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第二話「クロね!」

 眩しい!

 視界が光によって遮られ、手で目を覆い指と指の隙間から周りを見ようとする。

 近くには人影のような物が見えたが、視認することができないが、次第に光の強さが弱まり徐々に目が見えるようになってきた。

 ぼやけて見えていた人影が姿を現す。するとそこには。


うぉ!目の前に美少女がいる!


 

 俺の目の前に、腰までまっすぐに伸びてい金髪、すっきりと高い鼻、きりっとした眉をしたまだ幼い美少女がいた。しかし胸は残念ながらなかった。そして、そのなかでも特徴的だったのが、真っ赤な瞳である。その顔はいたずらしている子供のように不敵に笑っていた。


「――――、―――。――――。」

「―――。――――――――。」


 何か少女が話しているけど俺の耳には何を言っているのか理解できない。そういえば後ろに誰かいるのかな?

 ふと後ろを振り向こうとしたが。


「え?」


ゴン!


 いきなり首を地面に抑えつけられ、腕を後ろで組まされてしまった。

 

 何がどうなってるんだ?

 ここはどこだ?

 俺はどうされるんだ?

 やばくないか殺されるのか?

 いやだ!そんなことされてたまるか!!


「いてぇ!!いきなり何しやがる!てめぇ離しやがれ!くそ~! 離せ離せ!は~な~せ~!」


 抑えられ下で力ずくで体を起こそうしたが、ぴくりとも上がらず。上の男(多分)に完全に支配されていた。


「―――、――――。」

「―――、――――――――――。《――――――――》。」


 目の前の美少女の周りから淡く赤色に光るオーラみたいなものが揺らぎ出してきて、右側の手のひらを広げて、抑えられている俺の前に突き出す。左手には百科事典並みの本を広げて持っていた。


 なんだなんだ、本格的にやばくないか。


「ちょっちょっ待ってくれ!何す『―――――!』だ!?」


 美少女が何かを言った瞬間、彼女の右手から金色の光っている鎖が伸び少年の首と繋がった。


「ぐはっ!あつあつぅぅぅぅ」


 首から肉の焼ける音と痛み感じて少年が叫び出す。


 何がどうなっているんだ?首が焼けている?俺死ぬのか?


「どうやら上手くいったみたいね。まぁ私だから当たり前だけどね。さて、そこのお前、言葉わかるか?」


 熱さ痛さで叫んでいた間に解放されて、床でうずくまっている所で少女が話しかける。


「いてっ~。お前いったい何してくてるんだ!ここはどこだ!で、お前は誰だ!?そこのお前もだぞ!」


 いつの間にか少女の半歩斜め後ろに控えるようにいる男性を指さして叫んだ。頭に血がのぼっているせいか、少女が話した質問を聞いてなかった。

 指を刺された男性は、黒一色のタキシードと赤い手袋、顔は短髪で彫りの深い顔で40から50歳ぐらい、若い頃はイケメンだったと思わせる顔立ちの男性が、赤い手を腰の前で握っており、いかにも執事風な感じで控えていた。


「さすがお嬢様です。全て成功ですね。」

「当たり前よ。で、お前私の言葉わかるかって聞いている。」


 二人とも俺を無視し、先程よりも強く苛立ちを含んだ口調で再度質問してくる。それを察知した、少し怒りを抑えて答える。


「言葉?それぐらいわかるわ!いって~。それで、俺の質問には答えてくれるのか?お・じょ・う・さ・ま」

 怒りと皮肉を込めて少年が答える。


「ふふふ。言葉はわかるみたいね。それにしても、すこし躾が必要かしらね。来なさい。あなたが知りたい事役目を教えてあげるから。その前にあなたの名前ね。」

「あ!?名前なんて「クロね!」・・・へ?」

「決定ね。クロ来なさい。セバスもそれでいいでしょ?」

「はい。問題ないかと、プププっ。」

「いや!全然よくないでしょ!犬か猫じゃん!ペットじゃん!てかそこのおっちゃんも笑っているし!」

「うるさい。殺すわよ。お前はクロよ。」


 目の前の少女から発生している冗談とは思えないほどの殺気を含んだ冷たい目で、背中に冷や汗が出ている事に気づき段々萎縮しだした。もう、先程の怒りはどこへやら消えてしまった。今あるのは恐怖だ。


 ごくっ


 何なんだ?この女めちゃめちゃ怖い…あっやばい、トラウマが…。とりあえず、返事はしとこう。


「も、も、もうクロでいいです。」

 

 とりあえず微動に震えながら、目の前の美女の機嫌を悪くしないように返事した。


「ふふふ。納得いったようね。じゃーいい加減いくわよ。セバス。」

「プププっ。」

「いつまで笑っているの?あの部屋までクロをお願いね。私は先に行ってるから、クロの顔とか、拭いて連れてきなさい。部屋が汚れるわ。」

「ププっ。了解しました。」


 そう言って、執事と俺を残して少女は先にこの部屋から出ていった。少女がでて行ったあと、少し冷静さを取り戻した戻した俺が見たのは、六畳ぐらいの部屋に四方の隅に蝋燭と幅二メートルぐらいの大きな目がそれぞれの壁にあり。少年がいる床には、魔方陣みたいなものが書いてあった。


「わっ!」

 

 笑い終えたの澄ました顔の執事から顔に布みたなものを投げられた。


「それで、顔を拭きなさい。鼻血やら床の汚れでひどい状態ですよ。」


 俺の顔は、抑えられた衝撃で鼻血が出ていたが、混乱やら、恐怖やらで、全く意識してなかったせいで全く気づいていなかった。


 うわっ!めっちゃ汚れているじゃん。俺の顔が…はぁ~いったい何がどうなってるんだ?

 どうして俺はここに?


「拭き終わりました?それでは行きますよ。クロ」

「あっはい。」

「あっその布はそこに置いていきなさい。」


 考え出そうとした時に不意に声を掛けられつい素直に返事してしまった。

 布を近くに放り投げ、セバスって言われている執事の後ろを着いていく。


 こうして混乱と恐怖となか俺の異世界での冒険(奴隷の日々?)が始まった。

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