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ユニークスキル『幻想世界否定(アンチファンタズマ)』


「だが、どうやってやるんだ? 第一タイムリープなんて土台無理な話だぞ」

「それはそちらの世界の話。科学だけが発展していては到達不可能だ」

「魔法なら可能だと言いたいのか?」


 今いる場所は過去ではなく、あくまでも仮想空間。

 忘れがちだが、予言者はこの時間には存在しない。

 予測だけで会話をしている。

 だから、タイムマシンとは根本的なベクトルが違う。


「そうだな、時の神クロノスの力を借りれば不可能な話ではない」

「俺を縛り付けているくそ忌ま忌ましい力か?」


 法則無視ですか、ファンタジー怖い。

 確かに時間跳躍自体未だに科学よりオカルトに属する夢物語だ。


 もし、理論的に可能だとすればアインシュタインの相対性理論だろうか。

 運動する物体は時間が遅くなる。

 光速になればなるほど時間が縮む。

 ただし、これだと未来に行きっぱなしで生還は不可能だ。


 多分、こいつの言っているのに一番近いのはワームホールを使った時間移動なんだと思う。

 俺の世界に何らかの方法でワームホールを製作させて、過去と未来を行き来する。

 出来たのならSNSで公表したいものだが、ジョンタイターの様に眉唾物の時間旅行者扱いは受けたくはない。


「本来ならもっと簡単なんだ。あの世界が魔力で溢れていれば魔法で何とかなった。だが、君の超広域ユニークスキル『幻想世界否定アンチファンタズマ』が発動していた為、こんなまどろっこしい事をする羽目になったのだ」

「ん? ちょっと待て。その言い方だとまるで俺が保有しているスキルのせいで、俺の世界が夢も幻もない、くそつまらない時の流れに支配されているって事か?」

「その通りだ」


 ショックが大きかった。

 通りでギャルゲーイベントや、少年誌の主人公補正が無いわけだ。

 即ち、UFOや幽霊がおおやけの場に現せないのは俺のスキルのせいという訳だ。

 タイムマスィーンやワープ、惑星間エレベーター夢のまた夢。


 それなら俺が幾らWeb小説で頑張っても、誰にも見てくれなくてプロになれないのも納得がいった。


 全てはこのあるかどうかも怪しいユニークスキルのせいだった訳か。

 ということは、親友がいないスキルも嫌われスキルもアンチリア充スキルも完備されている可能性もある。

 

「補足だ。君が非リア充なのは、ただ単に性格がひねくれているだけだ」


 さいですか。

 俺の心を読むなんてお前はエスパーか?

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