ダンナと向き合う
「一日ってどんな感じだったの?」
夕飯の支度をしているダンナに聞いてみた。これは北条君へのメールで私がいつも
ダンナと書いていたので、そうなんだろう。何かを思い出すかもしれないので
ダンナという文字を使おう
「え~と朝7時半ごろ起きて、朝は大体パン食かな、それでパソやったりココちゃんは庭いじりとかで僕はテニスで3時ごろ帰って来て一緒にプールに行って、帰ってきて6時から夕食、その後クイズ番組は一緒に見るけどそれぞれ別で、ココちゃんはベッドでパソコン、僕はここでゴルフ見たり自由に過ごして12時半ごろ就寝」
「規則正しい生活なのね?」
「でも、時々朝食の代わりに外食の食べ放題行って、そのまま隣町のプールと温泉行ったり、売り出しの日は朝食後買い物してそのままプールに行って午後は自由時間みたいな時もあるし・・・」
「プールっていつから行ってるの?」
「去年、僕が坐骨神経痛になって、リハビリのつもりで通い出してから3か月後に
ココちゃんも合流して、最初は歩行だけだったのに、最近はバタフライに目覚めて、すっかり追い越されたって感じ」
(バタフライが出てきた!ここからが大事だな)
「なんで私バタフライなの?」
「ほかの泳ぎは出来るみたいでバタフライに憧れがあったんじゃない?」
「プールに行けば何か思い出すかな?」
「そうだね泳ぎって一生忘れないっていうからね、近々行ってみよう」
「ねえ、ところでカレンダーにゴルフって毎週書いてあるけど・・・・」
「あれ、全部僕の。月に3回以上ゴルフすることを「調子に乗ってる」って言うんだよってココちゃんに言われたよ、覚えてない?」
「覚えてない」
「じゃ言わなきゃよかった」
「その上テニスは毎日なの?」
「はい、家庭を顧みず、テニス三昧とゴルフです、すいません、今になって反省してます」
「ということは、いつからそんな感じなの?」
「え・・・と、結婚当初から」
「そうなの、私は文句いわなかったの?」
「いえ、喧嘩の原因の半分はそれでした」
「で、改善なしだったの?」
「したり、しなかったり・・・まあまあこの件はいずれ詳しく話すよ」
(どうやらダンナはスポーツオタクなのだろう、正直な人らしい)
「で、この家に住んで長いの?」
「2年ちょっと」
「どうやって決めたの?」
「実はココちゃんは四国か九州に住みたくて、探しに行ったの、3年前くらい、覚えてない?その時僕は旅行の延長かと思って親身になってなくて、ココちゃんの悩みも受け取れなかったし、今になって色々すごく反省している」
「何があったの?何かとても深刻な臭いがするけど・・・」
テーブルについて食事をしながら、ポツポツとダンナが話し出した
「5年前にお父さんが事故で亡くなって、それからいろいろあって、お母さんの施設探しとか引っ越しとか遺品整理とか、ココちゃんが一人ですごくストレスを抱えていたの。でも僕は君の処理能力をかっていたので、一人でできると思ってあまりサポートしなかったんだ。で、それが体に出てココちゃん血圧も血糖値も300こえてしまって、2年前お母さんが他界したことをきっかけに人生リセットしようと、ココちゃんが一番したかった家庭菜園をするため庭付きの家を探して、ここに落ち着いたわけ、本当に申し訳なかったと反省してるよ」
「そうなの」なんだか少しだけそのストレスの黒い塊のようなものは思い出したような気がする
「ずいぶんヒドイ夫だったんだね」
「そうだね、今考えるといろいろ足りないオヤジだよ、最近になってひしひしとわかって毎日反省で、ココちゃん倒れた時、このまま死なれたら、何も返せないと落ち込んだよ。」
「で、今私たちの関係ってどうなの?仲いいの?別行動なんだよね食後は」
「良好だと思うよ毎月のようにどこかに出かけたり、2泊くらいの旅行にあちこち行ってさ、今年は和歌山の高野山に行って、これで結婚以来全都道府県制覇になったんだよ。それに12月は毎年名古屋の熱田神宮に幸先詣りに行ってるんだよ」
「どうして?」
「年末年始は僕ら両方の親の命日が4日あるから、最近はもう正月の祝いはしてないんだよ」
「そうなの」
(聞くことすべて新鮮で私中々頑張ってきたんだなと思う)
「あなたがテニスやゴルフをしている時に私は何をしていたの?」
「それは・・・いろいろやってたみたいで…実は僕はそんなココちゃんのこと何にも知らないと気が付いたんだ、というか指摘されたよね」
「私が?」
「そう、今日どんな洋服で出かけて行ったか覚えていない、それじゃ私が行方不明になった時、警察の事情聴取で怪しまれるわよ。ってね」
「私に関心がなかったってこと?」
「関心がないというか自分のことばかり楽しんでいた…ていうのも最近わかって反省の日々だよ、料理も少しずつやってるし後片づけは毎回僕がやってる」
「ということは家事もしてなかったってこと?」
「う、うん・・そうだね・・そういうことかな・・アハハ‥話さなきゃよかった、これじゃ墓穴ほっちゃったみたいだね」
「よく夫婦関係破綻しなかったわね」
「ははあ~ココちゃん大明神のおかげで~す」とおどけてその場をなごませた
(そうか私は主婦として生きてきたのか、じゃ不倫してもおかしくないわね
きっと不満と寂しさがたまっていたのかもしれない。と自己弁護)
なるほど、結婚生活は40年で、ダンナは私に関心が無くて自分優先でテニスとゴルフ三昧。わたしはモノつくりが好きな創造力あふれ、自己解決能力にたけてる女性だと?
で、なんでココちゃんなの?・・・・・




