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第22話 新しい錬気の特訓

第22話 新しい錬気の特訓


今日は第三区教練場は曇りだった。


朝から変なお邪魔虫に邪魔されしまったが、実力を2段階上げるために特訓を始める。

これが物すごく地味な訓練なんだよな。


今は三人に目を閉じて座禅をしてもらっている。


かれこれ30分くらい経っただろうか、時々目を開けたり首を傾けたり振ったり、段々と落ち着きが無くなってきた。

(こらー ちゃんとやらないと意味ないぞー)


まず絶対覚えなきゃならないのは治療錬気だ、予気・感気を習得するために絶対必須なのだ。


治療錬気の基本は体内に気を流し細胞を活性させること、そして気を練ることで気装・気衝の能力を上げることもできる。

今のところ治療錬気の習得は座禅し瞑想するしか方法がない。


それで30分前から三人にやらせているのだが、つまらないからか飽きてきて長続きしない。

ほめたり、叱ったりなど考えつく色々な手を尽くすけれど効果がない。


子供に理屈で教えても、大切なものなんだと説得しても、彼らの心に響かないのだ。


やる気が出ないだろうと覚悟してはいたが、手詰まりで具体的な解決策を思いつかない。


このまま続けても時間を消費するだけ無駄になる、修練の場と思えば全くの無駄でもないが効率が悪すぎる、さすがに困った。


パン!パン!と手を鳴らし、

(それまで! 今日はこの辺でやめる)


ホッとした顔をみせている、やっと終わったことに安堵の表情を浮かべる三人、これでは先が思いやられる。

(意外にキツイです)

(随分、長い時間やってたぜ)

(まだ30,40分しか経ってないわよ!)

(そ、そっか。2時間はした感じだ)


(仕方ない気分転換に三角飛びの瞬歩と跳躍の練習でもするか?)


(やったー 瞬歩好きだから頑張る)

カレンお前もか!・・・先が思いやられると自分にツッコミを入れる。


(違う違う ゴーキ 瞬歩は地面に対しもっと鋭角に放さないと、それじゃー 膝に近い高さになってる。瞬歩はできる限り地面すれすれに跳ぶ方が効率がいい)

(鋭角ってなんだ?)

実際に足の位置、発動の仕方の動きをみせ指摘していく、ゴーキは言葉で説明するより行動でしめした方が呑み込み早い。

(思ったより上へ跳んでるんだな。よーし分かったぜ)


カレンも三角飛びの練習をしてる、段取りは1歩目で相手の前まで跳んで着地した瞬間に相手の真横に跳ぶ、着地した瞬間に相手の斜め後ろ又は後ろまで跳ぶ。実は三角じゃなく四角だけどね。

相手の後ろから瞬時に攻撃を仕掛ける戦法だ。


この世界は瞬歩のお陰で間合いを一瞬で詰められるため、いかに瞬歩を使いこなすかが勝負の分かれ目になる。

(ユーキ 剣を正面に構えてやってくれるか)

練習相手は俺でなくユーキがやっている。

(カレンいいか、瞬歩で跳び込む位置はユーキの1.5m手前当たりだ、そこから真横に跳ぶ瞬歩だせばユーキの真横にいけるはずだ。そのままの態勢でユーキの方向へ瞬歩を繰り出せばユーキの斜め後ろ又は後ろまで跳べるはず。最初は緩っくりめ速度で感覚をつかんだ方がいい)

ユーキが1.5m辺りに線を引いた、優しい奴だ。

(わかった!)

さすがカレンだ!、緩くといえ、そう簡単に出来るものではないがアッサリこなす。


6,7,8割と徐々に速度を上げていく、10割を超え11割増しで失敗する。

なんか限界突破してるんですが?

(さすがに全力以上は無理かな。へへへ)


(こらー限界を超えて技を使っちゃいけん、間違えば体に無理がきて足や膝を痛めてしまうぞ。この馬鹿もんー!)

