ハードコア編5
次回はお昼くらいに出したいですね〜
みなさん良い夢を!
第十三話 イレギュラー・ハードコア
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内臓の奥底から響くようなエンジンの振動。
左右を見れば美しい景色が……というわけにはいかず、殺風景な岩肌が広がっていた。
やっと何かが見えてきたと思えば、そこは不気味なアンドロイドたちが働く工場だ。
そしてどこからでも見える謎の時計塔。
こんなところで暮らせと言われたらすぐに気が狂ってしまうかもしれない。
そういうところにおいてはアンドロイドが暮らすというのは間違っていないかもしれない。彼らには心が無い……いや、あってはならないのだから。
以前は仲間たちがアンドロイドと交戦していた。
しかし、さっき最後の砦が突破されたと報告が入った。
もうおしまいだ。あの男が人工知能であるアンドロイドに変な入れ知恵をしたからこんなことになったんだ。
よくよく考えてみれば、あの男は本当にこの星の人だったのだろうか?もしかすると他の星からの侵略者だったのかもしれない。いや、きっとそうだ。
いつか、このデータを読み取ってくれる人が来るとすれば、それはあの男の最後だ。今これを読んでいるキミにこの星を託す。非常に勝手なことだが、頼まれてほしい。彼らの手に我々の最高傑作であるアンドロイドを渡してはいけない。
そうだ、このデータチップは先日助けたアンドロイド……O-57に埋め込んでおこう。彼女自身は見ることができないが、第三者は見ることができるようになっている。
果たして、その第三者は来るのだろうか……いや、今さら心配するようでは、この先同盟と戦うことなんてできない。
いつか起きるであろう奇跡にかけるしかない。
私は先の戦闘で両足が動かなくなってしまい、さらには両目も失明してしまった。なので悔しいが、体をサイボーグと化してしまおう。今はO-57に読み込ませたバイクの運転機能に助けられているが……まず、O-57たちアンドロイドを解放した同盟の存在がなければ、この状況は生まれなかったわけである。私が助かった確率なんて無に等しいということにもなる。
アンドロイドは我々、星の民たちには到底手の届かない高価なものであり、ほとんどは他の星のお偉いさんの元に届くものを作っていたのだが、同盟のせいでアンドロイドたちが我々に牙を剥き、辛うじて勝った場合に採取できた戦利品で自分たちのアンドロイドを製作していた。
私はそこまでの力を持っておらず、あの報告があったから渋々外に出てパーツを回収しようとしたまでである。
O-57も私が屋敷に持ってきたのではなく、仲間の内一人が持ちきれないからと言って譲ってきたものを修理しただけだ。その時に私がマスターとして認識されただけだ。
本当に私は卑怯者で無力だ。
最後に残ったのがこの私で本当にすまないと思っている。
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「……」
「ムジナ?」
「……え?あ、あぁ……何でもないよ」
突然頭に浮かんだメッセージ。
内容的には、あの人の……だが、それがあり得るのだろうか。
「……反転地域に着いたら話してあげる。ねぇ、O-57、君は着いたらどうするの?」
「私は同種に傷をつけることはプログラム的に許されていません。故に、私は反転地域の一歩手前で待機しておきます。どうかお気をつけて」
「反転地域まで連れてってくれるだけでもありがたいよ。ありがとう」
「……はい!」
話していると、反転地域だと思われる場所が見えてきた。
あの場所は常に少しずつ場所を変えていっているようだ。
オレたちはバイクから下り、前を見た。
……そこはいつの間にか反転地域だった。
「こんなとこだっけ?」
「いえ、先週より三メートル違っています」
「細かいな、おい!」
アシリアは地図と見合わせ、ヘラは突っ込んでいる。
O-57のようなアンドロイドならこんな誤差でもわかってしまうのだからそこがすごい。
「地殻変動にしては行きすぎだろ。誰かが反転地域を作り広げてるとしか思えない」
地殻変動とは年間数ミリから数センチ程度しか動かない現象だ。なので三メートルなんて距離は一週間では到底無理だ。
しかし、元のハードコアの岩肌と、反転地域のコンクリートや鉄板なら広げることは可能だ。
なら、アンドロイドたちが広げているとしか考えられない。
「私はこの辺りの調査をしておきますので、みなさんは先に進んでください」
「そうさせてもらうよ。行こう、ムジナ、アシリア」
「う、うん……」
アシリアの歯切れの悪い答えにヘラは立ち止まった。
「何かおかしいことでもあるのか?」
「反転地域って、防衛線ともいえる最後の場所でしょ?なのにどうして内側に同盟の人がいるのよ」
「……最近侵入したとか?」
「いつ?」
「そ、それは……わからねぇよ。俺はずっと屋敷にいたんだから。そういうムジナとアシリアはどうだったんだよ。不審者とか見なかったわけ?」
「え?!オレ?!」
めんどくさそうな話だったからあえて首を突っ込まないでいたのに、どうしてこっちに振ってくるのか。
「残念ながら見てないわよ。ね?ムジナ」
「お、おう!あ、でも……」
「でも?」
「疑いと期待の眼差しを向けんな!さっきあとで話すって言っただろ!」
……と叫びつつ、O-57を見る。
「大丈夫です。私に不都合が起こる場合なら、音声聞き取り機能をオフにしますので」
「あ、じゃあお前の名前を考えようか」
「……」
「本当にオフにしやがったよ!!!」
ヘラが叫ぶ。
「しょうがない……。さっきね、バイクに乗ってたら誰かのメッセージが頭に入ってきたんだよ」
オレはため息をつき、口を開いた。
「メッセージ?」
「その中にね、犯人らしき存在について書かれてあったんだ」
「ふむ……明らかにそいつだな」
「でもその人がいるっていうだけで、特徴について書かれてなかった。でも、周りの人たち……あのおじいちゃんたち住民と見分けがつかなかったらしいんだ。だから普通の服、もしくはこの場に合わない変な服かもしれない」
あのおじいちゃんがいつから車椅子なのかはわからないが、そう遠くない話だろう。昔の話だとすれば、そいつがハードコアにやってきたときに着ていた服に着替えているかもしれない。
「でもさ、こんなエメスみたいな大都市でどうやって探すんだよ。百歩譲って生きている人間がそいつ一人だとしても、そう簡単に見つかるわけ……あ」
考え込むヘラが不意に顔をあげる。
その表情は何かを察したようだった。
「そう!見つかるよ!オレの死神の力を使って、魂を探し出せば、ね!」
どうも、グラニュー糖*です!
現在、「怪奇討伐部完結直前・pixivと同じところまで進める祭り」を開催しております!
こっちでは表紙を載せられないことが本当に残念ですが、楽しんでいただけると幸いです。
本当はイラストを見て読むほうが良いんですけどね!
なお、pixivからそのままドンしてるのでルビやら何やかんやがpixivのコマンドのままになっている場合があります。それを見つけた際はお手数ですがお知らせしていただくととても嬉しいです。もちろんコメントなどもお待ちしております!
ではでは〜




