1-2-4 俺は金髪ギャルに朝突然話しかけられる
今日、投稿時刻に投稿できずすみませんでした!
あれから一週間ほど経った。
生徒会長から毎日くる誘いを断っていたら昨日生徒指導担当の教師から
「伊良湖の先週の事件での行為に対する処分を明日言い渡すから生徒指導室に放課後来い」
と言われていたので今日生徒指導室に放課後行かなければならない。
無罪放免だったらいいなという無駄な希望を抱きつつ俺はいつも通り駐輪場にバイクを止めようとする。
駐輪場まで来た時一人の女がいるのが見えた。
あれは。誰かは外見の特徴ですぐわかったが俺は気にせずバイクを止める。
俺がバイクから降りた瞬間その女が俺に近寄って話しかけてくる。
「おはよう、伊良湖」
「・・・・・・・・・・おう」
駐輪場にいた女はあの時助けた金髪ギャルこと栗栖だ。
俺は挨拶されたので返す。人間として当たり前のことだ。お前が言うなとか言われそうだが。
にしてもあの出来事の前も以降も話しかけてくるどころか近づいてくることすらなかった。
なのに今日に限って栗栖のほうから話しかけてくるとは一体どういう風の吹き回しだろうか。
「ちょっと反応薄くない?もうちょっといい反応してよ」
栗栖が俺の反応に対して文句を言う。
「悪かったな。俺はいつもこんな感じだよ」
俺はぶっきらぼうに栗栖の文句に答える。
「で?お前は俺に一体何の用があってここにいる」
俺は栗栖に今の時間にここで待ち伏せして話しかけてきた理由を訊く。
「いや、その・・・・・・・・」
栗栖が言い淀む。一体何だ?
「この前は、その・・・・・・あの男からアタシを逃がしてくれてありがとう」
栗栖が俺にそんなことを言う。
もしかしてあの時のお礼か?
「あぁ。気にするな。俺が勝手に首突っ込んだだけだから」
俺はぶっきらぼうに返事する。
だが俺は思った。お礼を言うだけならわざわざここまでくる必要はない。
ここで俺を待ち伏せてた理由は一体何だ・・・・・・・?
「どうしてここにって思ってるんでしょ?」
栗栖が俺が心の中で思っていた疑問を口にする。
考えを見透かされて少し驚く。
「アンタ、朝はわりとギリギリに近い時間に学校に来るでしょ。
昼はここのところ生徒会室に毎日呼び出されてるし。
で放課後はさっさと帰るでしょ。
ならアンタがここに来た時かここから帰る間際しかないと思って」
・・・・・・・・・お礼を言うだけなら授業の合間の休みでもできるだろ。
そんな突っ込みもそうだが俺にはもう一つ疑問があった。
どうして俺が助けたと分かったのか。
「だが、あの場に来た人間が俺だと何で思った?」
栗栖は俺と同級でクラスも同じ。だが栗栖は俺に一切興味がない。
だから俺の容姿なんて全く見たことがないしあったとしても覚えてないはず。
なのになぜ俺があの場にいたと思ったのか。
「あの時見た姿の記憶を元にアタシを逃がしてくれた人が誰なのか調べてたらね、前同じクラスだった人が教えてくれたんだよね」
なるほど。そういうことか。
俺がバイク通学で朝夕ここに絶対に現れることももしかするとそのときに聞いたのかもしれない。
しかし半年以上学校に来なかったうえ現在進行形でクラスでぼっちの俺の容姿を知ってる人間がいるなんて思わなかった。
栗栖が俺を探し当てた理由はわかった。だがここで待ち伏せてた理由は結局わからない。
「最後に聞いていいか」
「何?」
「ここでお礼を言う必要性は?」
なので栗栖にお礼を言われたとき最初に思ったことを栗栖に聞いてみる。
「それはね、あの・・・・・・・・・・・」
栗栖がものすごく言いにくそうにする。
「何だ?」
「えっとさ、バイク通学の人ってほとんどいないじゃん?だからここにくる人ってほとんどいないじゃん?だからさ、言いにくいことも言いやすいと思って」
俺はその言葉に脳内が疑問符だらけになる。
一体栗栖は俺に何を言うつもりなんだ?
「あのね、アタシ、アンタと」
栗栖が俺に何か言おうとしたその瞬間ホームルーム5分前のチャイムが鳴る。
「そろそろホームルームが始まる。教室行くぞ」
俺はチャイムを聞いて栗栖も教室に行くように促す。
「待ってよ、アタシも一緒に」
俺がそう言った直後栗栖は教室に向かう横を何故かついてくる。
「俺と一緒に行く必要ないだろ」
俺は栗栖にそう言うが
「いいじゃんか」
と言って結局教室に入るまで俺の横をついてきた。
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