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クラスでぼっちの俺が生徒会長とギャルをクズ男から救ったら何故か惚れられてしまい毎日言い寄られるようになり、それを知った義姉が俺を取られまいと結婚を申し込んだせいで三つ巴の戦争が始まった。  作者: この山田は無鉛プレミアムガソリン専用仕様となっています。レギュラーガソリンの使用は故障の原因となるため絶対にお止めください。レギュラーガソリンの使用によって生じたいかなる損害も当社は責任を負いません。
6章 災いは突然に
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6-2-2 俺と栗栖は食べさせ合う

「でもデートに行く前に、伊良湖に一つ聞きたいなー。

伊良湖、アタシの今日の服はどう?」



栗栖が俺に服の感想を求めてくる。

服・・・・・・そういえば今栗栖が着てる服、5月にデート行ったときに買ってた服だ。

その中の一着の清楚な感じの服だが今見ても栗栖によく合ってる。



「その服、やっぱり栗栖にすごく合っててかわいい」

「へへ、ありがと」



俺が感想を言うと栗栖はうれしそうにニコッと笑う。

そして栗栖は俺に近づいていき俺の手をとる。



「伊良湖、もっとほめてほしいな」



栗栖が俺にそんなことをねだってくる。

なので俺はそれにできるだけ応えられるように栗栖をほめていこうとするが。



「栗栖、きれいだ」

「うん」

「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・」

「すまん、これ以上の誉め言葉が思いつかない。

本当にすまん」



俺が栗栖を褒められなかったことを謝ると栗栖はいいよと言う。



「大丈夫、これから褒められるようになってくれればいい。

じゃ、行こ」

「ん、そういえば今日のデート、急に決めたからどこ行くかって考えてなかったが」

「大丈夫。今日は行きたいところをあるんだ。ついてきて」



栗栖が行きたいところがあるといって歩き出すので俺はそれについていく。

そして歩くことしばらく。



「アタシ前からここに行きたかったの」

「そうなのか。で、ここってアレか?スイーツっていうのか、それを扱ってる店?」

「そ。ここで色々なスイーツを伊良湖と食べたいなって」

「いいね。

「決まり。じゃ、入ろう」



栗栖に連れられ俺はスイーツの店に入る。



「いらっしゃいませ」

「どれにしようかな~」



栗栖が店に入ってすぐどれを食べるか悩み始める。

俺もショーウィンドウに並べられた菓子を見ながらどれを食べるか考える。



「決めた。すみません、これとこれと・・・・・・」



栗栖が何を食べるか決め店員に注文していく。



「伊良湖はどれにする?」

「ああ。俺は・・・・・・・」



栗栖に促され俺も注文する。

そして飲み物も選び終え会計に移る。



「店内でお召し上がりでしょうか?」

「はい。あ、彼女のと一緒で」

「かしこまりました。合計で3000円です」



俺が金額を聞いて財布を出した瞬間栗栖も財布を出し金を出す。



「伊良湖に全部出させるわけにはいかないから」

「それはしまってくれ。これで」

「3000円ちょうどいただきます」



俺は栗栖から差し出された金を受け取らずに会計を済ませる。

栗栖はむっとしながらも金を財布に戻す。

俺と栗栖は菓子と飲み物の載ったトレーを店員から受け取り窓際にちょうど良く空いていた2人掛の席に移動する。



「伊良湖、どうしてアタシからのお金を受け取らなかったの」

「受け取る理由がなかったから」



俺は注文したブラックコーヒーを飲みながら栗栖の質問に答える。

すると栗栖は更にむっとした顔で俺の答えに



「前にも言ったよね?アタシの分はちゃんと自分で払うから。

デートでかかるお金全部を伊良湖が払う必要はないよ」

「栗栖・・・・・・男にはな、見栄を張りたいときがあるんだよ」

「見栄なんて張らなくていいよ!

前にも確か言ったと思うけどアタシはそんなの気にしないから!」



栗栖は俺の答えにそう言った後俺に自分は俺が思ってる女のイメージとは違う女だと言う。



「伊良湖、アタシはそんなにわがままな女じゃないよ?

伊良湖はたぶん昔なにかあって"女はわがまま"みたいなイメージを全ての女の子に対して持ってるんだと思う。

でも少なくともアタシは断じてそんな女じゃないから」



そう言い切る栗栖を見て俺は今までの栗栖とのつきあいを思い出す。

確かに栗栖が俺を困らせるようなわがままを言ったことは思い出す限り確かなかったような。

俺は自身の記憶違いも疑いながらもそう思って栗栖の言葉に頷く。



「ああ、わかった。栗栖のことを信じるよ。

で、とりあえずケーキ食べようか」

「うん」



俺のその言葉に栗栖はうなづきまずはケーキを食べ始める。

少しすると栗栖が俺にケーキの載ったフォークを差し出してくる。



「はい」

「・・・・・・・・・・もしかして」

「そ、あーん」



俺は栗栖に差し出されたケーキを無心で食べる。

ならばと俺もケーキをひと切れフォークに載せ無言で差し出す。

すると栗栖は喜んで俺が差し出したケーキを食べる。



「じゃあ次は」



俺と栗栖はそうして互いに食べさせ合ったりしながら菓子を食べていく。

そして全部食べ終わり飲み物も飲み終える。



「おいしかったね」

「そうだな。俺はもう少し食べようかと思ってるんだがどうする?」

「アタシももう少し食べようかな」

「わかった」



俺と栗栖は食器を片付けた後またショーウィンドウに行き菓子を選ぶ。

そして今度は折半で払いまた菓子を食べながら雑談を栗栖とした。



「食べた~」

「ああ、俺もおいしいからってつい食べてしまった」

「さすがにこれ以上いたら迷惑だし、出ようか」



栗栖のその言葉に俺はうなづき店を後にする。



「次はどこに行くか考えてるのか?」

「ううん。だからしばらく歩きながら話そう」

「わかった」



俺は栗栖の言葉に頷き歩き出そうとすると栗栖に止められる。



「待って」

「どうした?」

「手、繋いで」

「!ああ」



栗栖が差し出した右手を左手で握ると栗栖はそのままぎゅっと握ったかと思ったら指を絡ませてくる。



「それじゃ、遊ぶ場所を探すついでに歩きながら話そうか」

「ああ」



手を繋いだ後俺と栗栖はどこで遊ぶか探すついでに話しながら歩き、考える。

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