第7話
「っはぁ。はぁ。はぁ。」
肩で息をするシェリー。涙を流して駆け寄るジェシカ。
つと、バチのお腹の方に目をやる。
「あなた……。っっっつ。ジェシカを……助けてくれて、ありがとう……。」
「いや……。上手くいって……よかった。」
「はぁっ。はぁっ。かなりっ、遅かったけどね!!!」
「シェリー!!!!!バチは、あなたの為に!!!!!」
「ジェシカ嬢……言わなくて……いい。」
ジェシカの口がワナワナと震えた。
「ふん!!これでここの花壇の権利は私達のものよ。他のミツバチにも言っておいてよね。」
「あ、あぁ。わかった。」
彼は、嬢達から離れた後、ふらふらと、横たわっている羽音の兄に近づいていった。
(もう、死んでいるかも……。)
だが、彼は、足は折れていたものの、羽の方はかろうじて機能しそうだった。
「飛べるか?」
「な、なんとか……人間たちは……?」
「あぁ、あいつらは……俺が刺してやった。泣いて……家の中に入って行ったよ。」
「お、お、お前っっ!!!ゲホッゲホッ!!!刺したのか!?」
バチは、答える代わりに笑顔で返事をした。
そして、羽音の兄の隣に倒れ込んだ。
「なぁ……巣に戻ったらさ、みんなに…言って欲しいんだ。嬢達と約束をしたんだ……。あの花壇は、今後、嬢達のものだ。俺達は……別の場所の蜜を……今後探す。それと……ゲホゲホッ!!!………ビー助に……頑張れ、と………。」
「バチっっっっ!!!!!」
この言葉を一気に残し、ビー助の兄は空へ帰った……。




