我と共に動物園を作ろう Zoo〜!
異世界に、今日も朝がやって来ました。
おはようございます。青野彼方です。
泊まる家、協力してくれそうな仲間も見つかったと言う事で、今日は、辺りを散策してこの世界はどう言う所なのか掴めたらと思います。
スキルなんかも取得出来たら良いですね。
場所は、、、
朝だし、周囲にある森とか行ってみようかな。
色々決まった事だし、早速行ってみよ〜!
チャンちゃんはもう居ないし、勝手に出掛けよう。
「行ってきます」
誰もいないけど、一応宣言したからな。俺は行くぞ。
カナタは希望に満ちた手で、玄関の戸に手をかける。
「カナタ! ちょっと待って! 話があるの!」
「っあ!!?」
約4年ぶりの裏声。
振り返ると、チャンちゃんが立っていた。
「おい〜、びっくりさせんなよ。誰も居ないと思ったら、人いるのが1番怖いんだから」
「ごめんごめん! 出掛ける前に話しておきたいと思って。大事な話だから、ちょっとこっち来てくれる?」
「あぁ、分かった」
と言ってチャンちゃんに連いて行くカナタ。
マジで、びっくりしたな〜。
1番何が怖かったって、俺がまだ裏声を出せたって事。
2人は、昨日ご飯を食べた机に向かい合って座った。
「カナタ、もっとこの世界について知りたいと思わない?」
「お! 知りたい!」
「この世界を知るのなら、実際に色んな場所行くのが1番だよね」
「確かに、そうだな」
「でも、色んな場所に行ってたら、やっぱりお金が必要になってくる」
「うんうん」
「けど、私は全然お金を持っていない。この状態で街に行ったらどうなる?」
「何もできずに帰ってくる?」
「そうなんだよ! 何もできない! だから、まずは2人で一緒にお金を稼せがない? “動物園”で!」
「良い、、、ん? ち、、ちょっと待て! 動物園ってどう言う事だよ?」
「そのままだよ。2人で動物園を経営しようって話」
「動物園か、、、確かにお金は必要だけど、俺は、珍しそうなスキル取得して、悪い魔物退治の仕事とかそう言う系がしたいなあって思ってる」
せっかく異世界に来たんだから、冒険者とかやりたいよね〜。
「そうなんだ、、、」
チャンちゃんは、契約に失敗したからか、しょんぼりしている。
「って言うかこれ、絶対俺が同意する質問を何回かして、そしたら俺が、何回か同意したし否定しづらいな〜となってメインの要求を同意してしまうと言うやつ使っただろ。怖いわ〜」
イエスセット話法みたいなやつだったっけ? やばいセールスマンしか使わない様な話法をコイツは、、、
「何故、、それを知って、、、いる、、?」
「たまたまかな」
「たまたまで知ってるものじゃ無いでしょ」
ちなみに「ピザって10回言って」で、ヒジ、と、ヒザ、を言い間違うのもコレらしいね。(合っているかは分かりません。
「切り替えて、次の作戦だ」
「なに!? もう一つ作戦があったと言うのか!?」
「そうだ」
くくっ、、 丁寧に教えやがって、、! ならば、作戦が始まる前に逃げるだけだ!
「ちょっと、俺、外に散歩に行ってくるわ」
外に出れば、また帰ってこないといけないが、村長を仲間に出来るかも知れない。
村長なら、色々してくれるばすだ!
「ふふっ。 まぁ、カナタ。焦るなよ」
「ずいぶん余裕だな。俺は何と言われようと散歩に行く!」
「朝ごはん」
「は、、、?」
「朝ごはん。作ったんだよ。散歩の前に食べていきなよ」
「お、、おい、、、 うそ、、だろ、、、?」
「やめろ、、俺は、そんな、朝ごはんなんかに、、、」
けどな、コイツの作ったご飯、美味しかったんだよ、、
正直、結構食べたい自分がいるんだよ、、腹も減ってきたし、、
「ご飯、食べないと元気で無いだろ。それに、早く食べないと冷めてしまう」
「ぐ〜〜」と俺のお腹が鳴る。
おい! 今かよ、、! コレはまずい、、、
「ほら。身体は正直だ。もう、楽になっちまえよ。身体はそれを望んでるんだよ」
「、、、くそ! 俺は、、、」
ここでご飯を食べれば、相手の思惑通り。そのまま、動物園をする事になってしまう。
ここで俺が負けて良いのかよ!
