表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運がいいだけの偽物勇者  作者: 麦瀬 むぎ
第三章 天災竜 イグニス
49/70

幼い頃のエレーナ・エーテル。隻腕の理由。

「お待たせしました。エレーナ様。」


「ほらね...そんなに待ってないわよ。ユウ。」


「なんでここが分かったんだ!!」


「うちのエレーナ様は年齢とは不相応に知識が豊富なお方でして。」


ユウがロケットの蓋を盗賊の頭にみせる。


エルのロケットに向かって真っ直ぐ光が伸びている。


「ふざけんじゃねぇ!!俺らが転移してから7分も経ってねぇぞ!転移の魔法石は1度行った場所しか行けねぇ!!一体どうやって7分で王国からここまで来た!!!」


「走ったに決まってるだろう?少々木や建物が邪魔で空も飛んだが。まぁいい説明はこのくらいにしておこう。エレーナ様が待ちくたびれている。」


そう言うとユウはまたその場から消える。


そして凄まじい衝撃波と剣が盗賊達を襲う。


次々と倒されていく盗賊団。盗賊団の頭は大剣を抜き、構えている。


盗賊団の頭以外が壊滅した。次は自分だろうと頭が大剣を前に構える。


風か吹き、ユウが盗賊団の頭に斬りかかる。


それを予測した盗賊団の頭が大剣で受け止める。


「こいつらみたいに行くと思うなよ。これでも昔は名の知れた冒険者だったんだぜ。」


剣を受け止められたユウが一瞬驚き、後ろへ距離をとる。


「今度はこっちの番だぜ!」


盗賊の頭が大剣を構え、横薙ぎを放つ。


ユウは風魔法を身に纏い、回避する。


外れた大剣はアジトの柱をへし折った。


「当たったらひとたまりもないな。そんな大振りじゃ当たらないけどね。」


ユウがまた消えて盗賊の頭の首を狙う。


「…!?しまっ…魔力が…」


「ハッ!!魔力の容量はそんなに多くねぇみたいだなぁ!!!」


頭の目の前で瞬神の効果が切れたユウに頭の大剣が降り注ぐ。


「ユウ!!!」


エルの叫びと同時にユウの右腕が吹き飛ぶ。


「く…!!」


「魔力切れなら騎士様もただの雑魚だなぁ!!!」


「ユウ!ユウ!!」


エルが泣きながらユウを呼ぶ。


「すみませんエレーナ様…移動の際に使いすぎました…」


「私が…私が鬼ごっこで使わせちゃったから…」


「だから有事の時に使えなくなるって言ったじゃないですか。」


「ごめ…なさ…」


エルの瞳から涙が零れる。


ユウは左腕でエルを縛る縄を切った。


「お逃げください。私が時間を稼ぎます。」


「そんな…嫌よ…」


「おいおい泣ける話じゃねぇか。でもこっちも高い魔法石を使ったんでな。はいどうぞとは逃がさねぇよ。」


「私は逃げないわ…よくも、ユウを…あなたは絶対に許さない。」


エルから目に見えるほど膨大な魔力が溢れ出す。


「は??ただの箱入り娘の姫様じゃ…その魔力…どんな魔法…」


頭が言い終わる前にエルの右ストレートが頭の顔にめり込む。


「…!?右ストレート…!?」


エルは盗賊の頭を一撃で仕留めた。


「エレーナ様…その力は…」


「お父様に使うなって言われてたけどもう我慢出来なかった。お父様には秘密にしといてね。」


「ええ。秘密にしておきます。助かりました。エレーナ様。」


「私のせいで魔力が無くなったんだもの。それに…ユウの右腕が…」


「エレーナ様が無事ならそれで構いません。それに私…両利きですので。」


「バカ。」


エルが泣きながらユウを叩く。



「帰るわよ。エーテルへ。」


片腕を失い、魔力も尽きたユウを支えながらエルは歩いて行った。

エルとユウの過去編終了です。次話はシャンスがユウに剣を受け止められたところから始まります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