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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔头乱世
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第一百七十七節:战飞熊,狼王独得五成

人々(ひとびと)は八十八角真陽楼(はちじゅうはっかくしんようろう)退(しりぞ)き、黒楼蘭(こくろうらん)()(よる)(じゅう)命令(めいれい)(はっ)し、(つよ)(もの)(ひろ)(つの)った。


(かれ)今届(こんかい)盟主(めいしゅ)であり、規則(きそく)(したが)って全軍(ぜんぐん)()指揮(しき)()にある。黒暴君(こくぼうくん)凶名(きょうめい)(だれ)もが()るところであり、(くわ)えて先般(せんぱん)報酬(ほうしゅう)()わず楼内(ろうない)全面開放(ぜんめんかいほう)した(おん)もあって、()影響力(えいきょうりょく)頂点(ちょうてん)(たっ)していた。


()命令(めいれい)一出(いっしゅつ)(またた)く間に風雲(ふううん)湧起(ようき)し、(まね)きに(おう)じずに来場(らいじょう)しなかった(もの)(ほとん)どいなかった。


狼王(ろうおう)常山陰(じょうさんいん)水魔(すいま)浩激流(こうげきりゅう)魔道双煞(まとうそうさつ)高揚朱宰(こうようしゅさい)小馬尊(しょうばそん)馬英傑(ばえいけつ)狐帥(こすい)唐妙鳴(とうみょうめい)白仙子(はくせんし)奚雪(けいせつ)影剣客(えいけんかく)辺絲軒(へんしけん)太白云生(たいはくうんせい)呂爽(りょそう)陶幽(とうゆう)古国龍(ここくりゅう)竇鰐(とうがく)聶亜卿(じょうあけい)耶律桑(やりつそう)……


当代(とうだい)英傑(えいけつ)一堂(いちどう)(かい)し、風雲(ふううん)()(とき)()つこととなった。


老先生(ろうせんせい)御前(ごぜん)御出(ごしゅつ)(いただ)けば、(てん)(ささ)える大黒柱(だいこくばし)(ごと)く、士気(しき)低迷(ていめい)など最早(もはや)(うれ)いなし。ははは!」


黒楼蘭(こくろうらん)大馬金刀(たいばきんとう)(たい)主座(しゅざ)(すわ)り、左右(さゆう)見渡(みわた)しては(こころざし)(おど)らせ、高笑(たかわら)いした。


(じょう)()(なか)太白云生(たいはくうんせい)名声(めいせい)第一(だいいち)であり、医者仁術(いしゃじんじゅつ)(もっ)無数(むすう)(ひと)(すく)ってきた。


黒楼蘭(こくろうらん)常山陰(じょうさんいん)とて()れには(およ)ばない。


(しか)黒楼蘭(こくろうらん)右側(みぎがわ)第一席(だいいっせき)(すわ)るのは、太白云生(たいはくうんせい)では()く、狼王常山陰(ろうおうじょうさんいん)であった。


名声(めいせい)(ひと)つの(こと)戦闘力(せんとうりょく)はまた(べつ)(こと)である。


王庭決戦(おうていけっせん)(のち)(だれ)もが(みと)める方源(ほうげん)戦闘力(せんとうりょく)最高位(さいこうい)である。


二道兼修(にどうけんしゅう)飛行大師(ひこうたいし)奴道大師(どどうたいし)という(かがや)きを(ひと)つに(あつ)めた()存在(そんざい)は赫々(かくかく)たるものがあり、方源(ほうげん)首席(しゅせき)(すわ)ることに(なん)異論(いろん)()かった。


(権力序列の深層分析表)


序列要素 太白云生の位置付け 方源の位置付け 黒楼蘭の政治的意図

名声的権威 治病救人の道德的頂点 戦功に基づく実力的頂点 形式的敬意と実質的序列の分離

実戦序列 補助的立場での参加 最前線指揮官としての確立 戦力配分の現実主義的計算

政治的駆け引き 民心掌握の象徴的価値 勢力均衡の実質的要石 表向きの礼遇と内心の警戒心


玉座(ぎょくざ)(かげ)(うごめ)権力(けんりょく)力学(りきがく)」:


黒楼蘭(こくろうらん)が「大馬金刀(たいばきんとう)」と形容(けいよう)される(すわ)(さま)は、()れが(たん)なる威風(いふう)(しめ)姿勢(しせい)でなく、「盟主(めいしゅ)としての絶対的(ぜったいてき)自信(じしん)」の表現(ひょうげん)である。(しか)()の「右側第一席(みぎがわだいいっせき)」を方源(ほうげん)(あた)える判断(はんだん)は、「名声(めいせい)よりも実力(じつりょく)優先(ゆうせん)する」という、乱世(らんせ)指導者(しどうしゃ)としての冷徹(れいてつ)現実主義(げんじつしゅぎ)物語(ものがた)る。(とく)に「誰もが認める戦闘力最高位」という表現(ひょうげん)が、()れが(たん)なる個人的(こじんてき)評価(ひょうか)でなく、「群雄(ぐんゆう)暗黙(あんもく)合意(ごうい)」であることを示唆(しさ)する(てん)重要(じゅうよう)である。()席次(せきじ)配置(はいち)は、「道德的(どうとくてき)権威(けんい)」と「軍事的(ぐんじてき)実権(じっけん)」の微妙(びみょう)()()けを象徴(しょうちょう)しており、黒楼蘭(こくろうらん)が「表向(おもてむ)きの礼儀(れいぎ)」と「(うら)勢力(せいりょく)均衡(きんこう)」を両立(りょうりつ)させる政治力(せいじりょく)()えを(かん)じさせる。方源(ほうげん)が「何の異論も無かった」という描写(びょうしゃ)は、()れが「圧倒的(あっとうてき)実力(じつりょく)(まえ)では、一切(いっさい)異議(いぎ)(ふう)じられる」という、武力支配(ぶりょくしはい)本質(ほんしつ)()()りにしている。


(かく)して黒楼蘭(こくろうらん)太白云生(たいはくうんせい)挨拶(あいさつ)()ませると、即座(そくざ)方源(ほうげん)()かって()った。


山陰老弟(さんいんろうてい)此度(こたび)大戦(たいせん)(きみ)腕前(うでまえ)次第(しだい)だ!


見事(みごと)(かん)(やぶ)った(あかつき)には、褒賞(ほうしょう)五割(ごわり)(きみ)のものとしよう。』


(かれ)方源(ほうげん)性格(せいかく)理解(りかい)していた。利益(りえき)()けれ(うご)かぬ性分(しょうぶん)(ゆえ)(あつ)利益(りえき)(さそ)うのである。


最終関卡(さいしゅうかんか)褒賞(ほうしょう)は、()みならぬ価値(かち)がある。


黒楼蘭(こくろうらん)(くち)(ひら)くや、()(はん)(ぶん)方源(ほうげん)()()った。


()れは、(かれ)自身(じしん)()(ほか)全員(ぜんいん)(のこ)(はん)(ぶん)()()うことを意味(いみ)する。


自身(じしん)利益(りえき)直結(ちょっけつ)する問題(もんだい)とあって、場内(じょうない)には(かす)かな議論(ぎろん)(こえ)()()こった。


()(よう)分配(ぶんぱい)不満(ふまん)(いだ)(もの)(おお)かったが、黒暴君(こくぼうくん)決定(けってい)公然(こうぜん)()(ただ)し、堂堂(どうどう)たる狼王(ろうおう)(おこ)らせる勇気(ゆうき)がある(もの)(だれ)一人(ひとり)としていなかった。


()し、()(よう)分配(ぶんぱい)せよ。」


方源(ほうげん)(かろ)(うなず)き、冷傲(れいごう)たる眼差(まなざ)しで堂内(どうない)一瞥(いちべつ)するや、(さわ)めきは(またた)くうちに(おさ)まった。


