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怪奇討伐部Ⅴ-Star Handolle-  作者: グラニュー糖*
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ハードコア編6

コピペして新しいウインドウ、タブを作って見ることをオススメします!


pixivのリンク、ハロウィンイラストです!

ハッピーハロウィーン!

https://www.pixiv.net/artworks/93803359

第十四話 傀儡の兵士




「あっちだよ!」

「まさかこんなチートじみた能力で進んでいくとは……想像もしなかったよ……」

「つべこべ言わないの。ムジナがたまたま死神だったってことでいいじゃない。ラッキーよね」


 オレを先頭にヘラ、アシリアと進んでいく。

 岩肌、工業地帯という表の世界とは違い、発展途上国のような反転地域は人が数人住んでいてもおかしくない技術だ。

 もしその住んでいるのが全てアンドロイドじゃなければ、確実におしまいだった。

 そういうところではアンドロイドに感謝しなければならない。


「あっちもこっちもアンドロイドだらけだ」

「関わらない方がいいわ。調べたところ、ヘラの炎効かないから」

「それは……恐ろしいな」

「だからヘラには同盟戦に体力を残しておいてほしいのよ」

「へいへい、どぉーせ俺は用心棒ですよっと」

「そんなことないわ。あなたがいなかったら今頃私たちはアルカディアでコレクションになっていたに違いないもの」

「もう、なに喧嘩してるんだよ?ここで仲間割れしたら相手の思う壺だよ!」


 オレは耐えかね、振り向いて不満の声をあげた。

 するとすぐにヘラが少し目を逸らして「……すまん」と呟いた。


「あら、ムジナには甘いのね」

「ふん、話せば長くなるぞ」

「いつか聞かせてもらおうかしら?」

「珍しいな。みんなやめとくって言うのに」

「なによ、私が変人な訳?」


 また後ろが騒がしくなっている。

 どうして仲良くできないのだろうか……。


「ふ、た、り、と、も!!」

「「……はぁーい」」

「ちょーっと目を離したらこれなんだからー」


 その後も何度か注意をしながら反転地域を歩いていった。


「なぁ、ムジナ」

「何?ヘラ。また喧嘩するの?」

「違うよ。お前は何も気づいてないのか?」

「?」

「時計塔のことだよ」


 時計塔ならオレも何度か見た。

 どこから見ても見えるトリックアートみたいな時計塔。アシリアと「なんだろーねー」とか言いながら見ていたのは記憶に新しい。


「時計塔がどうかしたの?」

「時計塔に使われてる材料のことだよ。あんなにでかいもの、どこから材料を持ってきたんだろうなって話」

「……まさか、ヘラ、変なこと言わないだろうね?」

「そのまさかだと思う。あれの材料は……多分アンドロイドだよ」


 薄々気づいていた。

 アンドロイドには魂がないので調べようがない。人の形をしているものに近づき、魂を調べて、魂がないということが確実のものとされればそれはアンドロイドということがわかる。

 しかし、スクラップにされて材料と化してしまえば調べようがない。まず調べようとも思わない。それは元から『そのようなもの』と感じてしまうからだ。


「それが本当なら、毎日大きくなってるように見えてる時計塔って……」

「あぁ、毎日たくさんのアンドロイドが犠牲になってる。そして大きくなってもすぐに小さく見えているのは、もしかすると反転地域の拡大に関係しているかもしれないな」

「オレにわかるように説明してよ」

「しょうがないな……。順番でいうと、時計塔が大きくなって、反転地域を拡げ、そしてまた時計塔が大きくなる。反転地域の入り口を遠くすることによって時計塔を小さく見せているんだ。いつか地面が全て鉄になってしまうまでのいたちごっこ。たとえ関係のない星でも助けないと」

