりあんなのを倒せるということは…
俺って強いかも。
相変わらずのナビですね。果たしてここ一帯のモンスターは本当に弱いのか。そしてレベルの基準はどうなのか。もう少しでわかってきます。今後登場人物は増えていきますから。
しかし、魔法はどうやって使うんですかね。もしかして、使えないってことも…
それは見ていったらわかることですね。
モンスターの名前も色々考えてつけているので今後登場してくるキャラの名前も楽しみにして考えながら見ていただけると嬉しいです。
まだまだ続きます。お付き合いください。
最後に、前書きと重なってしまいますが、皆様今年もよろしくお願いいたします。