表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天国と地獄  作者: すずめ屋文庫


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/7

第1話

「やめろ!羽音!そっちへ行っちゃだめだ!止まれっ!!ダメだっっっ!!!」


 麗らかな陽気が、皆の気持ちを高揚させる春。

 人知れず、戦いが行われている場所が、そこにあった。


「こらっ!!ビー助!!それは罠だ!!この前も言っただろう!!甘い香りは大切だが、全体をよく見ないといけないと!!」


「ご、ごめんなさい。兄さん。」


「いや、わかってくれればいいんだ。ほら、よく見てごらん?このラッパ型の形、小さな黒い点々の模様……。頭に蓋。いくら良い香りでも、これに捕まると二度とは戻れない。身体を溶かされて……終わりだ……。」


 ぶるぶるっとビー助は身震いした。


(あんな恐ろしい所に、今、僕は入ろうとしてたなんて……。兄さんが止めてくれなかったら、今頃、僕は……。)


「ああっ、羽音ーーーーーーー!!!!!」




 パタン……





「!!!!!」




 響き渡る、叫び声。


 泣き崩れる音。


 ビー助は、今しがた隣で起こった出来事を、すぐには理解出来なかった。


(そんな……。羽音が……。)


 産まれた時からいつも一緒だった羽音。


 人一倍、好奇心旺盛で、夢中になると、皆の忠告が耳に入らないことが度々あった。


 羽音の悪戯っぽい笑顔が、脳裏によぎる。


 ビー助は、涙を必死に堪えた。


(でも、でもっ!!こんなことって!!)


 ビー助の兄が、そっと隣にやってきた。


「ビー助……。辛いだろうが、これが現実なんだ。俺達は、食料を採りに行く時、今まで習った全ての知識を使わなければいけない……。とても、とても、危険な……作業なんだ……。」


 叫び声とすすり泣きが周りに充満する。


 堪らず俯く、ビー助。


「うん……。わかったよ。バチ兄さん……。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