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クラスでぼっちの俺が生徒会長とギャルをクズ男から救ったら何故か惚れられてしまい毎日言い寄られるようになり、それを知った義姉が俺を取られまいと結婚を申し込んだせいで三つ巴の戦争が始まった。  作者: この山田は無鉛プレミアムガソリン専用仕様となっています。レギュラーガソリンの使用は故障の原因となるため絶対にお止めください。レギュラーガソリンの使用によって生じたいかなる損害も当社は責任を負いません。
2章 二人の美少女とデート
44/214

2-E-2   アタシは伊良湖の正直な気持ちを知る

現実世界で面倒ごとに巻き込まれていたため遅刻しました。

すみません、許してください!何でも

アタシが生徒会長と言い合って数日が経ったある日のこと。



「健一郎」



アタシは2時間目の授業が終わって健一郎の席に行く。



「今日昼を一緒に食べようよ」

「・・・・・・・いいよ」

「やった。じゃ、昼ね。忘れないでよ」



アタシはそう言って友達のところに戻る。

そして昼になりすぐに健一郎の席に行く。



「健一郎、一緒に食べよ」

「ん」

「じゃ、アタシの後についてきて」



アタシについてきてというと健一郎は



「待った。購買に行ってからでいいか?」

「あ、購買には行かなくて大丈夫」

「?」



とどういうこと、というような顔をする。



「とにかくアタシの後についてきて」

「わ、わかった」



アタシがそう言うって健一郎と教室を出ようとすると出口を誰かにふさがれる。



「あら栗栖さん。健一郎をどこに連れて行こうとしてるの?」

「どこだっていいでしょ」

「どうはいかないわ」



アタシの行く手を阻んだのは生徒会長だった。

この女、アタシと健一郎との時間を邪魔するつもりなんだ・・・・・・!



「綾瀬先輩、すみません今日は栗栖と一緒にを過ごすので今日は引き下がってください」



生徒会長をどうやって出口からどかせようか、そう思ったとき健一郎が生徒会長を引き下がらせようとする。



「あら、どうしてかしら?」

「最近綾瀬先輩とばかり昼休憩を過ごしてばかりでしょう?

たまには栗栖とも過ごしたいんです」



健一郎がそう言うと綾瀬先輩は



「・・・・・・・・・わかったわ。それじゃ私は一人寂しく過ごすこととするわ」



と言って去っていった。



「で、俺をどこに連れて行こうってんだ?」



健一郎が訊いてくるので



「ふふ、じゃ、付いてきて」



と健一郎に言う。



「到着」



アタシが来たのは普通教育棟の最上階の空き教室だ。



「ここで食べよう」

「・・・・・・もっと奥まったところに行くのかと思ってた



健一郎がそんなことを言うので



「何?期待した?」




と訊く。すると健一郎は



「いや別に」



とすごく素っ気なく言う。

アタシのことを女として全く見てないともとれる発言に少しムッとしてしまう。

でも今はアタシと健一郎は友達だからそんな答えもしょうがないか。



「じゃ、あそこに座ろう」



アタシはそう言って教室の適当な席に座る。

すると隣に健一郎が座る。



「健一郎、隣じゃなくてアタシと向かい合わせるようにして」



アタシがそう言うと健一郎は前の席のいすを動かして席を向かい合わせにしてくれる。



「で、購買に行かなくていいってのはどういうことだ?」

「これだよ」



アタシはかばんから弁当箱を二つ取り出す。



「・・・・・・・それってまさか」

「そ。伊良湖の分の弁当」



アタシがそう言うと伊良湖が驚いた顔をする。



「栗栖は料理できたのか」

「意外だった?」

「ああ」



伊良湖はアタシの答えに納得してない感じだ。



「そんなに疑うなら弁当開けて食べてみてよ」



アタシが弁当を食べるように促すと伊良湖が弁当を開け食べ始める。



「おいしい」



伊良湖がアタシの弁当を食べて再び驚いた顔をする。



「信じてくれた?」

「・・・・・・・・ああ」



いまいち信じ切ってない感じだけど今はまだそれでもいい。

それはこれからこういう機会を増やしていって少しずつ信じてもらえばいいだけのことだし。



「じゃ、アタシも食べよっと」



そう言ってアタシも自分の弁当を出して食べ時始める。



「おいしかった」



そう言って伊良湖は弁当箱をアタシに返す。



「ふふ、お粗末様」



アタシは弁当箱を受け取った後少し伊良湖に質問してみる。



「伊良湖」

「何?」

「アンタさ、アタシが伊良湖の彼女だって宣言した後も誰も話しかけてこないじゃん。

一人で寂しいとか思わないの?」



そう訊くと伊良湖は



「別に」



と答える。

アタシは少し突っ込んだ質問をしてみる。



「どうして?」

「今まで家族以外に人間としても好かれたことがないし。

もちろんのこと異性として誰かに好かれたこともない。

これからも誰かから好かれることはないことは確定してるから別に一人でいることに何の不安もないし疑問もない」



アタシは伊良湖のその言葉にを聞いて



「アタシのことは嫌い・・・・・・・・・・?」



と伊良湖に訊いてみる。



「嫌いじゃない。だが・・・・・・・正直に言っていいか?

「うん、言って」



アタシ言ってほしいというと伊良湖は恐る恐るしゃべる。



「俺は・・・・・栗栖、綾瀬先輩、そして姉さんからの向けられてる好意が本当なのか疑ってる」



アタシはショックを受けた。

アタシは伊良湖は今まで家族以外の人から悪意を向けられて生きてきたのだと直感でわかった。

ならアタシは彼に伊良湖が受けてきた悪意以上の善意と好意を与えて信じてもらおう。



「そっか・・・・・・・・。

ならアタシはこれからもアンタに好意を示し続けて心の底から信じてもらえるようにするから。

覚悟してね。それじゃ、教室戻ろう」

「ん」



伊良湖はそうぶっきらぼうに言ってアタシと一緒に教室に戻る。

彼の心をまずは溶かさないと、そう思いながら。


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