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クラスでぼっちの俺が生徒会長とギャルをクズ男から救ったら何故か惚れられてしまい毎日言い寄られるようになり、それを知った義姉が俺を取られまいと結婚を申し込んだせいで三つ巴の戦争が始まった。  作者: この山田は無鉛プレミアムガソリン専用仕様となっています。レギュラーガソリンの使用は故障の原因となるため絶対にお止めください。レギュラーガソリンの使用によって生じたいかなる損害も当社は責任を負いません。
5章 文化祭と夏祭りと海水浴と
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5-3-5  私は健一郎くんとお茶をする

「少し休憩しましょう」



お昼を食べ、再び課題をやり始めてから2,3時間ほど経ったので健一郎くんに提案する。



「そうですね。少し休みましょう」



私の言葉に健一郎くんがそう言って背筋を伸ばす。



「健一郎くんはコーヒーとお茶と紅茶、どれを今飲みたい気分かしら」

「えーと、そうですね。コーヒーの気分ですね」



私は健一郎くんの要望を聞き席を立つ。



「それじゃあ健一郎くん、少し待っててくれる?

コーヒーとお菓子持ってくるわ」

「わかりました」



私は健一郎くんの要望を聞き彼を部屋に残し私は部屋を出る。

キッチンにいきそのを準備しているとお母さまが横に来る。



「あら、桔梗もコーヒーを用意しにきたのかしら?」

「はい」

「そうなの。私も典史さんにコーヒー持ってきてって言われたからきたの」

「そうなのですね」



私はお母さまと雑談しながらお茶とお菓子を用意していく。

そして持っていく間際お母さまが



「桔梗はよほど彼のことを気に入っているのね」

「ええ」

「ふふ、用意してる間ずっと笑顔だったからそうなのだろうと思ってたわ。

桔梗はそれだけ彼のことが好きなのね。

それじゃ、私も典史さんのところに行ってくるわ」



そう言ってお母さまはキッチンを去っていく。

私もお盆に乗せたコーヒーとお菓子を持って部屋へと戻る。



「お待たせ」



私が自分の部屋に戻ると健一郎くんはここから一歩も動いてませんよ、というように椅子に座っていた。



「あら、部屋の中を漁ったりしなかったのね」

「俺は自分がされて嫌なことはしませんので」

「私の部屋なら多少はよかったのに」

「何言ってるんですか」



私はお盆を置きコーヒーを渡しながら健一郎くんとそんなことを話す。

健一郎くんなら多少なら私の部屋の中を漁られても許すのに。



「綾瀬先輩、お菓子いただきます」

「どうぞ。好きなだけ食べて頂戴」



私が許可するとともに健一郎くんはお菓子を食べ始める。




「お菓子おいしいです。コーヒーも私の好みにぴったりの苦みです」

「両方とも健一郎くんに気に入ってもらえて何よりだわ」



私は健一郎くんとそうやって雑談をしながらコーヒーとお菓子を嗜む。



「ごちそうさまでした」

「お粗末様でした。それじゃ、下げてくるわね。

私がいない間クローゼットの中を覗いたりしてもいいのよ?」



私がそう言うと健一郎くんは涼しい顔で否定の言葉を言う。



「俺は人にされたら嫌なことは人にしません」

「あら残念」



そう言って部屋を出てキッチンに行き片付けを済ませる。

そして部屋に戻るとやはり健一郎くんは整然と椅子に座っていた。



「結局本当に何もしなかったのね」

「ええ。やらないと言ったらやらないのが私のポリシーなので」



彼の答えに悔しい気持ちになる。

私の部屋に来てその中に一人にされても何もしない。

それはつまり遠回しに私に対する興味がまだわいてないということだもの。


どうしていつまで経っても私に興味を持ってくれないのかしら?

でもそれなら無理やりにでも興味を持たせるまでよ。

そう思い私は健一郎くんのほうに向かう。


そして私は背中越しに健一郎くんのことを抱きしめて私のことをどう思っているか訊いてみる。

どうせ聞くなら率直に聞いてみよう。



「綾瀬先輩、どうしたんですか?いきなり」

「ねぇ健一郎くん。そんなに私に興味ないかしら」

「そ、そんなことはありません」



健一郎くんは慌てながらそう答える。

でもそんな感じで答えるってことは少なくとも私にあまり興味がないことはわかる。



「正直に答えて」

「・・・・・・・・・わからないんですよ。女性との接し方が」



私はこの答えで健一郎くんが私に興味がないのではないことが分かって安堵した。

少なくとも嫌われてはないのね。



「そうなの。なら今日は課題を片付けながら私と少しでもいいから女性とのスキンシップにも慣れましょう」

「え?」



私はそう言って健一郎くんから離れ、ベッドに移動してそこに腰掛ける。

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