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魔法遣いローテアウゼンのキセキ  作者: 福山 晃
第四章 決戦! スツーカ砦
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三人の魔法使い③

 ロッタの表情が暗くなるのに慌てたワサロヴラーシェは慌てて話題を変える。

「……そ……そういえば黒い森に行ったことがるのです。あの城も麓から拝見しました」

 ロッタは興味を引かれたかワサロヴラーシェの顔を見た。

「……そうか……懐かしいのう……エードレスブラウ……」

「麓の街でシュタールシュロスと聞きました。黒く禍々しく……それは荘厳な眺めででした」

 ロッタは驚きの顔を見せる。

「なっ! シュタールシュロス……黒じゃと?」

「えっ? ああ……はい、黒い城でした……が……なにか?」

 ロッタは寂しげに笑った。

「儂の知っておる城はエードラスブラウ、高貴なる青と呼ばれた白い美しい城じゃ……」

 ワサロヴラーシェは冷や汗を滝のように流しながら取り繕う。

「げ……現在は黒くなっておるようで……その、それはそれでなかなかに……」

「そうか……五百年も空けておったのじゃからな……黒い城か……楽しみ……じゃのう……」

 すっかりしょげてしまったロッタにワサロヴラーシェはどうしてよいか分からず連れの二人に助けを請うように視線を向けるが(かぶり)を振られるだけだった。

 そんな様子を見るとも無しに見ていた俺だったが助け船を出そうにも事情のよく分からん俺には難しかった。

 見たところ、この魔法使いたちは伝説の魔法使いであるロッタに憧れのようなものを持っていてロッタと色々会話をしたかった、といったところか……。などと考えながら三人の魔法使いを眺めていると俺に弱々しい視線を投げてきた。

 ふむ……仕方ない。

「ロッタよ……その……ロッタのいたころの里の様子とはどのようなものだったのだ?」

 ロッタはゆっくりと顔を上げた。

「儂のいたころか?……そうじゃのう……」

 ロッタは茶を手に取ると遠い記憶に思いを馳せるように天井を仰いだ。そうして茶を一口だけ口にすると大きく息を吐いた。

「儂が里におったのは十五になるまでの間じゃった。自ら語るには風が悪いが儂は天才と呼ばれ毎日魔法を磨いておったの……」

 ロッタが語りはじめ、ふと見ると魔法使いたちは安堵の表情を浮かべロッタの話に聞き入った。何とか助け船を出すことには成功したようだった。俺は茶をすすりユハたちの方へ目をやった時だった、突然に玄関の戸は開かれ息を切らせた男が飛び込んできた。

「てっ……敵がっ! 西門から敵が!」

 ケルナをはじめユハたちはそれぞれ武器を手にすると飛び出していく。俺も後を追う。

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