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1-8.引き継ぎ開始

おまたせしました!

まってない…?悲しいこと言うなよ…

「それで、ここに食う物なんてあるのか?」


気付いたわけだがここは周囲は岩肌ばかりの洞窟なわけだが食べ物なんて……

ふと、先程倒したばかりのモンスターが目に入る。


そういえばトカゲって鶏肉みたいな味がするんだっけ?


「気になるのはわかるけど、さすがにあれは食えないわよ。」


「あれ、そうなのか。てっきり食べるもんだと」


……意外だ。

てっきり食べるもんだと。他に食えそうなものもないし


「私達ではあれを解体する技術はありませんから」


「そーそー、下手に構うと辺り一帯火の海になるのよねぇ…あれ、美味しいけど」


美味しいのか。

見た目からして硬そうだし美味そうには見えないんだが、


「なんで火の海になるんだ?」


確かに火は吐いていたと思うが、死んでまで効果があるのか。


「オールドリザード、彼等はドラゴン種がまだ魔力を持つ以前のドラゴンの始祖のような存在でして。吐き出す炎に関しても彼等の体液が混ざり合うことで発生する特殊なものなんです。」


「つまり扱いがとんでもなくめんどくさいと。」


解体技術と言っているが爆発物取り扱うの変わらないということだろうな。

それをするってことは確かに普通にしたんじゃ難しいんだろうな。


「素材としては、それに彼等の子供はあらゆる竜種に変質する可能性があるのでこの階層で一対飼っていたのですが、今回は幸いしましたね。」


「というと?」


「この階層には彼等しか居りませんので、ご飯を食べる程度の時間が在るということです。」


今いる場所はダンジョンの中だったな。この階層って魔王がいた階層らしいけどそれでいいのかと思いつつも腹は確かに減ってるな。

だが、肝心の飯を食う場所はいったい何処にあるんだろうか。


「先に用意始めとくからねー。」


そう言ってシーシェは部屋の奥の方へ歩いて行くと壁の中へと消えていった。

魔王の部屋だし、RPGとかでよくある幻影壁ってヤツなんだろうか。


近付いてみるとそんなことはなく、岩肌ばかりでわからづらいが奥に道が続いているだけだった。

ここの入り口も似たような構図だったな。


「では、ワタシも手伝ってきますので少々お待ち下さい。」


レーラも続いて行ってしまうが俺も料理は作れないがなんか手伝うこともあるだろ。


「主殿、食事を待つのも良いがワシ等はこちらじゃ。」


声を掛けられ後ろを振り向くと、いつの間にかミズホは止まってしまい動かなくなった水晶を構っていた。

二人はもう動かないだろうとまで言っていたのだが、あてはあるんだろうか。


「それって壊れたんじゃないのか?」


「壊れてはおらんよ。ただまぁ、動かすためには主にも手伝ってもらわねばならんでな。」


操作していた水晶の一部が開き中に少し古い型の携帯が入っている。

どう見ても俺の知ってるものだが前の魔王って言うのは…。

携帯の電池も切れているようで軽く触らせてもらうがうんともすんとも言わない。


「主殿、ここにその端末を繋いで貰えるか?」


さきほど携帯が収まっていた場所にUSBの端子とケーブルがある。

ここに繋げということだろうがなんであるんだ。


疑問に思いつつも携帯を繋いでみるとアプリが勝手に起動した。

短いダウンロードが勝手に開始され終わると「引き継ぎ」が開放されたとテロップが表示された。


「これは?」


「これで引き継ぎを行うとダンジョンの支配権をもらうことが出来ての。時間はかかってしまうんじゃが自分で持ってるデータはそのまま、ここを使用していた主の開放したアイテムやモンスターなんかも開放されるでな。ちょうどよかろう?」


なるほど、ならやるだけ得ってことか。

説明されるまま「引き継ぎ」を選択するとダウンロードが開始された。


……時間が掛かると言っているだけあって全然進まないな。


「さて、後は待つだけ。ワシ等も行くとするかの」


他に作業もないらしく立ち上がるミズホ、俺も続いて立ち上がり奥の部屋へと入っていった。……

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