その7 子夏曰く、賢を賢として色を易え
出先で携帯を使って書いたものなのでちょい短いです
おかしいとことかあったらあとで直します
「【子夏曰く、賢を賢として色を易え、父母に事えては能く其の力を竭し、君に事えて能く其の身を致し、朋友と交わり、言いて信有らば、未だ学ばずと曰うと雖も、吾は必ず之を学びたりと謂わん。】」
先輩が今日の教えを提示する
「今日は恒例の論語における陰謀論シリーズその3よ!」
「それってシリーズだったんですね……」
この調子だと一体あと何人の孔子の弟子がこの先輩に巻き込まれることやら…
「私思ったのよ、この子夏って人、有子と同じ感じがするって」
「しかも聞いてないし……。それで、確か有子って政府の手先でしたっけ?……先輩の中では」
「そう、テロリストである孔子を牽制するために政府から送られてきた刺客ね」
「じゃあ今度の子夏はなんなんです?」
「ふっふっふ、まあそう慌てるな、琴浦部員よ」
「いえ、まったく慌ててないんですが」
「それを知るためにまずはいつも通り普通に読んでいきましょ」
「ですから先輩、僕の話を聞いてください」
こうしていつものごとく部活が始まる。
「それで先輩、これはどういう意味なんですか?」
「これはね、『子夏がいった。美人を好むのと同じように、賢人を尊敬しなければならない。父母に仕えて力の限りを尽くし、君主に身命を捧げて仕え、友人に対し一度言ったことを裏切らない。世の人はこの人はまだ学問をしていないから賢人ではないというかもしれないが、私はきっとこの人物を学問をした賢人だと評価するだろう』って感じね」
「なるほどです。それで、これのどこに陰謀が?僕は特にないような気がするんですが」
「まずね、君主に身を捧げてんのに友達に言ったこと全部有言実行ってのがすでに難しいのよ」
「はぁ」
「単純な話、この2人が両立できないこと言ってきたらどうするの?ってことよ。友達に『ずっと友達だ』っていった後、君主に『裏切ってこい』とか」
「確かに。君主の言葉をそのまま従うなら友達裏切りますし、君主の事を友達に教えた上での裏切りなら実質裏切ってないから君主に逆らってるし」
「そうゆうことよ」
「じゃあ、どうすればいいんですか?」
「ふふふ。簡単な事よ琴浦君。ここから導き出されることはただ1つ!せれは……」
「それは?」
「君主にとって都合の悪い発言はさせないようにコントロールすればいいのよ」
「……えぇー」
「言うならば思想のコントロール!つまりこの教えはね、『一緒に我らが主の工作員となりましょう』っていう勧誘文なのよ!」
「……」
「そういう人を賢者と呼ぶのに躊躇がない?当たり前じゃない。思想の操作ができるのよ。学があるに決まってるじゃない」
「それは飛躍しすぎじゃ……」
「全然よ!むしろ当然の結論よ!そう考えると孔子の弟子って政府の手先ばっかでろくなのがいないわね」
「先輩、普通代表にしないでください。普通というものに失礼です。むしろそんなこと考えてる先輩こそろくでもないです」
「ちょっと琴浦君、それどういう意味よ!まるで私がおかしい見たいじゃない!」
「おぉ、ようやくその認識が生まれましたか。先輩、やりましたね」
「な、なんですってー!」
そんな感じで今日もいつも通りの活動でした。