何故(なぜ)潘平長老(はんぺいちょうろう)(いま)到场(とうじょう)せぬのか?」


黑楼蘭(こくろうらん)側近(そっきん)()いた。


潘平(はんぺい)魔道(まとう)出身(しゅっしん)であり、(いま)黑家(こくけ)帰依(きえ)し、外姓家老(がいせいかろう)となっている。


当代黑家(とうだいこくけ)族長(ぞくちょう)たる黑楼蘭(こくろうらん)命令(めいれい)潘平(はんぺい)(こた)えぬとは、黑楼蘭(こくろうらん)顔色(かおいろ)(すこ)不満(ふまん)()かんだ。


(じつ)潘平(はんぺい)のみならず、常家(じょうけ)筆頭長老(ひっとうちょうろう)である常飚(じょうひょう)到场(とうじょう)していなかった。


(しか)常飚(じょうひょう)(つね)(せい)常家(じょうけ)(もの)である。


黑楼蘭(こくろうらん)方源(ほうげん)気兼(きが)ねし、()(つぶ)るふりを()()んだのである。


方源(ほうげん)微動(びどう)だにしない。


(はん)(じょう)両名(りょうめい)凶報(きょうほう)は、(いま)(そと)()れていない。


()れは、八十八角真陽楼(はちじゅうはっかくしんようろう)闖入(ちんにゅう)するには、通常(つうじょう)数日(すうじつ)から、場合(ばあい)によっては半月(はんつき)(ちか)くも(よう)する(ため)である。


関卡(かんか)(むずか)しければ(むずか)しい(ほど)時間(じかん)長引(ながび)可能性(かのうせい)(たか)い。


(とく)(はん)(じょう)(ごと)(そと)(もの)は、巨陽血脉(きょようけつみゃく)()たない(ため)真陽楼(しんようろう)出入(ではい)りには毎回(まいかい)来客令(らいきゃくれい)(かなら)必要(ひつよう)で、莫大(ばくだい)費用(ひよう)()かる。


(まさ)()(ゆえ)に、()れら(そと)(もの)(ひと)(ひと)つの機会(きかい)殊更(ことさら)大切(たいせつ)にする。


可能(かのう)であれば、()()んで真陽楼(しんようろう)(ない)生活(せいかつ)することも(めず)らしくない。


黑楼蘭(こくろうらん)(こえ)()ちるや、側近(そばきん)黒書(こくしょ)(すす)()でて(もう)()げた。


族長様(ぞくちょうさま)潘平長老(はんぺいちょうろう)常飚様(じょうひょうさま)は、()(あいだ)第七層(だいななそう)へお(はい)りに相成(あいな)りました。


(しも)(もの)使(つか)わして通知(つうち)いたしましたが、第七層(だいななそう)現関(げんかん)迷宮(めいきゅう)相成(あいな)り、規模(きぼ)膨大(ぼうだ)御座(ござ)います。


迷宮内(めいきゅうない)では通信蛊(つうしんこ)御使用(ごしよう)()らず、(おく)には野生(やせい)狼群(おおかみむれ)徘徊(はいかい)(いた)して御座(ござ)います。


下人(したびと)どもが幾日(いくにち)(さが)(まわ)りましたが、戦闘痕(せんとうこん)のみ発見(はっけん)し、(はん)(じょう)両様(りょうさま)見付(みつ)かりませなんだ。」


黑楼蘭(こくろうらん)()ややかに(はな)()らし、()()って()(はな)った。


「では()むを()ぬ。彼等(かれら)()必要(ひつよう)()い。


来客令(らいきゃくれい)準備(じゅんび)(ととの)っている。明朝(みょうちょう)(はや)出発(しゅっぱつ)する!」


翌日(よくじつ)大勢(おおぜい)(もの)が轟々(ごうごう)とし、第五層(だいごそう)へと()()んで()った。


()れは八十八角真陽楼(はちじゅうはっかくしんようろう)開闢(かいびゃく)されて以来(いらい)蛊師(こし)たちが協力(きょうりょく)して闖关(ちんかん)する規模(きぼ)とし ては最大(さいだい)となり、聖宮(せいきゅう)(うえ)(した)無数(むすう)(もの)注目(ちゅうもく)(あつ)めた。


