表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラスでぼっちの俺が生徒会長とギャルをクズ男から救ったら何故か惚れられてしまい毎日言い寄られるようになり、それを知った義姉が俺を取られまいと結婚を申し込んだせいで三つ巴の戦争が始まった。  作者: この山田は無鉛プレミアムガソリン専用仕様となっています。レギュラーガソリンの使用は故障の原因となるため絶対にお止めください。レギュラーガソリンの使用によって生じたいかなる損害も当社は責任を負いません。
6章 災いは突然に
159/214

6-4-2  俺は教師の言葉を突っぱねる

まず始まったのは白昼堂々俺の持ってる教科書だけでなくノートまでも盗むことだった。



初日にしていきなりその日あった授業のノート全てがなくなっていた。

ま、ICレコーダーとカメラで授業の内容は録ってるから復習に問題なし。


授業中は消しゴムのカスを投げつけられるのは毎秒のこと。

後ろの席のヤツが授業中に椅子をわざと蹴ってきたりもしたが相手にしても意味がないので無視。

で、休み中は金髪のいかにも見た目だけヤンキーの男たちが俺の前まで来ておちょくってくる。



「なあなあ、暴走族周りってどういう感じなの~?」

「あ、それ知りたーい。教えて教えて~」



が、俺は答える義務はないと判断し無視する。



「聞いてんのかよイキリくん。暴走族って上下関係とかどうなってんの?」

「ねー無視すんなよー」



俺はその言葉をあからさまにガン無視する。



「チッ。俺の質問にガン無視かよ。冷めちまったし行こうぜ」

「ああ」



俺が無視し続けているとそう言ってどこかへ行く。



と、初日はそんな感じでいびりみたいなものがあったくらいだった。

そして授業は全部終わりホームルームが終わった瞬間今日はもう俺に何かすることに飽きたのか全員俺を無視して教室を出ていく。

栗栖だけは何か用がありそうにこっちをちらちら見ていた気がするが結局何も言わずに教室を出ていく。


誰もいなくなるのを待った後俺も教室を出る。

今日はバイトもないし自販機までコーヒーでも飲もうと思い廊下を歩く。

すると道中1人の人間に呼び止められる。



「伊良湖、今いいか」



俺を呼ぶ声がしてその方向を振り向くと目線の先にいたのはクラスの担任教師だった。



「俺に何の用ですか?」

「訊きたいことがある。生徒指導室に来い」

「お断りします。暇じゃないんで」

「ダメだ、来い」



俺は手首を捕まれ担任教師に無理やり引っ張られる。

そのまま俺は担任教師に生徒指導室に連れ込まれる。

中は担任教師と俺だけ。


密室、二人きり、何も起きないはずがなく・・・・・・・・・・とかいうキャッチコピーが世の中にはあるとかないとか。

そんなことを思い出していたら担任教師に座れと指示されるので座る。



「単刀直入に聞くぞ。

お前、イジメられてるだろ?」

「いいえ?」



俺が教師の質問に答えると教師は少し怒った顔をする。



「あれのどこがイジメじゃないんだ。誰がどう見たってイジメだろ」

「はい?そもそも一体先生は何を見たんですか?」



俺が質問すると担任教師は今朝俺のクラスの中であった出来事について訊いてくる。



「朝、ホームルーム前に中田と言い合ってただろ。

で、中田がお前に堂々とお前をイジメ抜くと言っていただろ。

それを外で見ていたんだ」



ああ、あれを見てたんですか先生。

なら止めるくらいのことをしてもよかったのよ?

そんな感想は心の中に秘めて俺は先生に棘の



「で、それが何ですか?」

「教師としてあそこまで堂々といじめをすると宣言するのを聞いたら止めないわけにはいかない。

だから今からお前に対するいじめをやめさせるために我々は動くぞ」

「ああ、そういうのはいいです」



俺は担任教師のイジメをやめさせるという発言に俺はそんなものは不要と切り捨てる。

しかし教師は頑として譲らない。



「バカを言うな。このままだとお前メチャクチャにされるんだぞ。

そんなの見過ごせるか。

お前が何を言おうと我々は」

「ほっといてください」



俺が語気を強めて言うと教師が唖然とする。



「どうしてそんなことを言うんだ?

お前は差し伸べている助けを拒むと言うのか?」

「助けを差し伸べる?

何を言ってるんですか?それを言うならなぜ朝の時点で止めに入らなかったのですか?」

「そ、それは」



俺の指摘に教師が慌てだす。

そして教師は頓珍漢な言い訳をしだす。



「いや、あれは言質をとるためにだな」

「なら今その言質を記録したデータはありますか?」

「うぐ・・・・・・・・・・・」

「でしょうね」



俺は教師の回答に呆れながら答える。



「録音機器にその音声が残ってなければいくら言っていたと言ったところで先生の妄言で終わりますよ。

で、結局先生は何の話がしたいんですか?」

「いやだからだな、我々はお前をイジメから助けるために」



俺は教師のその一言をバッサリ切り捨てる。



「先生、あなたのそれは俺を助けようとしてるんじゃなくてそう言って自分は対策をきちんとしたって後で主張できるようにしたいだけですよ。

俺はそんな偽善の言葉なんて必要としてません。

もっとも、そもそも俺はあなたたち教師の言葉を一切信じていませんが。

俺は自分の力でこの問題を解決しますので今後は一切首を突っ込まないでください。

それでは失礼します」



俺は教師に拒絶の意志を伝えて後ろから聞こえる教師の引き留める言葉の一切に耳を貸さず生徒指導室を出る。

なぜ俺が担任の教師にこんなことを言ったのかって?

中学のときにあった俺へのイジメもとい暴行行為に対して当時の教師が全く同じ状況で寸分違わず同じことを言って結局何一つ助けてはくれなかった。

そういう実例があるからだ。


はぁ、時間を無駄にさせられた。

そう思いながら俺は予定通りコーヒーを自販機で買って飲み干す。

空き缶をゴミ箱に放り込み俺は駐輪場へ行く。

バイクに何もされてないことを確認して俺は家へと帰った。

誤字・脱字報告はお気軽にしてください。

確認次第修正を行います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