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新発見
研究室の扉を開けようとしたとき、違和感があった。
「ただいま怪物ちゃんたち」
と言いながら扉を開けた。
その瞬間、声を失った。
床も、壁も、天井も、机も、アニサキス―――いや怪物で埋め尽くされていた。
怖い、と思う前に私は一匹、素手のまま手に取っていた。
美しかった。同時に、吐き気がするほど醜かった。
私が居ない間にここまで増えるなんて。
惨めな怪物だこと。
人が居なければ勝手に増えるんだね、君たちは。
メモしておかなくちゃ。
私は怪物を床に投げ捨てた。
床に散らばった怪物たちを、一つ一つ丁寧に踏み潰していく。
床にいる者たちを、一匹残さず生かさないように。
「生きる資格なんて、君たちにはないんだから。」
ふと、踏んでしまった怪物ちゃんたちは、どうなってるだろうと思った。
足の裏にたくさんの白い糸がついていた。
さっきと変わらず動いていた。
数も減っているように見えなかった。
「死なないの?」
話しかけても、返事はなかった。
死なないのか。
死なないのなら。
それで、いい。
私は、机へ向かった。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
また次回お会いしましょう!




