表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/20

13話

 平日は学校の後レッスンと仕事、土日は仕事三昧、そんな社畜も顔真っ青レベルで働いているため、学校の時間は唯一の休憩時間という感じなのだが、誰とは言わないが最近学校でも人に絡まれる事が多くなった。

 特別席、つまりは招待席なぞ普通に考えて非売品の物を自慢したくなるのは当然だし、それを考えず学校にいる間に人気者の古川さんに僕みたいな陰キャが何かをポンとあげたら目立つのは当たり前で、僕の浅はかさの表れであり、誰とは言わないが誰かさんを責めるのはお門違いというのは頭ではわかってるが、こんな状況になってしまったのだから恨み言の一つは言いたいものである。え?どんな状況かって?それを説明するとなると古川さんにチケットをあげて、ギャル一号の相川 莉奈を追い払った翌日に戻らなければならない。


「美原、私思ったんだけど、チケット貰ったってのは郵送で?それだったら住所とか教えるために連絡必要だから番号渡したらメアドぐらい教えてるよね?」


 僕が席に着いた途端、相川が絡んできた。連絡先を知らないと言った僕の言葉を疑っているのだろう。もしくは、自分も欲しいあまりにそうであって欲しいと願っての言葉だろう。

しかし、困ったものだ、携帯を見せろと言われたら困るし嘘をつくにしても上手くつかなきゃならない。


「いや、事故で助けた後にこれでお礼になればと言われてもらったもので、急いでるみたいですぐに何処か行っちゃったんだよ。」


「ふぅん...そっか。」


 冷静に考えれば、事故で助けるという命の恩人レベルではないかもしれないが、身の危険を顧みず助けた相手にチケット一枚でさよならは中々おかしいが、さすがそこはYuuuファン。チケット一枚が相当なお礼になると判断したのか違和感を持たずにギャルの群れへと戻っていった。


「いやぁ、朝から事情聴取ご苦労様だな。」


「あ、山本君おはよう。」


 山本君は古川さんのせいで下がったと思われる好感度もギャルを撃退したことにより評価が戻ったらしい。


「ああいうの好きじゃねぇんだよな。」


 ボソッと小声でギャルに声が届かないようにいう山本君。彼もYuuuファンだが余りしつこく聞いてこない。


「どうして?僕は山本君もYuuuの極度のファンだから詰め寄られると思ってたよ。」


「いや、羨ましいし、あのチケットをポンと人にあげられるってのもスゲェし俺も!ってなるのは分かるんだけど、なんていうんだろう、厚かましいっていうか人に迷惑かけてる事を理解せずに自分の欲だけで行動するやつって好きじゃねぇし。ってか、Yuuuのファンってそういうのだよね、とか言われたらスゲェ嫌なんだよなぁ。」


 何よりYuuuの為にもそういうのは気をつけねぇと。


 そういって笑って山本君は席に戻っていった。

 何より、Yuuuの為、ね。本人は気づいてないだろうが口説かれてる気分だ。もちろんそういった趣味ではないのでお断りだが。そうやって心の中で勝手に振ると笑ってしまう。


「美原君、なんかいい事あった?」


 気づくと古川さんが目の前にいた。


「ううん、なんでも...って、どうしたのその隈。」


 あはは、Yuuuのライブが楽しみで寝付けなくて。

 と古川さんは困ったように笑うが、冗談じゃなかったのか...。ちゃんと寝ないと本番楽しめなくなるよ、Yuuuの為にも体調万全で行って応援してあげて。と言うと、たしかに!と席に秒で移動したと思えば寝息を立てていた。

 いや...そういう意味では...というか、まぁ、うん、いいか。


 1限目の授業が始まり、荒木先生はどこから聞いたのか特別席のチケットを貰った古川さんを恨めしそうに見つめ、寝ていることに気づき逆ギレのようにキレていたが古川さんが起きることはなかった。そして、僕がチケットをあげたという事も知ってるのかチラチラ見てきたがどうしようもない。しっかり授業しろ。


 そして、土日になり、だべくり7やミュージックターミナル(通称Mタミ)や色んなバラエティの収録、ドラマの特別ゲストとしての出演など大変だった。ドラマではアイドル役としてアイドルが出るという面白い形でその回の視聴率はそのドラマ中、最高記録を取ったらしい。

 同業の子がヒロインをやっていて、


「こんな事で勝ったと思わない事ね!」


 と言われたが、初回よりも視聴率を取れてる以上僕の勝ちだろう。別に勝ち負けなんて興味はないが。


 そして、週が明け学校がまた始まる。


「なんで、みっちんにチケットあげたの?まさか惚れてるの?身の程をわきまえたほうがいいよ。」


 朝から相川がムカつく煽りをしてきた。


「古川さんは前にライブ行けなかったそうだし、僕みたいな陰キャで相川さんと違って名前を覚えてくれていて視聴覚室ライブも誘ってくれてたし、お礼の意味も込めてだよ。もちろん恋愛感情は抱いてないよ。」


「〜〜〜〜!」


 言い返す言葉がないのか悔しそうな顔するとギャルの群れに戻り、ウザいだのキモいだの連呼していた。


「.....むぅ。」


 古川さんも何故だか悔しそうな顔していた。

総合ポイントが爆発的に増えていて驚いてブックマーク見たら相当増えていて嬉しくなりました。

遅筆で短文とかいうゴミ性能ですが頑張ります。


毎度ながらですがアドバイス、推敲、大歓迎です。


Yuuuの過去話はもう少しYuuu周りの人間関係見えてからにします。

まだ出てきてない人多すぎでして...設定だけ作り込んでもダメですね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