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幸せに暮らしましたとさ  作者: シーグリーン


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203/216

活動モード

 



 降臨の余波でやる気が起こらず、くっちゃ寝だらだらゆるゆる生活をしている中、チカチカさんから聞き逃せないお言葉を頂戴した。




「はる、おろおろが幼女にモテてる」


「……なんですかそれ」



 ベッドの上でみんなと人文字を作って遊ぶのをやめ、光球状態のチカチカさんの所まで転がる。

 ちなみに『川』から『州』までは余裕だった。何度やっても面白い。



「アルバートさんと幼女という言葉が結びつきませんがすごく興味あります。説明お願いします」



 固定化光球チカチカさんにお腹から乗り上げ、バランスボール状態を楽しみながら質問する。

 もしかして、今日クルトさん達がクダヤに到着すると聞いていたのでそれ関係なんだろうか。







「――――なるほど」



 チカチカさんから話を聞いて納得した。

 クルトさんに妹がいるっていうのは知っていたが、そうか、アルバートさんに懐いたか。



「アルバートさんって子供に好かれそうですもんね~。アルバートさんを選ぶあたり子供の無垢な勘はさすがですね」



 なんだか自分の事のように誇らしい。



「……ちょっと自分の目でも確かめて来ようかな。ついでにお店も少しだけ営業しようかな」



 あれだけやる気が起こらなかったのに不思議なものだ。謎のやる気に満ち溢れてきた。

 ついでにちらっと聞いた女性の事が気になってるとかじゃないし。結婚とか気にしてないし。ノーラさんとか知らないし。



「じゃあみんな、繁盛店みたいに売り切れ次第終了って事で今日はお仕事に行こうか!」



 あれこれ準備(マッチャが)した後、全員と拳グッ挨拶を交わして光のゲートをくぐった。





 今日はさすがにサンリエルさんは近くにいなかったので――とは言っても朝早くに合鍵を使って拠点と店の換気と掃除を済ませているらしい。全然週3ペースじゃない――キャットタワーにお泊り中の白フワと合流し、ヴァーちゃん達が残しておいてくれた荷車をひいて(主に透明マッチャ)お店に向かった。










「――商売する気あるの?」



 店に到着しやれやれとひと息ついたところで声を掛けられ、顔を向けると隣のお店の窓からクインさんがこちらを見ていた。



「あ、クインさんこんにちは」



 ツンデレさんこんにちは。

 いきなりのツン発言ですね。そのセリフはそっくりそのままお返ししますけどね。

 今日も寝癖すごいですよ。



「売り物はそれだけ?」



 クインさんの視線は荷車に向けられているので、商品の少なさが先程のセリフとつながるんだろう。



「仕入れなんかで忙しくて……」



 ごろごろするのに忙しくて……



「なに? しっかり休息もとれないの? そんな体調で接客されても客はいい迷惑だよね」



 そう言ってクインさんは窓を閉めてしまった。

 うん、今日も言葉にキレがある。



 チカチカさんに似たツンデレにニヤニヤしながら商品を陳列していると、本家ツンデレさんからクインさんのデレ部分を聞かされた。



「あの寝癖、体に良い飲み物や食べ物をあれこれ用意してる」



 寝癖て。



「……そればらされるのって、本人からしたら赤面ものですよね」



 いかん、お店に差し入れに来るクインさんを見てニヤニヤをこらえる自信がない。



 が、その心配は必要なかった。

 クインさんに頼まれたと言って差入れを持って元気よくお店に入ってきたティーさんと一緒に思う存分クインさんの良さを語り合えたからだ。


 ティーさんの作ったパンも食べながら楽しい女性ならではの会話のおかげでオープンが遅くなってしまったが、とてもいい気分で接客をする事ができた。



 ありがとうティーさんクインさん。






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