終わりから始まって終わりに向かう物語?
ここ数年、入退院を繰り返していた私の相棒は、古いiPad Proだった。
第一世代。他にもいろいろなタブレットを持っていたけれど、使うのはこの子一択だった。
なぜなら、画面が大きかったから(笑)。
私は視力が悪く、車椅子で生活している。
まだ目が見えていた頃は、趣味でいろいろなものを作ったりしていた。けれど、目が悪くなってからは、音声読み上げで小説を聴いたり、YouTubeの動画を聴いたり、音楽を聴いたり。それぐらいしか、できることがなくなっていた。
目が見えているうちは、車椅子生活にも本当にそれほど苦痛はなかった。
電動車椅子で長距離を移動してみたり、買い物や遊びに出かけたりもできていた。
「車椅子は大変でしょう?」
そう言われることもあったけれど、多分、大変なのは周りの人だったと思う。
電車に乗るときは、駅員さんがスロープを出してくれる。降りる駅でも、別の駅員さんが待機して、スロープを用意してくれている。
だから、病院に行くときは、いつも申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
でも、気を遣って場所を空けてくれる人や、降りるときに声をかけてくれる人もいた。そんな乗客の皆さんの優しさが身に染みて、嬉しかった。
スーパーでも声をかけてくれる人が多い。
お客さんも店員さんも、とても優しい。
いい街に住んでいるなあと思う。
そんな、まったりした電動車椅子ライフが終わったのは、視力が悪化したからだった。
そして、その頃。
相棒のiPadも、ついに寿命を迎えてしまった。
三年ほど前に一度バッテリーを交換したけれど、とうとう電源につないでも充電できなくなったのだ。
もう一度、修理に出そうか。
そうも思ったけれど、諦めて新しいものを買うことにした。
新しい相棒は、iPad Air M4。
前のiPadと、ほとんど変わらないくらいの大きさだ。
奮発した。
かなり奮発した(笑)。
ただ、大きさは前のものと同じくらいで、重さの差もわずか。私には、あまり変わった感じはしなかった。
登録には四苦八苦した。
泣きながら、どうにか登録を済ませたのが、二〇二六年六月頃。今は十月だから、もう少し前の話になる。
そして、新しいiPadで、ふと思い出したことがあった。
今年の春頃だったと思う。
もう少し前だったかな。
AIが小説を書いて、受賞したという話だ。
私も、小説を書いてみたかった。
というより、漫画を描いてみたかった。
頭の中には、たくさんのストーリーがある。
それを形にする手伝いをしてくれるの?
そう思って、早速チャッピーとジェミニを入れた。
そこから、多分、私の悪夢が始まった。