いや、駄目だ! 俺は、絶対に異世界っぽい事をしたいんだ!!!
「俺は、、、!!」
「いただきま〜す」
もぐもぐ ぱくぱく
「やっぱ、コレだよな。マジ美味い。このご飯が無いと1日が始まらないぜ」
「散歩より、ご飯を優先してくれて私も嬉しいよ」
「こんな美味しいご飯を優先しない奴は絶対にどうかしてるからな」
と言うわけで、
「ごちそうさま〜♪」
はっ、、、! 結局、チャンちゃんの思い通りになっていた!
今からでも、遅くない! この場から離れないと俺は、動物園経営をさせられる、、、!
「よし。 ご飯も食べたし、今度こそ散歩、行ってくるわ」
立ち上がり、今度こそ、と玄関へ向かう。
「お願い! 外に出るのはやめて!」
声を荒げるチャン。
俺は、慌てて振り返る。
マジの目だ。
「お願い。外に出るのはやめて」
「で、でも、、ちょっとくらい、、、」
「本当にお願い。私を信じれば大丈夫だから」
「分かった。外には出ないよ」
結局、戻ってきたカナタ。
その勢いで、ベットのある部屋へ。
そして、扉を閉め、ベットにダイブ。
「いや〜、マジで焦った〜」
私を信じれば大丈夫とか言ってたけど、信じたら動物園経営させられそうなんだよな〜、、
それに、これだけ必死にやってるのに断るのもね。ちょっと罪悪感が、、
でも、まぁ良いや。
俺は、俺のしたい事がある。
外に出れないくらいで諦めないぞ!
家の中でもスキルは習得出来るから、とりあえずそれをやってみよ〜!
やっぱ最初は、空飛びたいよね〜。
でも、空飛ぶ練習ってどうすれば良いんだ?
念力とか? まぁ、念じてみるか。
一旦、ベットに横になって念力で自分を浮かそうとしてみる。
「ぅぐ、、ぐぐ、、、」
残念。浮かず。
これを繰り返すのか、はたまたやり方が違うのか。
どちらにしろ大変だな。
物理的に飛ぶ可能性もあるね。腕を羽ばたかせて飛ぶみたいな。
ものは試し。これもやってみよう。
ベットの上で腕をバサバサ。
う〜ん、飛べない。 けど、反動を使えば、、
足を上に向け、曲げたり伸ばしたりして、反動をつける。
そして、腕を羽ばたかせて、、
飛べ、飛べ!
繰り返し反動をつけ、羽ばたく。
「ガチャ」
突然扉が開く音がした。
「ちょっ、! ドンドン言ってるけど、大丈夫?」
「あ、あぁ。大丈夫。ごめん、何でもない」
やばいやばいやばい! 見られた?見られたか? 見られてたら異世界生活2日目にして終了だぞ!
「大丈夫なら良いけど、、」
い、一応見てたか聞いてみる、、?
「あ、な、何してたか、見た?」
「いや、見てないよ」
「良かった〜」
「、、、もしかして、見られてたらまずい事してたの?」
あ、やべ。地雷踏んだ、、!