第五層(だいごそう)最終関(さいしゅうかん)は、一片(いっぺん)()()てた山野(さんや)であった。


褐色(かっしょく)山肌(やまはだ)鉄石(てっせき)(ごと)(かた)く、草木(そうもく)(いっ)(ぽん)()えていなかった。


衆人(しゅうじん)降臨(こうりん)するや(いな)や、飛熊虚像(ひゆうきょぞう)警戒(けいかい)し、(あたま)(あお)ぎて一聲(いっせい)咆哮(ほうこう)(はな)った。


()(こえ)大気(たいき)炸裂(さくれつ)させ、雷鳴(らいめい)(ごと)(みみ)をつんざく轟音(ごうおん)()った。


さっ!


黄昏色(たそがれいろ)(そら)を、(しろ)旋風(せんぷう)一筋(ひとすじ)(かす)め、地面(じめん)目掛(めが)けて()()せてきた。


群雄(ぐんゆう)一斉(いっせい)散開(さんかい)して退(しりぞ)いた。


飛熊虚像(ひゆうきょぞう)大地(だいち)激突(げきとつ)し、轟音(ごうおん)(とも)天地(てんち)()るがされた。


驟風(しゅうふう)()()こり、多勢(たぜい)(もの)(あし)()られてふらついた。


流石(さすが)凶猛(きょうもう)(きわ)まりない!」


裴燕飛(はいえんひ)顔色(かおいろ)(けん)しくした。


()一撃(いちげき)()()かって()()めれば、(いのち)(たす)かっても重傷(じゅうしょう)(まぬが)れまい。


黑楼蘭族長(こくろうらんぞくちょう)警告(けいこく)()ければ、最初(さいしょ)不意(ふい)()かれてしまっていたところだ。」


古国龍(ここくりゅう)巨坑(きょこう)の中で咆哮(ほうこう)する飛熊(ひゆう)(なが)め、(むね)()()ろしながら()った。


()れを『一塹(いっせん)()って一智(いっち)(ちょう)ず』と()う。


前回(ぜんかい)我々(われわれ)が此処(ここ)()(とき)飛熊(ひゆう)不意打(ふいう)ちに()い、瞬時(しゅんじ)五名(ごめい)強者(きょうしゃ)(たお)れたのだ!」


黒繍衣(こくしゅうい)()()(しば)り、悔恨(かいこん)(ねん)()めて(こた)えた。


山陰老弟(さんいんろうてい)()ずは(きみ)たちの腕前(うでまえ)()せて(もら)おう。」


黒楼蘭(こくろうらん)(うなが)すように()った。


(あらかじ)()てられた戦闘計画(せんとうけいかく)(したが)い、最初(さいしょ)攻勢(こうせい)奴道蛊師(どどうこし)担当(たんとう)し、飛熊虚像(ひゆうきょぞう)戦力(せんりょく)(けず)()とす役目(やくめ)である。


(かれ)()わずとも、大群(たいぐん)(おおかみ)たちが四方八方(しほうはっぽう)から、天上(てんじょう)地上(ちじょう)()わず、飛熊虚像(ひゆうきょぞう)目掛(めが)けて突撃(とつげき)開始(かいし)した。


(そら)(おお)うのは天青狼(てんせいろう)()れ、地上(ちじょう)には白眼狼(はくがんろう)狂狼(きょうろう)血森狼(けつしんろう)などが怒涛(どとう)(ごと)()()せる。


普通(ふつう)野狼(やろう)だけでも、方源(ほうげん)(じつ)四十万匹(よんじゅうまんびき)(たずさ)えていた。


瞬時(しゅんじ)に、狼の(おおかみのむ)れは天地(てんち)(おお)()くし、(あた)かも大海(たいかい)逆巻(さかま)大波(おおなみ)(ごと)く、孤島(ことう)(ごと)飛熊虚像(ひゆうきょぞう)(おそ)()かった。


(ほぅ)


飛熊(ひゆう)咆哮(ほうこう)天地(てんち)(ふる)わした。


嗷呜(うおぅ)――!


