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山岳の国『エラドラ』にて双子の買い取りが始まる~~~樹歴316年、10月1日

樹歴316年、10月1日となりました。

本日も、ワタクシが異世界ニュースをお届けいたします。


解説はみなさまもお馴染みの


「俺だ」


よろしくお願いします。


では、トップニュースです。



~~~山岳の国『エラドラ』にて双子の買い取りが始まる~~~



みなさんもご存じの通りに、エラドラではドラゴンライダー、いわゆるレッサードラゴンと、それを操れる騎士を育成しては、大陸の国々に売り出しています。


「そのドラゴンライダーを生みだすのに必要なのが双子というわけだ。エルドラの守護竜に双子の片割れを食わせ、その血肉を元にして生まれたレッサードラゴンの玉子を孵化させる。すると、どうしたことか残された双子の言うことを利くようになるというわけだ」


そのため、大陸中の津々浦々から奴隷商が双子を荷車に載せて押し寄せているということですね。


「なんせエルドラが高値で買い取ってくれるからな。奴隷商もそうだが、貧農は目の色を変えて己の子供を売りに出すそうだ。なんともはや、餓鬼の世界だな」



「嫌! 嫌! 死にたくない!」


燃えるように紅い口腔こうこうがアタシに迫る。


「なんでアタシなの!」


鋭い牙が、アタシを切り裂く。


「なんでお姉ちゃんじゃないの!」


石のような舌が、アタシをり潰す。


「憎い憎い憎い! アタシの代わりに生き残った姉が死ぬほどに憎い!」


煮えたぎる湯のような胃液が、アタシを溶かす。


その想いを守護竜はレッサードラゴンとして吐き出す。

要らない、汚い、体に悪い、想いに受肉させて吐き出す。


そうして生まれたレッサードラゴンは。

強烈なつながりを、残された双子の片割れへと残すのだ。



〇樹歴316年12月末日

レッサードラゴンのうちの1匹が孵化して、新しいドラゴンライダーが誕生する。


〇樹歴320年

約3年に及ぶ戦技教育を経て、姉妹のドラゴンライダーがとある国に出荷される。


〇樹歴325年

ドラゴンライダーが紛争で戦果を挙げる

これを受けて、叙勲。男爵となる。


〇樹歴328年

竜騎士ライダーが侯爵家の3男と結婚。


〇樹歴329年

竜騎士ライダーに第1子誕生。


〇樹歴335年

竜騎士ライダーが故郷の村ににしきを飾る。


〇樹歴350年

竜騎士ライダーに初孫が誕生。


〇樹歴354年

他国との戦闘中に竜騎士ライダーが殺される。


騎竜は死んだ竜騎士を散々に食い散らかすと、何処となりと飛び去って行った。

愛ではなく憎しみでつながる関係。

でも竜騎士ライダーはそうとは知らずに、甲斐甲斐しく騎竜の世話をして「今日もありがとうね」などと話しかけているという日常があるわけです。

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