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マギアクエスト!  作者: 友坂 悠
マギアクエスト!

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竜種たち。

 解き放たれた竜種達は、それぞれがそれぞ思いのままに夜空を駆け巡って行った。


 紅いルビーのように光り輝く鱗を持つのは紅竜レッドクリムゾン。

 彼女はその権能、次元をも引き裂くブレス、次元断罪嵐ディメンションブリザードを撒き散らす。

 あれは、まともに当たったらあたしでも無事じゃ済まない。

 あの子をティムするまでに何度死んだかわからないくらいだ。

 たぶん、竜種の中では最強の攻撃力を誇る。


 ギア・アウラの上位存在でもある彼女は、竜種というかその存在そのものが神デウスによって創られし生命体、真・ギアと呼ぶべき存在なのだ。


 ああもちろん人型にもなれる。アウラ・クリムゾンという名前は本来そうして人の姿を模した時の彼女の名前でもあったし。



 赤竜、レッドストライク。

 真っ赤なその色はルビーのような紅竜とはまた違った熱い色。

 真っ赤な炎で全身を覆った炎の竜、レッドストライク。

 鳳凰のように輝く赤に燃えるその姿、その翼を広げ空を舞う姿は炎の鳥にも見紛える。


 吐き出す炎のブレスも強力だけれど、やはりその特性は再生。

 彼は死なない。何度でも蘇るのだ。

 必殺技、赤炎ノ突撃(ファイヤアタック)

 まあ要するにぶっちゃけ体当たりなんだけど、炎と化し突撃するその技に耐えられるもの無し。そんな熱いドラゴンなのだ。



 青竜、ブルーラグーン。

 碧い海の色、そんな艶のある鱗のブルーラグーンが吐き出すブレスは爆散する水流。

 そして、氷の刃。

 うん。でもそれだけじゃなくて。


 ほら、彼女の権能が炸裂した。


 時空振動波ワールドシェイキング


 海で使えば大津波を、空で使えば大嵐を巻き起こすその権能。


 魔獣たちがその振動波に飲まれつぶれ落ちていく。地獄の絵図のように。



 黄竜、ジラーフ。

 地にあって天を堕とす。

 大きな枝のようなツノに長い髭。ワニのような口を持つドラゴンの頭に、四つ足の馬のような体を持つジラーフは、鳳凰レッドストライクと対を成す地の麒麟。

 その権能は紫香蓬莱ライラック・ミラージュ

 一見攻撃には向かなそうなそんな権能だけど実はかなり強い。

 そのブレスは肉体ではなくレイスを砕く。

 精神強度が高くないと耐えるのは難しい。

 砕かれなかったとしても相応のダメージが残る。

 特に魔力はかなり削られることになる。


 ああもちろん単純に戦闘力だけみてもかなり高いので、このジラーフと正面から戦って勝てる相手は少ないだろうけど。




 白竜、パイロン。


 彼はちょっと地味めだけど、地面にあれば大山に、大空あれば、まるで浮遊城にも見える巨体。

 亀のような甲羅を持ち頭にも尻尾にも棘のようなツノがたくさん生えているそんな恐竜のような形のドラゴンだ。


 まあかなりの老齢でもあるのでそのお髭は真っ白で、あまり戦いには向かないような気もしたけどでもまあそれでもその権能は強力で。

 その吐き出すブレス、真空相転移ディラックトランスはゼロを1に、1をゼロにする権能。

 生まれたての魔獣クラスなら、いとも簡単に魔に還すこともできるのだった。




 黒竜、ブラド。

 暗黒竜、漆黒の竜、闇の福音。

 通り名もたくさんあるブラドは、厄災竜としても名を轟かせている。


 そのパワーは他の竜種を圧倒する。

 存在するだけで地に嵐を巻き起こす、そんな漆黒のギア、重力を司るブラドそのものであるそんな存在の竜。

 ブレス、黒褐色の嵐(ブラックストリーム)は全てを引き裂き。

 その権能、重力崩壊グラビティゼロは全てを飲み込む漆黒の穴となる。


 攻撃力という意味だとレッドクリムゾンに軍配があがるけど、単純に強さで測るならブラドの方が上かもしれない。


 竜種たちが暴れ回るうちに空を覆う魔獣たちは数を減らしていった。

 流石にここまで?


 そう思った時だった。


 空に浮かぶ人影の悪魔が、ポッカリと大きく、その真っ赤な口を開いた。

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