(わぁー ごめんなさい)

この世界で瞬時に怪我を治す、欠損部位を治す薬や魔法はないのだ、あるのは驚異的な治癒力をあげる回復錬気だけ。

これでも驚愕すべき事象だが、一般の人が完治に1ヵ月かかる怪我を6,7日くらいで治す、軽傷くらいなら1日くらいで治ってしまう治癒回復にすぎない。けして万能ではないのだ。



▽昼食後も第三区に集まり特訓


(目をつぶり瞑想してくれ、そして体の気の流れを探り、身体全体から上半身や腕・足などへ感じとってくれ、それから小さく細かく一つ一つの細胞まで気の流れを感じとれれば成功だ)


ところが食事の後も原因だろうが、開始して間もなく三人ともコクリコクリと船をかきだした。

(これは絶望的だな! 少し休ませてやるか、休養も成長するために必要かもな?)



三日ほどたったが進展はなかった。


変革は4日目の朝に訪れた。珍しく第三区に人がやってくる、ユーキ達に用事があるのか真直ぐ向かっている。

小さな少女だった、目鼻立ちが綺麗で大人になったら、さぞ美人になるだろう。

「みなさん、おはようございます」

「あら、カグヤじゃない。おはようね」

「おはようだな」

「おはようございます」

(見たことある顔だけど・・・だれだ、知り合いなのか?)

(一こ下の特待生でカグヤさんといいます)


知り合いみたいだが、なんとなく三人とも身構えているようにみえる。

「カグヤ 院長からの指示できたの、それとも伝言」

「カレンさん そんなに身構えないでください」

「とは言っても、カグヤ=院長だからね。用心するわよ」

「大事なお話しがあって来ました。院長に話してはいませんし伝えません」


(誰か説明してくれねーか、状況がさっぱりみえない)

(簡単に言うとカグヤは院長の子分みたいな存在なの)

(子分ねー)

「特にユーキさんには伝えないといけないと思ってます」

「僕にですか?」

「私は院長からユーキさんを監視するように仰せつかりました。3月ころからだと思います」

それを言うと、何故かカグヤの顔が少し赤くなりオドオドしているようにみえる。


そういえば度々ユーキの近くにいたことを思い出した、優しそうな子にみえたから油断してしまった。監視していたと気づけなかった情けない。

「カグヤ 監視してることバラしたら不味いんじゃないの」

「怒られるだけじゃ済まないでしょう、ですから院長の人たちに言わないでください」

カグヤは想像したのか、今度は顔が真っ青に変わっていく。


(タロー この話し引っ掛け、騙しがあるのかしら?)

(今のところ意図も分からないし、情報も少ないから最後まで聞いたらどうだ)

「危険なことまでして私達に話す理由は何なの?友達でもないのにね」

「この9ヵ月間みてきました、主にユーキさんですけど、三人をみてて優しくて温かく楽しくされてる姿です」

チラッとユーキの方を向き頬が赤みをさしピンク色に変わる。


「ご存じだと思いますが、私は院長のもとで働いています。特待生の集団に所属してますし、あなた方からすれば敵対している側の人間になるでしょう。院長から大事の前の小事だから、特待生もあなた方と事件を起こさないよう厳命されてます。ただし詳しいことは知らされてませんが」


もともと特待生の集団とそりが合わなかったが、ユーキのあの事件以降から露骨に絡んでこなかったが敵視されるようになった。

絡んできたのはおバカな同期の悪ガキA,Bくらいだろうか。


「カグヤの置かれてる立場は理解したけど、私達との謎は解かれていないわ」

「話しは長くなりますが聞いて下さい。あなた方とは挨拶を交わす程度で親しい間柄でもありませんでした。院長から監視すると聞いた時は敵対する問題児のかと思い、悪い方達なのかと勘違いしました。監視し始めると間違いにすぐ気づきました、恥ずかしいです。院長達や特待生の人達がいい人でないと知っています、特待生はある事から少し性格が歪んでいるみたいですし・・・」