「つまり敵は……」

「同盟だけだ!」


 これで完全に同盟が悪いということがわかった。何の罪もないアンドロイドたちをハッキングし、支配下に置き、さらには不要となったら壊して時計塔の部品にする。

 しかしどうしてそんなことをするのだろうか……。目的は一体何なのだろうか。


「なら、アンドロイドを壊す必要もないね!同盟の人一人を倒せばいいもんね!」

「だからそのためにはお前の力が必要なんだよ。目的地はまだか?」

「そろそろ着くよ。えーっと……アンドロイド製造所……戦いにはもってこいだね」


 アシリアの地図と見比べて前を見る。

 旧とは付いているが、まだまだ現役だというように煙が出ていた。

 そこそこ大きい建物のため少し離れた現在地でも見ることができる。

 この様子だと、あちらはオレたちの存在に気づいているだろう。


「……」


 ……さっきから視線を感じる。

 アシリアが何か言いたそうにしている……。

 それにいち早く気づいたヘラが口を開けた。


「アシリア、どうかした?」

「いえ。あなたたち二人はいつもこうやって話し合ってるのかなって思っただけよ」

「ふふん、羨ましいか?」


 ヘラが悪戯っ子のように口許を歪める。

 だが、アシリアはそれに引っかからずに前を向いたまま答えた。


「えぇ。羨ましくないなんて言ったら嘘になるわね」

「素直だな、おい。でも、ムジナが作戦を熱心に聞いてくるのは本当に最近からだ。昔は頭より足が動いてたからなぁ、ムジナは」

「あー、そういうヘラだって怒りに身を任せて暴れてたくせにー!」

「うっ……そ、そのことは忘れてくれ……」


 明らかに目を逸らしてぶつぶつ呟く。

 まぁこれ以上踏み込むと、アシリアにもルージの存在がバレてしまうのでここまでにしておこう。ヘラの心の傷を抉るようなものだし。


「似た者同士ね。どっちも譲れないくらい」

「「正反対だ!!」」


 いつも考えることは正反対だ。

 シフとの戦いだって方針は全く違うもので、しつこいくらいに過保護なヘラと自由になりたいオレ。そして専業主夫かよと思えるほどのヘラと家事はバルディやお兄ちゃんに任せっぱなしのオレ。

 考えれば考えるほど正反対だ。


「そ、そうなのね……ほ、ほら!あそこでしょ?ムジナ!」


 引きつった顔で前を指差すアシリア。

 間違ってはいないが、話の持っていき方が下手くそだ。


「うん。そうだね」

「……ムジナ」

「わかってるよ。アシリアのことはちゃんと見張ってるから」

「ならいいんだけど……。恐らくアシリアも俺たちが疑ってることには気づいてると思う。ここからは心理戦だ。でもお前はいつも通りに動いてくれればいいよ」

「うん。……あれ?」


 ふと前を見ると、アシリアの足が止まっていた。

 いつの間にかオレとアシリアの順番が逆になっていたのでそのために止まったのだろうかと考えたが、どうやら違うようだ。


「出たわよ、アンドロイドが!やってくれるんでしょ?ムジナ!あとヘラはダッシュで製造所の中にいるかもしれない敵を倒しなさい!」


 アシリアは勢いよく振り返り、叫んだ。


「おいおい、なに勝手なこと言ってるんだよ!ムジナ一人にアンドロイドの相手をさせるわけにはいかないだろ」

「ヘラにアンドロイドは倒せないわ。相性が悪いもの」

「そんなのやってみないとわからないだろ」


 再びいがみ合う二人。

 しかし今回はアシリアの言っていることが正論だ。

 アンドロイドたちは耐火加工しているのか、火は効かない。……というのにヘラは炎を放った。


「……うわ、マジじゃん」


 当たり前かのように炎の中で仁王立ちする二、三体のアンドロイドたち。

 復讐の炎がエフェクトにあるみたいで少し面白くなっている。


「なんで無駄なことするのよ!」

「百聞は一見に知かずって言うだろ」

「なに開き直ってるのよ!わかったらさっさと走りなさい!」

「はいはい。悪いがムジナ、ここは任せたぞ」

「うん。お互い頑張ろうね!」


 笑顔で声をかけたが、そこにはもうヘラの姿はなかった。


 __________


 俺たち悪魔の魔力の量を体現している翼を目一杯拡げ、製造所の中を低空飛行していた。


 少し視線を下にするとベルトコンベアがいくつかある。その上にはアンドロイドの一部……スクラップにされたものがあった。


 もしかするとこの先に時計塔があるのではないか。


 そう思った俺は方向転換した。


「どうせ偉そうにしてるやつは高いところが好きだろうし、な」


 ……というのが本音である。


「あっちは心臓部分か……。む?あれは____」


 小さな翼を畳み、心臓部分が流れているベルトコンベアの隣に降り立った。

 そこには他と違う部品が流れており、全てに『最重要部品。接触不可』と書かれており、その隣には数字が書かれていた。


「へぇ、なるほどな……やっぱりか」

「九十五点、だったな」


 後ろに冷たい殺気を感じた。

 予想通りだ。

 ゆっくりと後ろを向くと、そこには館の主____同盟の者がいた。

どうも、グラニュー糖*です!

現在、「怪奇討伐部完結直前・pixivと同じところまで進める祭り」を開催しております!

こっちでは表紙を載せられないことが本当に残念ですが、楽しんでいただけると幸いです。

本当はイラストを見て読むほうが良いんですけどね!


なお、pixivからそのままドンしてるのでルビやら何やかんやがpixivのコマンドのままになっている場合があります。それを見つけた際はお手数ですがお知らせしていただくととても嬉しいです。もちろんコメントなどもお待ちしております!


ではでは〜

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