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悪役令嬢になったんで推し事としてヒロインを溺愛します。  作者: 273
ルート4 憧れのあの子とホテルに行こう!
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あるある!?これがラブリーホテルの落とし穴!

 右には通常家庭でもよく見るネズミ色したテレビリモコン。左にもネズミ色の電マ。家電量販店とかにある健全なマッサージ機器というタイプではない。スイッチの部分に強弱の他、振動パターンを変えれるボタンがあり、これはもうアダルト目的のマッサージ機。


 リラックス、リラックス。こんなので興奮するのは童貞だけよ。それに電マなんて現世で見たことあるし、どっちかといえば所持していたじゃないの。第一、ここはラブリーなホテル! 愛理の夢を壊すアダルトなんて論外論外!


 精神は冷静モードを促す。――が、一度興奮した体を止めるのは非常に困難。下半身は当然のこと、顔、耳、脇が熱の膜を張り、それらは肉体を通り越し心臓までもが灼熱のあまり破裂しそうだった。仮に電マを引き抜いたところで肩や背中とかエロ以外で使用すればいいだけの話。もっと明確にすると秘部には絶対当てない。これだけを守れば合法、セーフ、健全。となればここで選ぶべき家電製品は――電マ!!!


 が、ここで意を決したことを断つかのように、愛理が言った。


「見てください! 今日『ぴったんこカンカ〇』やっているみたいですよ。あと『王様のブラン〇』も! この時間帯で放送ということはスペシャルか再放送ですかね? 普段バラエティーは見ない方なんですけど、桃尻さんとお泊りだとついワクワクしちゃってっ、ふふ! はしゃぎすぎですよね!」

 

 番組表を両手で握りしめているその表情は、嬉しさに揺れていた。背景がエロ全開のSMワールドとは不釣り合いなくらいに眩しい笑顔。――私、間違っていた。自分の欲望ばかり優先させて、また相手のことなんか一ミリも考えてなかった。今の自分があまりにも愚かすぎてぶん殴りたい。


 いい加減に反省しなきゃ。もうエロなしで勝負。エロいこと思いついただけで死刑。電マを掴んでいた手を離して、隣にあるリモコンへ移動させた。


「はい、リモコンあったわよ。何見る?」


「ブラ〇チが気になります。なんでもグルメマニアが『世界各国をいただきます』って特集しているみたいです」


「それは気になるわね。世界各国の料理なんて見たらまたお腹空いちゃいそう。ええっと、リモコンのボタンはこれね」


 テレビ欄からチャンネルの局番号を確認してポチっと選択。テレビの画面が切り替わった。


 するとそこには、狭いトイレのような密室で男一人に対してたくさんの裸の美女、それも色んな国の女性が男に群がっているシーンが映し出された。


「うえぇ!!?!」


 画面を目にした瞬間、野太い叫びが出た。なにこれ、バリバリAVじゃない! 間違えてAV専門チャンネル押したの!? 


「あーらやだ! 変なとこ押しちゃったみたい! 『ぴったんこカ〇カン』にしましょ!」


 誤魔化しできなくってもいい。早いとこ愛理とこの画面を離さなければラブリーホテルのイメージが危うい! 次こそ見間違いのないように……よし、ここの局のボタンね!


「えい!」


 リモコンのボタンを力いっぱい押す。しかし、コントやってるのかってレベルでまたもやAVが画面いっぱいに流れ出した。裸体の男女数人がぴったんこしながらパンパンしているのを見てから、私はここで嫌な予感を勘づく。


 すぐにテレビ欄を近距離で確認すれば、やっぱりそうだ……これは、パロディAV!!! ブラン〇だと思っていたら、『王様のブランチン~世界各国(美女)をいただきます~』ぴったんこ〇ンカンは、『ぴったんこパンパン』と表記されていた。



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