「ある事! あぁー後頭部にある手術のこと。性格が歪むのか知らなかったわ」

「えっ!その事も知っていらりゃるのね」

また顔色が青白くなったカメレオンなのか。しばし思案しブツブツ『不味いことになりました』とか『急がなきゃ』と囁き、意を決したように話しはじめた。

「ユーキさん 孤児院から逃げた方がいいです。このままですと危険なめに会います!」

「はぁーユーキだけ! まぁいいわ。 大丈夫よ院長達もすぐに対処できないみたいだし、私達には最高の秘密兵器あるから暗殺者が大勢きても問題ないわよ」


「ユーキさん そうなんですか?」

「カレンの言う通りです」

「カグヤ 心配しなくていいから話しを続けてくれない!」

「わかりました。私は心配しながら9ヵ月間監視続けました、このままではいけないと思ったのです。シャンティ院長達は恐ろしい方々ですし特待生の人もお強いです、それにあの呪いにかかれば逆らうことも出来なくなります。そうなる前に事情をお話しすれば対処できるのではと今日お伺いした次第です」


「私達も結構強いのよ」

「失礼と存じますが、試験はユーキさん33位、カレンさん30位、ゴーキさん36位はとてもお強いとは云えないのではないでしょうか。差し出がましい言い方で失礼とは思いますけど」


「試験結果はねー、順位か・・・ カグヤ 8位に入ったイートンは知らない?」

「はい聞いております、特待生の仲間内でも話題になっておりました。特待生カイセイやナバラより弱いけど、この人達は恐ろしく強いので無理もありません。彼は試験は8位でしたが、特待生ヒューガ・チートンから彼の実力はそれ以上だとお聞きしました」

「へー 彼、結構有名人なのね。でも私達三人は余裕で彼に勝つのよ。つまり特待生カイセイやナバラと同程度の実力、ちょっと盛ったわね ハハハハ。少し劣る程度の実力なのよ、マジで!」

「本当でございますか?にわかに信じられないことです。あの化け物じみた特待生カイセイやナバラと実力が近いなど、私に心配させないと思わせるためでしょうか。ユーキさん本当のことなのでしょうか?」

「カグヤさん嘘はいってません。これには訳がありシャンティ院長達に実力を隠すためにしていることです。院長達に対抗できるまで知られないための対策なのです」


「本当なのですね、ユーキさんは素晴らしいことです!」

「カグヤ ユーキ、ユーキって! ユーキの言うこと信じるって失礼じゃないの・・・」

「ずーっとユーキさんばかり見てきましたから、つい癖になっております」

「癖ねーまぁいいわ。もう一つのシャンティ院長の呪いなんだけど、秘密兵器に解除してもらってるから掛からないわよ。安心して、あとはユーキに確認しなさい」


「いったい、あなた方は何なのでしょうか?私の予想を遥に超えてます、それに監視してて秘密兵器は見たことがありませんわ」

「さすがに秘密兵器は簡単に教えられないわよ」

にわかに特待生カイセイやナバラと同等などと言われても信じていなかった。私のことを心配して安心させる方便の何かだと勘違いした。

秘密兵器は判らないが『呪い』を聞いても怯えてないから解呪は本当だと思うカグヤ。



「もう一つお願いがあります。心配するより驚愕することばかりで驚きました。お願いは私を仲間に加えて頂きたいと存じます」


「・・・・・・」


(タローさん どうします)

(仮に目的が様子を探りにきたとしても院長の方の情報も入るので同等だろう。今のところ嘘はついてない様子だし問題ないだろうから、ユーキ入れてやってもいいんじゃないか)


「カグヤさん 信用していいのか判りませんけど、仲間に入ること許可します」

「ユーキさんに信用してもらえるように頑張ります」

「はいはい よろしくね!」

「よろしくな!」

「二人にもよろしくお願いいたします」


波乱の幕開けか?

仲間に加えることになったが、タローのことは伏せたまま。

カグヤは戦闘向きじゃなく治癒錬気が専門らしい。



読んで頂き有難うございます。

『錬気』は架空の技で妄想で書いてますから破綻(ご都合主義)してる部分はあるかと思います。文章力は書き続けてもド素人の範囲から抜け出るとこはないでしょう。ならストーリーで頑張ってですけど、拙い表現力に撃沈しそうです。

遅筆なので溜めている分が無くなると更新遅くなります。悪しからず。

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