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クラスでぼっちの俺が生徒会長とギャルをクズ男から救ったら何故か惚れられてしまい毎日言い寄られるようになり、それを知った義姉が俺を取られまいと結婚を申し込んだせいで三つ巴の戦争が始まった。  作者: この山田は無鉛プレミアムガソリン専用仕様となっています。レギュラーガソリンの使用は故障の原因となるため絶対にお止めください。レギュラーガソリンの使用によって生じたいかなる損害も当社は責任を負いません。
5章 文化祭と夏祭りと海水浴と
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5-5-2  俺は姉から海に誘われる

8月下旬。



夏休みの終わりが近づいてきたある日の火曜日、俺は朝から部屋で配線作業をしている。

そんな時姉が俺の部屋に入ってきて突如海に行こうと誘ってくる。



「健くん、海に行こう?」

「今の時期にですか?」

「そう、今の時期に。

今からなら人も少なくなってるだろうから」



確かに今なら人も少ないだろう。

しかし、海か・・・・・・・海はなぁ。



「もしかして、行きたくない?」



姉がしょんぼりした顔で俺にそう訊いてくる。



「そうですね、ああいう人混みが多い上に日差しがきついところは」

「今行けばお姉ちゃんのせくしー水着が見放題だよ?どう?行きたくならない?」



俺が正直な気持ちを言って誘いを断ると姉が自分の水着姿を餌に行こうと誘ってくる。

それでもやっぱり海は、うん。行きたくな・・・・・・・あ、待てよ。



「姉さん、その回答いつまで待てますか?」

「え?えーと、そうだね。出来たらすぐにでも訊きたいな」

「わかりました。ちょっと待っててください」



俺は部屋を出て仕事が休みで家にいる父のもとに訊きに行く。



「父さん、PWCって所有してたりしてませんか?」



俺は父の部屋に入ってすぐ単刀直入に聞いてみる。

すると父は少し唸ってもしかしたらと言って置いてあるかもしれない場所を教えてくれる。



「俺が借りてる別の倉庫の奥のほうにあるかもな。

これ、その倉庫のカギだ。今から行ってみろ。場所は・・・・・・・・・」

「わかりました。行ってみます」



俺は倉庫の鍵を受け取り場所を教えてもらったので自分の部屋に戻り姉に事情を説明する。



「つまりそこにPWC?があるかどうかでさっきの質問の答えを決めるんだね」

「はい」

「よし、今すぐ行こう!車借りてくる~」



姉がルンルンという感じで部屋を出ていく。

そして数分で姉が戻ってくる。



「お待たせ」

「早いですね」

「思い立ったが吉日って言葉があるでしょ?

さ、行くよ」



俺はそう言って部屋を出る姉の後をついていき車に乗る。

倉庫の場所を姉に伝えて一緒に目的の場所を目指す。



「ここだね」

「そうみたいですね」



そして数十分して目的地に着く。

今俺と姉の前にあるのはボロボロの倉庫。

本当にここに目的のモノがあるのか?



「とりあえず鍵開けて入ってみましょう」

「うん」



倉庫の鍵を開けシャッター横のボタンを押して開ける。

するとそこにはいつぞや姉が乗ったあのメガスポーツが入り口付近に門番のように置かれていた。



「父さん、このバイクここに隠してたんですね」

「全然知らなかった」

「というかこんなセキュリティの甘い倉庫に入れてて大丈夫なのでしょうかね?」

「さぁ」



姉と俺でそれや他に倉庫に入っているバイクと車を動かしながら奥に進む。

すると奥のほうに確かにそれっぽいものがあるのを見つける。



「これは、間違いないですね」



発見した物体に近づいていくとそこには3人乗りのPWCがトレーラーに載った状態で放置されていた。



「確かにあったね。とりあえず出してみる?」

「そうですね。バイクと車を動かして通る道を確保しましょう」



俺は姉と一緒にバイクと車を倉庫に出しながらトレーラーが通る道を確保する。

そして姉と一緒に人力でPWCが載ったトレーラーを倉庫から引っ張り出す。



「出ましたね」

「うん」

「ですがこのPWC、船検が切れてますね」

「トレーラーのほうも車検切れてるね」



姉と一緒にPWCとトレーラーを見るが正直状態は悪い。

両方ともざっと見る限りでもかなり整備が必要そうだ。

おまけにトレーラーは車検が切れてて走れないしPWCも船検が切れてて航行できない。



「とりあえずトレーラーの車検を受けてそれから船検を受検する、という流れになりますが父さんがそれを許すかどうか」

「大丈夫、お父さんはどっちもしていいって二つ返事で言うよ。必要なお金もすぐくれるよ」

「そんな簡単に言いますかね」

「大丈夫。言うよ、お父さんは」



姉がそう言うのならそうなのだろう。

倉庫の中にバイクと車を戻しシャッターを閉めて施錠をする。

トレーラーをまた人力で倉庫の前に移動させた後家に戻る。



「ところで健くん。PWCはうちにあったんだから、海にわたしと行ってくれるよね?」

「はい」



家に帰る道中の車内で姉にそう確認されたので俺は頷く。

約束は守る。基本中の基本だ。



「おう、いいぞ。いくら要る」

「うぇ!?えっと・・・・・・すみません、すぐにはわかりません」

「わからないなら今すぐ調べてこい。

俺は今から車検と船検の予約するから」



家に帰り父の部屋に行って事情を説明すると父は本当にあっさりOKしてくれた。

そして予算がいくら必要なのか聞かれた。

それが全くわからなかったので俺はすぐに部屋に戻りPCを起動して必要な金額を調べる。

そして父の部屋にすぐ戻りそれを父に言うと明日用意してくれるとのこと。



「とりあえず2日後に車検、3日後に船検の予約取ったぞ。

それまでに両方とも車検・船検を受検できるようにしておけ」

「わかりました」



俺は父からトレーラーとPWCの整備とそれらの検査を受ける期日を言い渡されすぐにさっき行った倉庫に戻る。

そしてこの2日間今俺が持っている知識と技能を総動員してトレーラーとPWCの検査合格のための整備を行うこととなった。

誤字・脱字報告はお気軽にしてください。

確認次第修正を行います。


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