巨人
もう魔の森で狩に刈りまくった。
新たに加わった青白いメタルボディのハチは、巨大な巨人に勇猛に襲い掛かった。
巨人は、払い落としていたが、中々落ちない。
なんとか1体を剥がしたが、ごっそりと皮膚と肉が付いてきた。
剥がされた傷口から大量に血が流れ出ている。
怒った巨人は、剥がしたハチを地面に叩き付けて、何度も踏み付けた。
足を退けた瞬間に、ハチは飛んで逃げていた。
カーッとなった巨人は、地面に転げ回った。
しかしハチたちは大丈夫でがっしりと掴んで放さない。
今度は立ち上がって、自分の体に向かった殴り付けた。
血反吐を吐いても、ハチは離れない。
しだいに巨人はよろけだした。猛毒が体中に回り動け無くなり、ブルブルとふるえ出した。
そのまま後ろへ「ドン」と倒れた。
それは地面を揺るがす程だった。
俺が居た地面も一緒になって揺れた。
倒れてもハチは刺し続けて毒を注入し続けた。
すでに巨人は動く気配はない。
「青バチ、もういい。すでに死んでいる。今から死霊術を施すから下がれ」
巨体に群がった青バチが一斉に飛び立ち、空中で警戒しながら巨人を見てた。
俺の死霊術が巨人をおおい尽くした。
卵から孵化するように、巨人の皮を突き破って頑丈な骨が立ち上がった。
高さ8メートルも超す骨だ。
荷馬車に積んだ金属では到底全身の鎧など作れない。
ならば、もっとも近くで鉱石の発掘現場へ巨人とハチたちを連れて向かった。
目の前には、そそり立つ崖があった。
その崖の上でドランが見張りをしている。
俺を見つけて、念話で話してきた。
『主人よ、何か御用かな、あれば出迎えたのに・・・』
「鉱石が大量に要ったから来ただけだ。たいした用事でもないぞ」
『上質の鉱石を用意しろ』
ドランは、黒騎士に命令している。
黒騎士の方が先輩なのに、力関係のせいなのか・・・
その崖下で黒騎士たちが大きな穴から鉱石を運び出していた。
大量の鉱石が山積みなった。中々な品質だ。
魔眼で見ればすぐに分かった。
すぐに錬金術を発動。
鉱石から上質な金属を取り出して、巨人の鎧を作り出した。
作り出したパーツをバンバンと巨人に貼り付けた。
首下の胴体部が完成。
右足、左足が完成。
腰周りも完成。
右手、左手が完成。
頭部は左右別々に作った後に、頭蓋骨を挟み込んで合体して、一体物になるように念じて完成だ。
完成した姿は凄い物だ。
そして気に入ったようで、雄叫びを放った。
どでかい声が響きわたった。
『うるさいぞ小僧!!』
あああ、ドランに怒られている。
勇ましかった巨人が嘘のように静まり返った。
まだまだ余った金属を使って、巨人用のハルバードを作り出した。
巨大な槍の先端部に巨大な斧を融合させた物だ。
頑丈で切れ味抜群のハルバードが完成した。
ハルバードを手に持った巨人は、一振りしただけなのに、森の木々が500メートルまでなぎ倒されていた。
あまり力を入れてないのに・・・
巨人を倒した場所まで引き返した。
突如、どでかい声が響いた。
走って来るのは巨人だった。もしかしてコイツの親か・・・
なぜなら高さが15メートルもあった。
威圧感が半端ない。
次第に地面の揺れがひどくなってきた。
しかし、平然とハルバードを両手で振りかぶった。
まさに激突する瞬間に振り下ろされた。
地面に深くハルバードがのめり込んだ。
あのでかい巨人が2つに分かれた。
真っ二つになった巨人が、無残にもそこにあった。
俺のアンデットになったから強くなったのか、それともハルバードの威力かどっちなんだ。
又も死霊術を施した。
ごっそりと魔力を消費して、アンデットにした。
2つに分かれた死骸から、半分の骨が浮かび上がった。
互いに近づいて淡く光って合体。
俺の前で片膝立てて、うな垂れた。
『ご主人さま、名を下され』
「名が欲しいのか・・・ジンがお前の名だ」
『ありがたき幸せです』
なんか、そんなに言われると照れるなーー。
「又、崖に行くぞ、付いて来い」
崖上からドランが『なんだ、強そうな奴が来たな』
『なんだ俺とやり合う積もりか、いつでもやってやるぞ、掛かってこいやーー』
おいおい、ドラゴンと巨人が言い合ってるぞ。
それになんだ巨人の口の悪さは・・・俺と全然違うぞ。
「こらーー、ここで喧嘩するな!!鎧の製作をするから大人しくしろ!気が散って駄作を作ったらお前らのせいだからなーー分かったな!」
シーンとしてるので製作に取り掛かった。
ここでも魔力の消費は半端ない。
出来たてのパーツをどんどんとはめ込んだ。
どかんどかんとはめ込んで完成だ。
前回よりチョット雑な鎧が完成したが、厚みがあって頑丈さはこれまでの最高傑作だ。
「なんだって、ドラゴンをぶった斬る程の太い剣が欲しいってか。分かった作ってやる」
出来上がって剣は、ジンの身長を少し超えた大物だ。
それを握ってもふらつかないまま立っていた。
結構な重さがある剣を、軽々と扱っていた。
なんなんだその剣速は・・・ここまで風が吹いてきた。
するとジンには剣の才能があったのか!
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