「い、いや、そんな事は、、、ない」
「その反応はしてたでしょ」
なんとか、誤魔化して、、、
「その、スキルの練習を、、」
「は? スキルの練習してたの?」
さっきまでの優しい雰囲気とは違う。
口調が強く、圧がある言い方だ。
急に辺りはシーンとして、張り詰めた空気になる。
「う、うん」
俺は、勇気を出して返事をする。
「スキルの練習なんかするなよ! おい!」
「ごめん、、」
「今ここで約束しろ! もう、スキルの練習はしません。って!」
「あ、、、え、、」
怖くて、言葉が出ない。
「聞いてんのか? おい! はやく言えよ!」
「も、もう、スキルの練習はしません、、」
「よし! 約束は守ってね!」
また、急に優しい雰囲気に戻った。
そして、部屋から出ていった。扉を開けたまま。
もう、怒られたり、やらかしたと思って焦ったり、また怒られたり、、、
情緒が難しいよ。もう。
やりたい事が出来なくなった俺。
結局、何もせずに1日が終わった。
2日目。
朝、1冊の本を渡される。
題名は「動物の本(1)」という。
そのままだな。
マジで暇なので、その本読んでいると、チャンちゃんに物凄く褒められた。
嬉しくなって読み込んだ。
3日目。
朝、「動物の本(2)」と「動物の本(3)」を渡された。
どうせやる事も無いし、本を読む。
やはり、本を読んでいると、チャンちゃんに凄く褒められる。
気分が良いね。
この2日で結構動物について詳しくなった。
異世界ならではの動物も沢山いて、見るだけで楽しい。
4、5日目。
今日も今日とて本を読む。
動物の本ばっかり見ていたら、飼ってみたくなった。
飼う想像するのも楽しい。
6日目。
今日は、朝からチャンちゃんがバタバタしていた。
そのせいか、本を渡すのを忘れてたみたいで。自分から「本まだ?」って聞いちゃった。
そしたら、「自分から本読もうとするって凄いね!」って褒められた。
本読むだけで褒められて、良いね!
7日目。
今日も、本を渡される。
さて、読もうっと。
あれ? ちょっと待って?
この1週間、動物の本しか読んでなくね?
ってか、おい! 俺は、気付いてしまった、、!
「な、なぁ、チャンちゃん。俺、気付いたんだけどさ、、」
「何に?」
「チャンちゃん、俺をマインドコントロールしようとしてるだろ!!」
「ま、まさか私が、、洗脳の親戚みたいな、マインドコントロールなんて、、、してない、よ」
「とぼけたって無駄だ! 証拠は揃ってるんだよ!」
「そん、、な、、、 1週間も、バレずにやってきたと言うのに」
「俺を外に出さず情報を制限して、都合が良い事は凄く褒めて、都合が悪い時はブチギレる! 全部マインドコントロールする方法なんだよ!」
「そこまで、分かっているのか、、、」
「そうだ!」
「もう、私の負けだよ。動物園の事は諦める」
チャンちゃんの落胆が凄い。
「あ、そう?」
意外とあっさり諦めてこっちもビックリ。
なんか、ここまで、1週間とか、それ以上準備してきたのに、頑なに断り続けるのも申し訳ないな。
なんなら、動物園経営しても良いかも、とすら思い始めてきた。
でも、冒険者とかもしたいし、、、
何か、良い方法はないのかな。
「あ、! て言うかさ、よく考えてたら、俺の魔物退治とかと、動物園。頑張れば両立出来そうじゃね?」
我ながら天才だと思った。
俺は、スキルの練習と、冒険者っぽいことさえ出来れば、他はどうなっても良いくらいの気持ちだからな!
「確かに! 両立出来るんじゃない?!」
「だろ!」
「と言うか、両立出来そうって話を始めたって事は、、、? 動物園、経営しても良いって事?」
「うん! 両立出来るなら、大丈夫!」
「本当に!? やった〜! ず〜っと動物園したかったんだけど、やる人がいなくて、、、本当に嬉しい! ありがとう!カナタ!」
「よっしゃ〜! 動物園経営、するぞ〜!!」
「お〜〜!!」
なんか、流れで動物園経営することになったカナタでした。
「動物園経営する為に、沢山準備してたっぽいけど、そんなに動物が好きなの?」
俺は、気になっていた事を聞いてみた。
「いや、嫌い。なんなら、生き物全般無理」
「嫌いなのかよ! じゃあ、なんで誘ってきたんだよ!」
「生き物全般が嫌いな人が、動物園経営してたら面白いだろ」
やっぱり、尖ってた!




