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ヒーローアフターヒール(リメイク連載中)  作者: 手頃羊
6話:道化師にも戦場はある
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その1・Let's gamble

[クロノ]

ミランダ「ほんとにもー。」

ステラ「まったくですよ。」

ミランダ「キスだけってあなたたち初デートのカップルか何か?」

ステラ「人の家とはいえ、そこで押し切らないとダメですよ!」

クロノ「したのは向こう側だし、カップルでもねぇし、寝起きだったし、状況が状況なんだよ…ってゆーか、なんであんたらここに来てんだよ‼︎」

イリヴィの館から帰り、一旦魔王城へ帰還。

滞在する予定だったが、場合が場合なので旅行は中止、ヒーラーハウスに戻り、旅行はまた別の機会にしようということになった。

そしてヒーラーに帰ってきたのだが、何故かミランダとステラがいる。

ジュリとサクラは現在、魔獣退治に行っているため、ここにはいない。

ミランダ「だって、来たことなかったんだもん。」

ステラ「私はモニカ様にクロノ様の様子を少し見てこいと言われまして。」

クロノ「わざわざここまで来るかよ…」

リンコ「まぁ…この方たち、悪さしないんですよね…?」

ステラ「ご安心ください。粗相は致しませんし、見たところクロノ様も大丈夫でしょうし、私はもうお暇しようかと思います。」

ミランダ「えぇー、早くない?」

ステラ「初訪問なのですし、それに悪さをしないとしても、無闇に人間界に顔を出すのは混乱を起こしかねません。」

ミランダ「私は割と有名だと思うんだけどなぁ。」

ステラ「いいですから、帰りましょう。」

ミランダ「んー?はいはーい。それじゃクロノ、また遊びに来てね。」

クロノ「はいはい、暇だったらな。」

ミランダとステラが出て行く。

リンコ「サキュバスって…あのサキュバスですよね?」

キキョウ「お主らの世界にも似たようなのがおるんじゃろう?」

クロノ「あぁ。あっちのとほぼ似たようなもんだよ。よくもまぁ無事でいられたもんだ。」

キキョウ「それを言うならこの僧侶もそうじゃろうて。よくもまぁそのイリヴィとやらの所にいて無事で済んだものじゃ。」

マリア「いやー、ほんとにですよ。テキトーなこと言ってみるもんですね!」

魔界で拾った人間の僧侶、マリア・カジナー。

僧侶と言いつつ、賭け事が大好きで、それが原因で借金作ったが故にイリヴィの所で働いていた。

常にですます口調で喋っているが、人のことを呼ぶときにはいつも呼び捨てをする。

キキョウ「イリヴィ…同性愛主義者…じゃったか?不思議なやつもいたもんじゃ。」

クロノ「あれ、イリヴィのこと知らないの?」

キキョウ「ワシは魔界の情報にはそこまで明るくなくての。まぁ誰だってそうじゃろう。門があるからの。」

確かに、門を開ける鍵がないと人を送ることもできない。

リンコ「結局、クロノさんは門の鍵はもらってないんでしょ?」

クロノ「あぁ。まぁ、なくてもどうとでもなるでしょ。」

マリア「いや、結構すごい代物ですよ?誰だって喉から手が出るほど…」

突然ドアが開く。

全員がドアに目を向けると、カサンドが入ってきた。

カサンド「クロノはいるか?ちょっと…」

マリア「あーーー‼︎」

マリアが突然大声を上げる。

カサンド「ん?あ、あんた!マリアかい⁉︎」

マリア「やっぱり!カサンドじゃないですか‼︎」

クロノ「なに、あんたら知り合いなの?」

マリア「はい!子供の頃盗賊組織で働かされてまして、同じくそこにいたカサンドが逃がしてくれたんです。」

クロノ「なんかアクアの時も似たようなことしてなかったっけ?」

マリア「アクア?私の他にもそうした人が?」

カサンド「アクアって奴がいてね。そいつはあんたが組織に入る前に逃がしたんだ。あんたと入れ替わりだったから、知らないのは当然だろ。」

マリア「へぇ〜。会ってみたいですね!」

クロノ「アリアンテのラフってギルドにいるからすぐに会えると思うぞ?」

マリア「そうなんですか?」

クロノ「行きゃ会えるだろう。んでカサンド、用事があるんじゃないの?


そんなこんなで数ヶ月。

それまでの間、特に変わったことはなく、時間は過ぎていった。

あるとすれば、ラフに新たな仲間が数人加わったとのこと。

こちらはあれから特になしだ。

そして夏が来た。

夏には大きなイベントが一つある。

クロノ「闘技大会か…」

キキョウを仲間にしたのち、自分宛にレキュリエテという街で毎年夏に開かれる闘技大会の招待状が送られてきた。

マリア「早めに行ったほうがいいですよ?長いこと盛り上がってますし、初出場なら前座に参加しなきゃダメでしょうし。

クロノ「前座?」

マリア「大会に初出場する人や、闘技大会の主催者が所有する奴隷を魔獣と戦わせるんですよ。数日間かけて前座が行われて、その後また数日間かけて本命の人対人の本戦が開かれるんです。あと、仮面かなんかを用意してった方がいいんじゃないですかね?素性がばれたくない人が結構いますから、主催者も許可してるんですよ。むしろそっちの方が盛り上がることもありますし。」

クロノ「詳しいな。行ったことあるの?」

マリア「なにせ誰が優勝するかの賭けも行われますからね‼︎」

クロノ「あぁ〜…」

マリア「人を可哀想な物を見る目で見ないでください‼︎賭けってのは低く見られがちですけどね、これ以上のスリルは他の遊びでは味わえないんですよ‼︎」

クロノ「そうですかい。」

マリア「あの〜、ちょっと頼みたいことあるんですけど…」

クロノ「ん?」

マリア「その大会、私もついていきたいんですけど…いいですか?私、案内とかできますし‼︎」

クロノ「あぁ。むしろ、詳しいんならこっちから頼みたいくらいだ。」

マリア「ありがとうございます‼︎」

キキョウ「どうせ今年もその賭けとやらに金を積む気じゃろう?」

マリア「えっ、それは…」

クロノ「ギャンブルは別に構わんが、やるなら自分の金でやれよ。大負けしても知らねぇから。」

マリア「クロノさんもしてみましょうよ。この大会みたいなタイプの賭けだったら少額かければ負けてもリスクは少ないですし。」

クロノ「俺は賭け事好きじゃないの。」

キキョウ「そうじゃないのを繰り替えした結果イリヴィの所に向かうハメになったんじゃろうが。」

マリア「いやーはっは…ホント、私レベルにはならない方がいいですよやっぱり。私まだ22ですけど、身売りと奴隷を6回経験しかけましたからね。」

リンコ「経験しかけた、っていうのは…」

マリア「したわけじゃないですよ?ギリギリ逃げたんです。まぁ、イリヴィの件に関しては逃げ切れなかったんですけど…」

クロノ「ダメじゃねぇか。」

マリア「ですから、対人での賭け事はやめた方がいいです。ロクなことになりませんしね。それでも私はやめられくなっちゃいましたけど。」

キキョウ「ちなみに、誰に賭けるんじゃ?」

マリア「クロノに決まってますよ!間違いないです!」

クロノ「ほーう。じゃあ俺もやってみようかな。」

キキョウ「賭け事は好きじゃないとか言ってなかったか?」

クロノ「賭けじゃねぇよ。確定事項ってんだ。」

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