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村に泊めて貰う Zoo〜!


「ドンドンドン」

「お〜い! おるか〜!」

村長が戸を叩きながら言う。


「なに〜? 今行く〜!」

と、中から女の人っぽい声が聞こえる。


だんだん足音が大きくなって来た。


したがってカナタの心拍数も上がる。

今後の予定が決まるまで泊めて貰うから、どんな人かは重要なのだ。


「心配しなくても、とても良い人じゃよ」

「じゃあ、大丈夫か」


良かった。良い人らしい。



ガラガラ


安心していると、戸が開いた。


ふむふむ。ショートヘアの子とだけ言っておこうか。 普通にかわい、、、ゴホンゴホン



「あ、こんにちは」

最初に、女の子が言った。


「おぉ、! ちょっと、コイツが旅してる言うてての。しばらくの間コイツを泊めてくれんか」


俺は、女の子と目が合った。


泊めて貰うには、誠意が必要だ。

しっかりと誠意を見せよう。


「初めまして! 青野彼方って言います! 出来る事ならなんでもしますので、しばらくの間泊めて頂けませんか?」

そして、すぐさま頭を下げる。


「あ、、えっと、、、」

まぁ、そうだよな。急に言われたら戸惑うよな。


「おい、わし今アンタの名前知ったぞ。先に言わんかい」

と言って背中を叩かれた。


頭を上げ、村長の方を向き、

「あ、確かに忘れてましたね」


やばいやばい、、女の子と村長の2つの場所で会話が始まった、、、


「あの、、いきなり来て、いきなり泊めてって言われても、、」


「まぁ、そうですよね」


「ちょっと、厳しいって言うか、、、」


「駄目じゃったか、、いきなり来てすまんかったのぅ」


「すみません、、、 と見せかけてオッケーで〜す!全然泊まってくださ〜い!」


「いや、オッケーかい!」


「今の無い騙しをせんでくれ。寿命が縮む」



カナタの誠意が伝わったのか、ただ騙したかっただけかは知らないが、泊めさせて貰える事になりました。


「じゃあ、村長さんもありがとうございました」

「ありがとうございました〜」


「さぁ、入って」

と言って女の子が先に家に入る。


「おじゃましま〜す」

続いてカナタも入る。


すると、女の子が振り返り、


「お風呂にする? ご飯にする? それとも、、、わ・た・し?」


「あ、それ、初対面の人にやる奴じゃないです」


「そっか」


何か、この女の子、尖ってるような、、、

少し村長みを感じる。



そんなこんなで家に上がり、ご飯を食べる事になりました。


美味しそうな肉料理が食卓に並べられている。


「いただきます」


まずは、野菜炒めっぽい奴を口に運ぶ。


「うまっ!」


野菜の新鮮さと、肉のしっかりした味が口に広がる。


とか、言ったら良いんでしょ。

まぁ、嘘じゃなくてマジで美味しいけどね。


「美味しいなら良かった。作った甲斐があるよ」


と言い、女の子も食べ始めた。



「そう言えば、自己紹介がまだだったね」

「確かに、そうでした」


「私の名前は、チャンって言うの」


「あ、もしかして、〇〇ちゃんって呼ばれるのを考慮して無い?」


「いや、考慮して、敢えてコレらしい」


「考慮して?! マジか、、」

流石。本当にネーミングセンス無い人の付け方だな



「でも、青野彼方?って本当にセンスある名前だよね。この国の名前も考えてよ」


凄い、俺の名前覚えてくれてる!


「それが、、実はこの名前になった理由、物語の名前っぽいから、なんだよね」


「ネーミングセンス無い奴の理由やないか! たまたまましになっただけ! やっぱこの国の名前考えたら駄目!」


チャンの印象が強すぎて忘れてだけど、そういえば、俺にもネーミングセンスなんて無かった、、、


この世界の人じゃ無いから、ネーミングセンスがあるなんて考えていた俺が馬鹿だった。




、、、てか、ちょっと待って!


今気づいたけど、まだ異世界っぽい “魔法”とか、“冒険者ギルド”とか、“モンスター”とか全く触れて無いやん!


昼過ぎに来て、尖った奴2人と会話しただけ!


何なら元の世界でも出来るって!

もっと異世界に触れたいって!