(おおかみ)遠吠(とおぼ)えは、(けっ)して()()()らなかった。


激戦(げきせん)爆発(ばくはつ)し、()(あめ)狂瀾(きょうらん)()()こした。


飛熊虚像(ひゆうきょぞう)()つの(てのひら)(くる)()ち、一撃(いちげき)ごとに(すく)なくとも数十匹(すうじゅうびき)野狼(やろう)(ほうむ)った。


野狼(やろう)撹乱(かくらん)(やく)しか()たせず、異獣狼群(いじゅうろうぐん)のみが(かろ)うじて飛熊虚像(ひゆうきょぞう)(きず)()わせることができた。


しかし、奴道(どどう)真髄(しんずい)とは、(もと)より下位(かい)(こま)駆使(くし)して上位(じょうい)(てき)駆逐(くちく)することにこそある。


最大限(さいだいげん)相手(あいて)消耗(しょうもう)させることが肝要(かんよう)なのだ。


方源(ほうげん)指揮(しき)する狼群(ろうぐん)は、(かぜ)(ごと)飄逸(ひょういつ)たり、(ゆき)(ごと)(かさ)なり()もる。


飛熊虚像(ひゆうきょぞう)泥沼(どろぬま)()まった(ごと)く、狂乱(きょうらん)殺戮(さつりく)()(かえ)すも、包囲網(ほういもう)突破(とっぱ)できずにいる。


()れこそ大師級(だいしきゅう)境地(きょうち)というものだ。」


野獣(やじゅう)所詮(しょせん)野獣(やじゅう)(ひと)知恵(ちえ)には(およ)ばず、常山陰(じょうさんいん)掌中(しょうちゅう)翻弄(ほんろう)されるのだ。」


狼王(ろうおう)指揮(しき)()ける獣群(じゅうぐん)は、(あた)かも藝術(げいじゅつ)(ごと)(かがや)きを(はな)つ!」


衆人(しゅうじん)()(うば)われ、奴道蛊師(どどうこし)である唐妙鳴(とうみょうめい)黒旗勝(こっきしょう)は、(とく)其中(そのちゅう)奥義(おうぎ)()()り、(おも)わず敬服(けいふく)(あこが)れの(ねん)(いだ)いた。


(しか)()光景(こうけい)(なが)(つづ)かず、飛熊虚像(ひゆうきょぞう)突然(とつぜん)動作(どうさ)(おさ)め、(くち)(ふく)らませたかと思うと、猛然(もうぜん)()()した。


()一吐(いっと)きで天地(てんち)(いろ)()え、燦然(さんぜん)たる()(ひか)(かわ)(あら)われた。


五転(ごてん)――星河蛊(せいがこ)


