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クラスでぼっちの俺が生徒会長とギャルをクズ男から救ったら何故か惚れられてしまい毎日言い寄られるようになり、それを知った義姉が俺を取られまいと結婚を申し込んだせいで三つ巴の戦争が始まった。  作者: この山田は無鉛プレミアムガソリン専用仕様となっています。レギュラーガソリンの使用は故障の原因となるため絶対にお止めください。レギュラーガソリンの使用によって生じたいかなる損害も当社は責任を負いません。
6章 災いは突然に
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6-4-1 俺はクラス中からヘイトを向けられる

月曜日。



俺がいつも通りバイクを置いて教室に行こうとすると掲示板の前に人が寄っている。

なんだろうと通り過ぎながら掲示板に貼ってある紙を見るとそこには俺が暴走族だという記事が張られていた。

俺はそれを少し見てすぐ教室へと向かう。



「ヒソヒソ」



俺が教室のドアを開け入ると周囲からヒソヒソと声がする。



「あいつ今日も来たよ」

「不良がマジメに学校来るとか面白すぎるんですけどwwwwwww」



俺に聞こえる声で何か言うやつらもいるが全部無視して俺は自分の席に座る。

あんなの捨て置いても何の支障もない。

っていうか修学旅行から帰ってきて早々陰口とか相当ヒマなんだなお前ら。

そう思った矢先突然周囲の声がピタッと止まる。


何事かと思って周りを見ると栗栖がこっちに向かってくる。



「アタシの彼氏のことを笑ったのは誰?」



俺に背を向け皆の前に立った栗栖が怒りのこもった声で言う。



「ちょっと栗栖、なんでそいつのことをかばってんの?」

「栗栖、そいつは3股してる上にバイクで暴走してる不良だぞ?

そんなやつといたらお前ダメになるぞ」

「いいよ別に。アタシは全部を知っててその上で好きだから」



栗栖の言葉にクラスの連中がどよめく。

全員が全員信じられないと言う顔だ。



「栗栖、本気かよそれ・・・・・・・お前、どうかしてるぞ。

目を覚ませ栗栖、お前の隣にいるべきなのはコイツじゃない」

「ほっといて。アタシが誰を好きになるかはアタシの勝手でしょ」



栗栖が一人の男が発した言葉を一蹴する。

すると他のヤツらもその男の言う通りだと口々に主張しはじめる。



「ほんとやめなよ栗栖、こんなクズと過ごしてたら」

「そうだよ」

「こんなのといたらアンタの品格も疑われるよ」



周りの連中が同じようなことを繰り返し言って栗栖を説得しようとする。

そして栗栖を説得する人間の1人が発した一言で状況が変わる。



「伊良湖みたいな何もできない陰でコソコソしてるだけで生きてる価値のないゴミのクセしてさ。

外では暴走族になって弱いものイジメして威張り散らしてイキッてるような社会のお荷物なんかに構う必要なんかないよ」



1人の女子が俺の悪口を本人である俺の前で堂々と言った瞬間栗栖が今までにないほどの怒りに満ちた顔になる。



「・・・・・・・・・・・・何も知らないくせに、伊良湖のこと何も知らないくせに知った口を聞くな!!!!」



栗栖が大声で叫ぶ。

その叫びを聞いた瞬間周囲が白けたような雰囲気になる。



「は?何、そんなにコイツのことが好きなの?

あっそう。なら今日から栗栖もハブにするから。

今まで栗栖はここではトップカーストにいたけど今からあんたは最底辺として扱うから」

「そ。ご勝手に」

「ふん、それじゃ存分にこれからはいたぶってやるから覚悟しなよ」



栗栖とはまた違うベクトルのギャルっぽい女が栗栖にそう宣言する。

俺は栗栖にまで危害を及ばせるわけにはいかないと思いギャルっぽい女にすかさずつっかかる。



「待て、やるなら俺1人だけにしろ」

「ああ?何調子に乗ってんの?

こんなところでもイキッてるようなら殺すよ」



俺は女のその言葉に笑いが止まらなくなる。

面白い。実に面白い。



「ぷっ・・・・・・・・・はは、あはははははははは!」

「何笑ってんだよクズ」

「殺す?お前らが?俺を?身の程知らずが」



俺がドスの効いた今まで出したことがないような冷徹な声で言うと周囲の連中がビビった顔をする。



「いいだろう、お前らに社会のルールってもんを体に嫌って程染み込むくらい教えてやるよ。

とりあえず、ちまちま相手するのはめんどくさいから栗栖以外の全員で俺にかかってこい。

あと栗栖に手を出すことは絶対に許さん。やるなら全部俺にやれ。栗栖に手を出した時点で問答無用でお前らに制裁を下す。

わかったか?」



俺が俺に対しての暴行行為に関するルールについて提案するとあっさりと女はそれを承諾する。



「はっ!チキンのイキリ野郎が何ナマ言ってるんだか。いいよそれで。

あたしら全員で伊良湖のことをイジメ抜いてやるから覚悟しときな」

「いいだろう」

「言ったな?それじゃ、HRが終わった瞬間からが始まりだ。

あんたたち!全員で楽しむよ!」

「おおおおおおおおおおおおお!」



周囲の連中が女の言葉に呼応し一致団結する。

いやー共通敵の存在が人間同士の団結を強めるって本当なんだなぁ。

俺は他人事みたいに思いながらその様子を見ていた。



「おーい席につけー」



クラス連中が俺に対してのヘイトで団結してたところで担任教師が入ってくる。

するとクラス連中は蜘蛛の子散らすように自分の席へと着く。


担任教師が連絡事項を伝え終わり教室から出た瞬間早速クラス中から苛烈極まるヘイトが飛んでくる。

誤字・脱字報告はお気軽にしてください。

確認次第修正を行います。


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