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クラスでぼっちの俺が生徒会長とギャルをクズ男から救ったら何故か惚れられてしまい毎日言い寄られるようになり、それを知った義姉が俺を取られまいと結婚を申し込んだせいで三つ巴の戦争が始まった。  作者: この山田は無鉛プレミアムガソリン専用仕様となっています。レギュラーガソリンの使用は故障の原因となるため絶対にお止めください。レギュラーガソリンの使用によって生じたいかなる損害も当社は責任を負いません。
3章 美女たちからの好意をどう受け取ればいいのか

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3-3-1   俺は目的地に向かう車内で考える。

連休最後の金曜日の朝5時。



「健くん、忘れ物はない?」

「はい」

「じゃ、行こっか」



姉の出発前の確認が終わると車が走り出す。



「遠征も久しぶりだね」

「そうですね」



俺たち家族は連休最終日の日曜日にある250ccクラスのレースに出場するため東海地方にあるサーキットに向かうところだ。

俺と姉はバイク2台載せたライトバン、父と母はその他の荷物満載のクロカン車で後ろからついてくる。


家から数時間かかるためその間サービスエリアでの休憩時以外は姉と二人きりになる。

目的地に向かっている間は必然的に姉と話をすることになる。



「健くん、久しぶりのレースだけど調子はどんな感じ?」

「可もなく不可もなく、というところです」

「アレの影響はなさそう?」

「何とも言えません。連休中ほぼ毎日走ってた時は何ともありませんでしたが」



俺の言葉に姉は心配そうな顔をする。



「少しでも異常を感じたらすぐピットに戻るんだよ」

「わかってます」



長い移動時間、話が続くはずもなく少しすると無言になる。

静かになった車内で俺はふと考える。


俺は今、姉・綾瀬先輩・栗栖と3人の女性から言い寄られている。

3人全員が俺に対して好意を隠さず色々なアプローチしてくる。

だが俺は正直戸惑っている。



今まで俺は家族とレースの世界にいる人間以外の人間から悪意を嫌と言うほど向けられぶつけられてきた経験しかない。

あの出来事が起きるまでは一度として誰かから好意を寄せられたという経験が全くない。

つまるところ好意というものがどういうものなのか、それを知ることなく俺は今までの人生を生きてきた。

だから3人の女性から好意を向けらているという今の状況を俺は信じられずにいる。


言ってしまえば俺はただただ誰よりも1/100でも速く走る、それだけのために生きている。

速く走る以外のすべてを犠牲に、そう恋愛はおろか友達と一緒に遊ぶ時間もクラスメイトと過ごす時間も何もかも経験することなく今に至っている。

そういう人間である俺に、綾瀬先輩と栗栖に関しては、あんなことがあったとはいえ本当に好意を持っているとは思えないのだ。


姉に関しては俺と同じ側の人間だから元々俺に対する好意があるというのも納得できなくはない。

でも、好きな理由を訊く限りは過去の思い出を美化しすぎてそれに囚われてしまっているだけなのだろう。


俺は人から好意を向けられる価値のある人間ではない。

それは俺自身がよく知っている。

速く走ること以外の経験が全くない。それ以外何も知らない。


そんな人間に好意を寄せるメリットも意味も何もないことは彼女たちはわかっているはずだ。

なのになぜ彼女たちはそれでも好意を持っているのか。それを隠さずに寄せてくるのか。

彼女たちはなぜ俺と二人ででかけたがり、俺にキスをしたがり、スキンシップをとりたがるのか。


・・・・・・・・・・・。

わからない。

いくら考えても、その理由がわからない。

俺を好きになる必然性がどこにも見当たらない。


彼女たちから思いを寄せられることになったきっかけを思い出してみる。

しかしいくら思い出し考えてもあれらの出来事で俺のことを好きになるというのはどうにも無理がある。

なぜなら彼女たちから好意を持たれるきっかけとなった出来事はすべて彼女たちからしたら人生で幾度となく経験しているはずだ。

そしてその度に俺以外の別の人間に幾度も助けられているはずだから。


だから彼女たちが言うきっかけで俺を好きになったなんての不自然なことこの上ない。

本当に彼女たちは俺に対して好意を持っているのかますますわからなくなってくる。

彼女たちの真意は一体どこに?


・・・・・・・・・・・・恋愛を経験したことがない、つまり人を好きになるという経験を未だしていない今の俺にはその答えを導き出すことは無理だな。


ただ、今回の推理から俺は一つ決意をした。

これまで彼女たちに求められるがまま一緒に出掛けたりされるがままキスしたりしてきた。

だがその真意がいくら推理してもわからない以上、今更だがこれからはそういうことは控えよう。

俺は彼女たちの真意が判明するまでは彼女たちには申し訳ないが好意を半分疑いながら受け止めることにしようと決めた。


・・・・・・・・・・待て。そもそも好意ってなんだよ?

好意と言うものが何なのか。それがそもそも俺にはわからない。

好意を向けるってのは一体どういうことなんだ?

その意味するところが俺には理解が及ばない。


好意?好意を向ける?好意を表す・・・・・・・・?

人を好きになる?人に好かれる?


さっぱりわからない。


再び思考の沼に嵌っていると



「健くん、ちょっと休憩しよう」



と、姉が車をパーキングエリアの駐車場に止めて言う。



「はい」



俺は頷き車を降りる。

すると



「はい」



と俺が車を降りた瞬間俺の前まで来て姉が左手を差し出してくる。

・・・・・・・・・・・・・・。

普通のつなぎ方なら大丈夫だろう。そう思い普通に手をつなぐ。



「む、何か物足りないけど・・・・・いっか」



姉がそう言って俺を連れてサービスエリア内を歩く。

用を済ませるために手を離して別れた後、用を済ませ車に戻る。



「お帰り。戻ってきたから引き続き目的地に向けて走っていくよ」



車に戻ってすぐ姉がそう言って再び車を走らせる。

その後一度パーキングエリアに寄った後高速を降り、しばらく一般道を走って目的地のサーキットに到着した。

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