星河(せいが)呼嘯(こしょう)して(はし)(くだ)る。(りゅう)(ごと)く、(うわばみ)(ごと)く、()(とお)(みち)狼群(おおかみむれ)()()む。


狂狼(きょうろう)であれ血森狼(けつしんろう)であれ、星河(せいが)()()まれた以上(いじょう)()()なく消磨(しょうま)され(あら)(なが)される。


防御蛊(ぼうぎょこ)()って(こら)える(もの)()れば、防御(ぼうぎょ)()きものは(またた)く間に星屑(ほしくず)()る。


瞬時(しゅんじ)に、狼群(おおかみむれ)惨憺(さんたん)たる死傷(ししょう)(こうむ)った。


方源(ほうげん)()(しず)()り、一切(いっさい)()()()りを(とお)した。


(さら)片時(かたとき)()(しの)いだ。



場中(じょうちゅう)野狼(やろう)半数(はんすう)()るに(いた)って、(かれ)(はじ)めて順番(じゅんばん)狼群(おおかみむれ)撤収(てっしゅう)させた。


唐妙鳴(とうみょうめい)黒旗勝(こっきしょう)即座(そくざ)各自(かくじ)獣群(けものむれ)(うご)かし、前線(ぜんせん)()たせた。


()両者(りょうしゃ)(うち)前者(ぜんしゃ)は「小狐帥(しょうこすい)」と(しょう)され準大師級(じゅんだいしきゅう)で、奴道(どどう)造詣(ぞうけい)聖宮(せいきゅう)において方源(ほうげん)()(もの)である。


後者(こうしゃ)超勢力(ちょうせいりょく)である黒家(こくけ)育成(いくせい)する奴道蛊師(どどうこし)で、大師(だいし)となる(さい)()いものの、基礎(きそ)堅実(けんじつ)実力(じつりょく)(あつ)い。


唐妙鳴(とうみょうめい)狐群(きつねむれ)を、黒旗勝(こっきしょう)雕群(わしむれ)(あやつ)り、一地(いちじ)一天(いってん)二手(にしゅ)から()()てる。


(しか)飛熊虚像(ひゆうきょぞう)一層(いっそう)威猛(いもう)()し、星河(せいが)(えん)(めぐ)らせて防衛線(ぼうえいせん)(かた)める。


(さら)一聲(いっせい)咆哮(ほうこう)して場中(じょうちゅう)狂風(きょうふう)()()こし、虚空(こくう)(しろ)雲気(うんき)(よこ)たわる。


瞬時(しゅんじ)(うち)に、狂風(きょうふう)(とら)(かたち)(ぎょう)(けつ)して風虎(ふうこ)()し、白雲(はくうん)(りゅう)姿(すがた)(しゅく)(やく)して雲龍(うんりゅう)()った。


五転(ごてん)――風虎雲龍蛊(ふうこうんりゅうこ)


数千頭(すうせんとう)風虎(ふうこ)雲龍(うんりゅう)突撃(とつげき)(てん)(かい)し、狐群(きつねむれ)雕群(わしむれ)(から)()()(むす)ぶ。


瞬時(またた)()に、戦場(せんじょう)喧騒(けんそう)(つつ)まれ、腥風血雨(せいふうけつう)様相(ようそう)(てい)した。


最悪(さいあく)だ。()(まま)では……」


唐妙鳴(とうみょうめい)(ひたい)()(あせ)()かべ、頭痛(ずつう)(あえ)ぎ、()()(しば)った。


戦闘(せんとう)激烈(げきれつ)(きわ)め、彼女(かのじょ)狐群(きつねむれ)出来(でき)(かぎ)温存(おんそん)しようと、過度(かど)精密(せいみつ)操作(そうさ)(こころ)みた(ため)魂魄(こんぱく)激烈(げきれつ)消耗(しょうもう)し、限界(げんかい)(たっ)していた。


一方(いっぽう)黒旗勝(こっきしょう)状況(じょうきょう)(さら)(きび)しかった。


狐群(こぐん)(なお)抵抗(ていこう)する(なか)(かれ)指揮(しき)する雕群(ちょうぐん)風虎雲龍(ふうこうんりゅう)に散々(さんざん)に()(ひし)がれ、統制(とうせい)(うしな)っていた。


()(ほか)蛊師(こし)たちは一歩(いっぽ)また一歩(いっぽ)後退(こうたい)したが、(かお)一片(いっぺん)(おどろ)きも()かった。


星河蛊(せいがこ)風虎雲龍蛊(ふうこうんりゅうこ)も、前回(ぜんかい)偵察(ていさつ)(すで)(さぐ)()されており、衆人(しゅうじん)(こころ)準備(じゅんび)出来(でき)ていたのだ。


