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視線の重なりでできた日常  作者: ゆら。


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第一話 同じ場所、同じ景色


朝。


父「いってきます」


母「いってらっしゃい」


父はもう靴を履いてる。


ネクタイを直して、出る。


目だけで見送る。


ーーー


ダイニング。


母「おはよ」


「……おはよ」


母、流し。


皿の音。


母「ご飯あるよ」


それだけ。


ーーー


食卓。


一人。


味噌汁、湯気。


ご飯。


(……)


食べる。


味、普通。


ーーー


食べ終わる。


席、立つ。


「行ってきます」


母「いってらっしゃい」


振り向かない。


ーーー


新学期。


教室。


黒板。


今週の日直


青木

雨宮


(あー)


出席番号順。


(めんどくさ)


ーーー


席。


座る。


隣。


雨宮……たぶん。


顔見えない。


本読んでる。


ページ、止まる時がある。


一瞬だけ、教室を見る。


すぐ戻る。


それだけ。


ーーー


授業始まる。


青木「起立」


椅子の音。


揃う。


青木「礼」


朝の光。


入る。


ーーー


黒板。


消す。


チョーク、短い。


青木……まあいいか


そのまま。


戻る。


ーーー


授業前。


教卓。


プリントの束。


先生「日直、これ配っといて」


淡々。


青木「はい」


持つ。


前列。


置く。


回る。


後ろへ。


自分の席、戻る。


ーーー


授業。


ページ。


めくる音。


ペン。


動く。


終わり。


ーーー


先生「後ろから回収して」


紙、動く。


後ろから前へ。


重なる。


教壇。


端。


束。


できる。


ーーー


チャイム。


号令。


先生、出る。


ふと。


教壇。


さっきの束。


……ない。


青木(……?)


青木(……先生、持ってったか)


ーーー


予鈴。


教室。


隣。


雨宮。


本。


読んでる。


青木(……あれ?)


青木……ずっといたっけ


本のページをめくる。


青木(……静かなやつ)


終わり。


ーーー


昼休み。


窓際。


カーテン。


揺れる。


風。


その向こう。


一瞬。


髪。


(……)


見る。


誰もいない。


カーテンだけ。


(気のせいか)


ーーー


終わり。


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