何か良い感じに異世界っぽい事を聞き出してみようかな。


「その、チャンちゃんは、魔法?とかって使えるの?」


「お! 早速チャンちゃん使ってくれてるね! 良いね!」

“チャンちゃん”が逆鱗に触れなくて良かった〜。


「まぁ、魔法って言うか、スキルなら色々使えるよ。平均並には」


「スキル? 魔法は使えないの?」


「あ、、 魔法はこの世界には無いの。スキルだけんだよね」

最初の「あ、」でコイツ何も知らないんだなって雰囲気を感じた。


この世界に来たばっかりだから知らなくて

でも、チャンちゃんは、この世界の住人だから俺がこの世界の事を知っている前提で話す。

いれ違うのは当たり前なんだけど、、心に来るね〜


もはや、この雰囲気に乗ってみるか。


「そうなんだ。ごめんね、俺何も知らなくて。 スキルについて教えてくれる?」


「もちろん!全然教えるよ! 逆に嫌な感じ出してごめんね」


「そんなそんな、! 早速、スキルについて教えてよ」


すぐに教えて貰う事で、気まずい空気を早く飛ばせるはず。



「よし。 えーっと、スキルっていうのは、その技の熟練度みたいなものかな」


「熟練度?」


「そう。例えば、料理で言うと、沢山料理を練習すれば、料理スキル1を獲得出来る。料理スキル1を手に入れたら料理の上手さが1みたいな感じかな」


「なるほど」


「そして、もっと練習すれば、料理スキル2が手に入って、料理の上手さが2。ってドンドン増えていく」


スキルレベルとかの話じゃなくて、スキルそのものが増えていくっぽいな。


「スキルは、持ってたら勝手に発動するの?」


「それが、しないんだよね。一回いっかい使わないといけない。 しかも、スキル1、2って持ってても、両方を同時に使えないんだよ」


「ふ〜ん。スキルが1、2って増えていくのは分かったけど、この数字に上限はある?」


「上限は無いよ。だから凄い人は一つの事を極めまくっててやばい」


「確かに。ストイックで一つの事を永遠に出来る奴は、最強だな」


しかも、上限が無いって事は努力が数値化されるよね。

果たして、それが良い事なのか。


「ちなみに、スキル1、2と数字がつか無いスキルもあるよ」


「え〜、 なにそれ?」


「マルチタスク出来る人いるでしょ」


「うん」


「それは、マルチタスクをする練習をして並行思考のスキルを獲得したから出来てるの。でも、マルチタスクに上手さ、熟練度なんて関係ない。だから数字がつかない物もある」


「それ以上が無い奴は、数字がつかないのか」


「そうそう。まぁ、スキルはそんな感じかな〜」


「お〜。ありがとう。よく分かったよ」


「練習すれば、スキルが手に入る。つまり、空を飛ぶ練習をすれば空を飛べる!」


「ま、まぁね。 本気で空が飛べると信じてたらだけど」

このターンだけ、だんだん声が小さくなっていった。


俺は、空を飛ぶ事を考えて聞き逃していた。




「ごちそうさまでした!」

ご飯も美味しかったし、ようやく、異世界についても聞けた。

良い食事だったぜ。



さて、ここでスキルについてまとめましょう。


・ある事を練習し続けると、そのスキルが手に入る

・そのスキルは、練習に応じて1、2と無限に増えていく(スキルレベルとかでは無い。

・〇〇スキル1と〇〇スキル2の重ねがけは出来ない

・上手さとか関係ないスキルに数字はつかない


っとこんな感じか。



食事と、スキルについてのまとめを楽しんだ後は、そのままお風呂に入る事になった。


1番風呂を貰った俺は、木で出来た浴槽のお風呂に入る。


「ふぅ〜ぇあ〜」

お湯=気持ち良い物。マジ最高。


異世界にもお風呂あって良かった〜。



お風呂からあがり、のんびりした俺とチャンは寝る事にした。


「誰か来た時用にベットもう一つ買ってて良かったよ」

「1人暮らしでベット計2つはやりすぎだろ。使ってないベットはどうする?」

「あぁ、毎日交互にに寝てるから大丈夫」



そんなこんなで色々あった異世界1日目が幕を閉じたのだった。


意外と、どうにかなりそうな異世界だな。

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