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クラスでぼっちの俺が生徒会長とギャルをクズ男から救ったら何故か惚れられてしまい毎日言い寄られるようになり、それを知った義姉が俺を取られまいと結婚を申し込んだせいで三つ巴の戦争が始まった。  作者: この山田は無鉛プレミアムガソリン専用仕様となっています。レギュラーガソリンの使用は故障の原因となるため絶対にお止めください。レギュラーガソリンの使用によって生じたいかなる損害も当社は責任を負いません。
6章 災いは突然に
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6-6-4  俺は姉に全て話す

帰宅。



俺はバイクをいつも置いてる場所に戻し家に入る。

自分の部屋に入り荷物を置いて椅子に座る。

PCを起動、答弁書を作成していると部屋のドアをノックする音が聞こえる。



「どうぞ」



俺が入ってもいい旨を伝えると部屋に人が入ってくる。

俺の部屋に入ってきたのは姉だ。



「健くん、ただいま」

「おかえりなさい」



この後はおかえりのキスを求められると思ったが姉は俺が返事したあとなぜか俺のことをじっと見ながら黙る。



「健くん、今日何かあった?」



姉が椅子に座ってる俺に近づいて行って目の前に来てそんなことを聞いてくる。



「何もありませんでしたが」



実際には栗栖のことがあったのだが俺はないと姉に答える。



「ふぅん、そうなんだ」



俺の答えに姉はジトっとした疑うような目を向ける。

俺は姉から向けられるその視線に耐えられずつい口を滑らせてしまう



「・・・・・・・・・俺、今日栗栖のことをフりました」

「!そっか。健くん、栗栖さんのことをフったんだ」

「はい」



俺の言葉に姉が驚いた顔をする。

そして姉は俺に質問をしてもいいかを聞いてくる。



「健くん、いくつか質問してもいいかな?」



姉の質問の前の質問にいいですよと答えると姉から怒涛の質問ラッシュが始まる。



「栗栖さんが健くんがフったらどういう気持ちになるかきちんと考えた?」

「栗栖さんを説得してわかってもらえる可能性はなかったの?」

「本当にフる以外の選択肢しかなかったの?」



俺は姉から出される質問の一つ一つに答えていく。


入院してた時に栗栖が見舞いに来てレース活動をやめないかと言ってきたこと。

退院した後も会うたびにレースなんてやめようよと栗栖に言われていたこと。

何度説得しても活動に理解を示してくれなかったこと。


俺は栗栖のその一言で栗栖とは付き合うことができないと思ったこと。

そのことで俺はもし栗栖と付き合ったり結婚したししても間違いなくうまくいかないだろうと考えたこと。


栗栖をフることを決めた直接的な理由がそれであること。

また栗栖に前告白されており告白されたのに未だに返事をしないのは不誠実であることも理由だとも言った。



「・・・・・・・・・・そっか。

そこまで考えてのことならわたしはもう何も言わない」



俺の答えを全部聞いた後姉は納得した顔で言う。

俺は少し疑問に思ったことがあり姉に訊いてみる。



「姉さん、どうしてあんな質問をいくつもしたんですか?」

「健くんが一時的な感情でそういうことしてないかとか妥協をしてないことを確認したかったんだよ。

だって健くんにはお嫁さんを適当に選んでほしくないから。

適当な理由でこれから死ぬまで付き添うであろう人を選んだら双方が後悔することになるから」



なるほど。

姉は姉で俺の行動について不安に思ったのだろう。

だが俺の脳内に一つの疑問が浮かぶ。



「姉さん、俺のこと男として好きだって前言いましたよね?

もし他の女性と結婚するって言ったらどうするんですか?

そして色々考えた結果誰とも結婚する気はないって言ったらどうするつもりなのですか?」

「そのときは健くんにわたしと結婚したいと思わせるほどの魅力がなかったんだってすっぱりあきらめるよ」

「そう、ですか」

「そう」



姉はきっぱりと言う。



「さて、健くんが暗い顔をしてる理由もわかったことだし・・・・・・・・・健くん。おかえりのキス、して?」



俺は立ち上がり姉に求められるままキスをする。



「ね。お風呂入ろ?」

「はい」



その後俺は姉といつものルーティンをして答弁書を一緒に作った。


そして今日は姉のベッドで一緒に寝る。



「お休みなさい」

「はい、お休みなさい」



お互いに挨拶をして姉が電気を消す。



姉が俺に抱き着いて寝息を立て始めたころ俺はふと思う。



「考えてみたら姉さんは元々レースの世界にいて俺の活動に理解があるし意見も尊重してくれる。

悩んでるときには相談に応えてくれて間違ってることにはきちんと怒ってくれる。

姉さんなら・・・・・・・・・・・いやいや」



俺は一瞬思ったことを振り払い目をつぶって眠った

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