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ヒーローアフターヒール(リメイク連載中)  作者: 手頃羊
5話:薔薇の女王のプロポーズ
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その1・Travel

[クロノ]

クロノ「81……82……」

体を地面に水平にしてうつ伏せになり、肘を90°に地面に当てて体を少し持ち上げて腕立てのような体勢を肘で維持する、いわゆる体幹トレーニングというやつだ。

野球部なんかがやってるんじゃなかろうか、そんな感じの腹筋トレーニングである。

それをこのカミヅキ・クロノとかいう男は自分の部屋でやっているのである。

クロノ「89……90!!」

90秒体幹60秒休憩を1セット。

これを3セットで1トレーニングという感じでやっている。

クロノ「っはぁ…!っはぁ…!筋肉……!落ちてんな……!」

数日ほど前ならこれを120秒はいけたが、色々あって筋肉が落ちた。

その辺は前回の話で何となく分かって。

ジュリ「クロノさーん、入りまーすよー。」

クロノ「はいどーぞー。」

ジュリが部屋に入ってくる。

ジュリ「失礼しま〜って汗すごいですよ?何やってるんですか半裸で。」

体幹以外にも、腕立て、腹筋、空気イス等、それっぽいのは色々やった。

クロノ「いや、筋トレをだな…」

ジュリ「きんとれ?修行の一種ですか?」

クロノ「あれ、知らない?筋肉トレーニングの略で、まぁ修行みたいなもんだけど…」

ジュリ「向こうの世界では修行のことを筋トレって言うんですか?」

クロノ「あっちは同じ意味でも色んな言い方をするんだよ。こっちでも似たようなもんだろ?」

ジュリ「まぁ、そうなんですかね?」

クロノ「ちょっと筋肉落ちたからな。」

ジュリ「ストイックですねー。」

クロノ「というか、最近なんか動じなくなったよね。」

一昨日俺がようやくヒーラーに帰った時も特に驚かず、普通に遠征から帰ってきたみたいに迎えられた。

ジュリ「いやーなんていうか、クロノさんですし。」

クロノ「あぁー1番納得いく答えだわー。」

なんだかなー。

クロノ「んで、どったの?」

ジュリ「明日魔界に行くって言ってたじゃないですか。」

クロノ「うん、そうだね。」

ジュリ「ちょっと依頼がですね、来ててですね。」

ジュリが手紙を見せる。

クロノ「依頼ってどんな?」

ジュリ「いえ、ただの魔獣退治なんですけど、一応伝えておいた方がいいかなーと。」

クロノ「なーるほど。どこから?」

ジュリ「ツツジマです。知ってます?」

クロノ「名前くらいなら聞いたことあるな。イクツキのちょい北だっけ。ってかそれだったら近いイクツキに依頼回るんじゃないの?」

ジュリ「いえ、この手紙自体は月光から来ててですね。今手が微妙に空いてないから代わりにお願いしたいと。」

クロノ「なーるへそ。誰が行くの?」

ジュリ「あたしとサクラです。」

クロノ「了解。」

ジュリ「それじゃ。程々にしてくださいよ?汗臭いのが好きなのサクラくらいなんだから。」

クロノ「サクラってそんな奴なの…?」

ジュリ「サクラは性癖と匂いの好き嫌いと刀のこと以外なら普通の女の子ですよ?」

クロノ「なるほど。」

なんかカサンドが可哀想になってきたな…

もう1人くらいマトモな人がいてもいいんじゃなかろうか…

というか絶望的に男が少ない。

何とかして取り入れなければバランスが悪いな…


次の日。

いつものように朝食を食べる。

最近は自分ではなく、リンコが作ってくれている。

ここで手伝えることは家事くらいだから私に任せてほしいとのことだが、自分から言いにくるだけあって料理はかなり美味い。

それもあってか、ミーアはすっかりリンコにも懐いた。

というか、ミーアはもうヒーラー全員に懐いている。

キキョウ「いつ頃に戻るのじゃ?」

クロノ「そんな長居するつもりはないけどね。2週間はかけないつもりだよ。」

キキョウ「そうか。ゆっくりしてくるがいい。」

クロノ「はいはい。」


メンバーに見送られ、バイクで村を出る。

(バイク以外に何か移動方法ってあるかな…)

自動車…スクーター…チャリ…セグウェイ…ヘリ…クアッドバイク…

(選択肢は色々あるが1番手軽なのはやっぱバイクかスクーターか…)

でもまぁ、バリエーションを増やすのは悪いことではないだろう。


ミランダ「で、結局バイクと。」

クロノ「いやー、安定?」

ミランダ「まぁ、安定してるんならいいけど。それより、他の車もなんか気になるわね。」

クロノ「機会があれば見せてやるよ。」

ミランダ「はいはい。それじゃ、行きましょ。」

ミランダとゲートに向かう。

前見た時と同じ、文字どおりの門という形ではなく、空中に魔力の渦が浮いている。

ミランダが手をかざすと、魔力の渦は大きくなり、向こう側の世界がモザイクを通した感じで見える。

クロノ「門を開ける鍵を知ってる奴だけができるらしいけどさ、どうやって知れるの?」

ミランダ「魔王城の地下に分かる場所があるのよ。」

クロノ「でも、マレー知ってたよな?門の鍵。」

ミランダ「魔王城の地下だからって知れ渡ってないわけじゃないわ。むしろ、知らない奴の方が少ないわよ。」

クロノ「やばくない?」

ミランダ「それを悪用されないために、魔王は責任持って地下にゴーレムを置くなり罠を置くなりして追い返してるのよ。それでもマレーみたいに運良く鍵を手に入れて生きて帰ってくるのもいるわ。」

クロノ「俺でもいけそう?」

ミランダ「さぁね〜。2つ言えることがあるとすれば、油断してかかると間違いなく死ぬのと、私は攻略に1ヶ月かかったわ。」

クロノ「あんたが1ヶ月ってかなりヤバくね?」

ミランダ「私のことを強いと見てくれてるのだろうけど、多分かかった方よ。マレーなんて2週間なんだから。」

クロノ「そうなの?」

ミランダ「油断してかかると確かに死ぬけど、逆に言うと、油断さえしなければ割といけるわ。」

クロノ「それはそれでどうなのよ、セキュリティ上。」

ミランダ「だからあちこち工夫してるのよ。不定期に罠や魔獣の配置を変えたり、エグい物に変えたりしてるの。今の魔王はモニカだから頼んだら私やあなたは普通に通してくれるかもだけど、攻略しろと言われてできる気がしないわ。」

クロノ「なら今のうちにもらっちゃいたいね。何かに使えるかもだし。」

ミランダ「まぁ、あなたなら特に問題は起こさないだろうし、いいと思うわよ?問題は…」

クロノ「なに?」

ミランダ「あなたの周りでは問題が起きやすいってことよ。」

クロノ「あぁ〜。」

とか話しながら門を超える。


門の前はやはり荒地だ。

だがモニカ曰く、人間界とほぼ変わらないらしく、たまたまここが荒地なのだそうだ。

ミランダ「まずはモニカのお家ね。ねぇ、案内するから何か車乗せてよ。」

クロノ「そうだな…」

普通の自動車じゃミランダの羽がかさばるだろう。

だったら自動車ではなく、バイクの類にしよう。

クロノ「ならバイクにするか。まだ乗ったことないだろ。」

ミランダ「ふふっ、どんな乗り心地なのかしら♪」

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