殿下の頭は石ですか
殿下は思い込みが激しいから下手に説明するとややこしくなる。
「君は貴族だから聖女の役割など知ってる事も多いだろう。 だが、アイラは平民だ。 先輩である君が導いてやらなくてどうする」
「ですが、彼女はまだちゃんと力を授かってませんので聖女としては不安定です」
「だから君が教えてあげれば良いではないか」
毎日仕事に追われている私に言いますかそれ。
というか、そもそも聖女に関しての事は貴族も平民も関係なく知れるようになっている。それは殿下も知っているはずなのに、何故こんなにも彼女を庇護するのか。
「神殿が聖女に関しての勉強を行っているそうなので私は必要ないかと」
「やはりな」
「なんでしょうか」
「君はアイラが目障りなんだろう」
「はい?」
「突然現れたアイラに嫉妬して嫌がらせしているのでは」
余りにも的外れな発言に呆れて口が開いてしまった。
「私は嫌がらせなんかしていません」
「どうだか、新しい聖女が誕生したら前の聖女は必要なくなるからな」
「っ……」
「君はアイラの力が安定するまでの繋ぎだと言う事を忘れるなよ」
婚約者に言うとは思えない言葉を吐き去っていくヘンリー殿下。
※
『ミーシャ大丈夫?』
何も言えないミーシャはしばらく立ち尽くしたままだったが、マカロンの声にはっとなった。
「マカロン……」
『無理しないでミーシャ』
『あんなやつの言う事なんか気にするな!』
『そうだよ! 聖女はミーシャなんだから!』
「ありがとう3人とも…大丈夫だよ!」
今は仕事をしないと間に合わないと思い殿下の事は頭の端に寄せる。
アイラの事も気になるが、仕事は待ってくれない。癒しの力を求める人達の所に行ったりと忙しかった。
それを精霊界に行った時にシャルディア様に愚痴る。
「なんであの殿下は一方通行しか考えがないんですかね! 分かれ道があってもいいと思いません!?」
「今日は一段と荒れているな」
「すみません、シャルディア様の前でこんな」
「良い、それがお主だろ」
「……はい」
「アイラと言ったかあやつの精霊はまだ眠ったままだ。 無理に力を渡したばかりに精霊の存在自体が不安定になっておる。 こればかりは待つしかない」
「そうですか。 その精霊は大丈夫ですよね」
「あぁ、ただ眠っているだけだからな」
「そうですか」
ほっと安心する。
「それよりミーシャの方が大丈夫なのか?」
シャルディア様の手がミーシャの頬を掠める。
触れられるのは初めてなので少しドキドキしてしまた。
「顔色が悪いぞ」
「……仕事は忙しいですが、私を待ってくれる人がいるので休む訳にもいかないです」
ははっと笑う。
問題が山積みだからといって訪問は休みたくないし、癒したい人達かいるなら行くと決めているから。
「無理はするな」
「あり、がとうございます」
真剣な目で見つめられ、本当に心配されてるんだと嬉しくなった。
「それよりミーシャ」
「はい」
「お茶を淹れてくれ」
「ふふ、分かりました」
それから、数日経って噂で聞いたけどどうやらアイラは可愛らしい顔立ちで周りの神官達を虜にしているらしい。
その中に殿下も交ざっていると聞いた時は頭を抱えたけど。
しかも、彼女は聖女になると必ずしなければならない修行を拒否していて勉強もままならないとか。
私は選ばれた聖女だと周りに言っているみたい。
まぁ、確かに普段より早めに誕生したから選ばれた様に思うかもだけど、それは今までの聖女も同じ条件だ。
ちやほやされてるからか、好き勝手されて困ると王宮のメイド達が言っていた。
偶に来た患者に力の様子を見る為に癒しを与えているけど、前までは10人ぐらいしていたのが最近では、1人2人したら本調子じゃないからとお終いにしている。
それでもミーシャには敵わないが。
『あの聖女、力が出ないんじゃないかな』
「え、どういう事ミルク?」
『だって最初の頃より癒す人数が減っているでしょ』
『だから、そろそろ切れる頃かなって皆で言ってたの!』
『元々付け焼き刃の力だしな』
「そう、なの」
未だに彼女の精霊は起きてこない。
もしかしたら元の精霊じゃなくて新しく生まれ変わるかも知れないとシャルディア様は言っていたけど、そうすると彼女はどうなるのだろうか。
聖女には精霊が必須だ。
なのに精霊がいないなんて……。前例がないからよく分からない。
書くのが辛い(文章力と内容の薄さに)です。詳しく書かないとと思いつつも纏まらなさ過ぎて撃沈です。
こんな拙い話をお読み頂きありがとうございます!