(さぐ)()したか?」


黒楼蘭(こくろうらん)(そば)偵察蛊師(ていさつこし)(たず)ねた。


偵察蛊師(ていさつこし)非常(ひじょう)(きん)(ちょう)して地面(じめん)(すわ)り、全精神(ぜんせいしん)集中(しゅうちゅう)して蛊虫(こちゅう)(さい)(どう)していた。


(まゆ)()()()せ、(ふる)える(こえ)(こた)えた。


星河蛊(せいがこ)位置(いち)(さぐ)()てました。飛熊(ひゆう)口内(こうない)左側(ひだりがわ)最長(さいちょう)(きば)寄生(きせい)しています。


()(ほか)蛊虫(こちゅう)()きましては、(いま)偵察(ていさつ)(つづ)ける必要(ひつよう)御座(ござ)います。」


猛獣(もうじゅう)対処(たいしょ)するのと、蛊師(こし)対処(たいしょ)するのとは(こと)なる。


猛獣(もうじゅう)(からだ)宿(やど)蛊虫(こちゅう)は、すべて野生蛊(やせいこ)であり、捕獲(ほかく)可能(かのう)だ。


一方(いっぽう)蛊師(こし)蛊虫(こちゅう)は、基本(きほん)的に煉化(れんか)()みである。


黑楼蘭(こくろうらん)偵察(ていさつ)(めい)じて野生蛊(やせいこ)位置(いち)(さぐ)らせているのは、()(ため)である。


飛熊(ひゆう)野生蛊(やせいこ)捕獲(ほかく)さえすれば、虚像(きょぞう)消滅(しょうめつ)させるのは、労力(ろうりょく)(なか)ばで効果倍増(こうかばいぞう)となる。


仮令(たとえ)捕獲(ほかく)できなくとも、破壊(はかい)するだけでも()い。


蛊虫(こちゅう)自体(じたい)(きわ)めて脆弱(ぜいじゃく)であり、(たと)六転(ろくてん)春秋蝉(しゅんじゅうせん)(いえ)ども、方源(ほうげん)(かる)(にぎ)(つぶ)せば粉微塵(こなみじん)となる。


野獣(やじゅう)には空窺(くうき)()く、野生蛊(やせいこ)(ことごと)()(からだ)寄生(きせい)している。


()(また)(ひと)つの巨大(きょだい)弱点(じゃくてん)である。


黑楼蘭(こくろうらん)()ややかに(はな)()らし、(かつ)した。


(つづ)けて(さぐ)れ!」


(かれ)()結果(けっか)満足(まんぞく)していない。


星河蛊(せいがこ)飛熊(ひゆう)口内(こうない)寄生(きせい)している以上(いじょう)捕獲(ほかく)(きわ)めて困難(こんなん)だ。


問答(もんどう)()わす(うち)に、戦況(せんきょう)(さら)悪化(あっか)した。


唐妙鳴(とうみょうめい)黒旗勝(こっきしょう)は、最早(もはや)()(こた)えられぬ様子(ようす)だ!」


裴燕飛(はいえんひ)(かお)には深刻(しんこく)(いろ)()かぶ。


飛熊(ひゆう)攻勢(こうせい)猛烈(もうれつ)()ぎる。


(さいわ)獣群(けものむれ)(たて)()って火力(かりょく)吸収(きゅうしゅう)してくれている。


狐群(こぐん)雕群(ちょうぐん)も、()んでは補充(ほじゅう)()く。


相手(あいて)消耗(しょうもう)させるといふ目的(もくてき)は、(すで)(たっ)せられた。」


孫濕寒(そんしつかん)(ひげ)()でながら(ひょう)した。


ps:「私の名前は楊間です。あなたがこの言葉を見たとき、私はもう死んで


皆さんに『神秘復蘇』という本をおすすめします。もし私がいつか更新を止めてしまったら、ぜひこの本を読んでみてください。作者は仏前献花です。








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