3ー7 10歳 フリート大いに焦る①
本年最後の投稿かな?
3ー7話です。
さぁ、陛下の突っ込みに耐えられるかな? フリート君は?
そして語られるイングスランド王国の裏事情!
そして忙しくなるフリート子爵!?
3ー7
控え室で待つこと数分。
執事さんが迎えに来たので国王様が待っている部屋に向かう。
会議室の様な部屋に案内されると、その部屋には国王様を始めエドワード王太子様とリチャード王子が座っていた。
他には宰相様と騎士団長、何故か兄様とスチーブ先輩とロジャー先輩、そしてハリー校長とグリッド武術教官と担任のガイア教官、そして、エジンバラ辺境伯爵がいた。
〔今回の関係者+αですね。完全に王党派のトップが勢揃いだね 〕
因みに母上は、王妃様と王女様方と優雅にお茶会しているらしいです。
勿論、ちびっ子2人も同席です。
〔恐らく壮絶な餌付けの最中かな? 〕
そして席に着くように言われて席に付くことに。
「さて、皆揃ったな。今回、集まってもらったのは、今後の事に付いての話し合いじゃな 」
なんだろう。何か物々しいな?
「まぁ、そんなに固くなるな。今回、フリート子爵が発見したダンジョンなんだが、色々とおかしな事が有ったのは聞いている。まずフリート子爵、あのダンジョンは君が今コントロールしているのは間違いないな 」
「はい、完全にとはいきませんが、コントロールはしています。今の所は、10層までの限定にしています 」
「ほう、そうか。すると現在、どうしているのかな? 」
「現在は、バーミンガム特殊海兵隊第2師団の訓練に使ってます。編成中なので丁度訓練に良いのでしっかりと訓練してると思いますよ? まぁ工兵隊に港と入口までの通路の拡張をお願いしてますね 」
「そうか、訓練に使えるか。それはよいのう、騎士団長 」
「ハ、そうですね。どうせなら海軍の訓練もお願いしたいですね 」
そう来ますか。
ま、僕だって使いたくもなるよね。
「その辺の問題は、父上、バーミンガム辺境伯爵にお願いします。僕は一応学生ですから 」
「フリート、お前な………まぁ、私の方で調整しますのでそれでよろしいですかね 」
「すまんがジョージ、俺の所も頼むよ。何せできたばかり何でな 」
「アルお前もかよ。全くお前な………まぁ引き受けるよ。それも後でな 」
「それでなフリート子爵、何故海軍の増強をしているか知っておるか? 」
「流石に僕は知りません。何かあったんですか? 」
「そうだな、このメンバーは基本関係者だから良いか。宰相、大丈夫だな? 」
「そうですね。一応近い内に起きえる可能性が有るという話ですが……… 」
「わかっておる。ただ、我が国も関係ない話でも無いのでな 」
なんだろう。物凄いやな予感が………。
「一応、今から話す事は他の者には話すことを禁じる。勿論、漏れた場合はあらゆる処置もさせてもらう。気をつける様に 」
これは本気だな………マジか!
「実はな、ソビエ聖国がな、どうも我が国に進行計画が有るという情報が出ている 」
「待ってください父上、ソビエ聖国って内陸国家ですよ!? どうやって攻めて来ようと? 」
エドワード王太子も思うよね。
うん、僕も思った。
「あの国は一応イングスランド大内海に領土が一ヶ所だけ有るのは知っておるか? 」
「エェ、大アムール川の河口にある確かウラジオストクでしたね。彼処は要塞港で未だに東ロシーナ王国と対岸のホクギン公国と小競り合いしてるんでしょう 」
「ところがつい最近判ったのだがどうもソビエ聖国が東ロシーナ王国に勝ったらしい。それで東ロシーナ王国の支配地域がかなり下がっていて国境が下がった為現在は、大アムール川の沿岸はソビエ聖国が押さえている状態なんだよ 」
へェ~、何気にこの国の情報収集能力が高いね。
普通はかなり遅れるんだよね、この手の情報は!
「それで戦力を増強していているんだよ。特に船舶の建造を 」
エ、確かに船を作っても使い所が難しいよね?
海上封鎖するにも意味ないしね。
「父上、それだと東ロシーナ王国とコウライ王国にも攻め込めますよね?何故我が国に攻めると? 」
流石エドワード王太子、良い疑問ですね。
僕も思ったよ。
「それに関しては騎士団長から聞こう。では頼む 」
「ハ! 現在、我が国は、軍を上げて海賊スペクターの壊滅作戦をしているのはご存知かと思いますが、実は王国海軍、バーミンガム海兵隊、エジンバラ海兵隊との合同で海賊退治をしているのですが、ある海賊拠点を制圧した時に海賊の幹部を捕らえまして聞き出した情報と地図などの書類等を調べるとどうも海賊スペクターの背後にソビエ聖国がいるらしいのです 」
「そうすると海賊とは名ばかりで実際はソビエ聖国の海軍部隊だと? 」
「正確には海賊を吸収して航海術のノウハウを習得していたとの事らしい 」
へェ~、中々やりますね。
確かにその方が速いかな?
「それで押収物の中に我が国の詳細な地図が出てきています! 」
ほう、結構やるね。敵の諜報員は!
「しかもこの王都ロンドンから北のエジンバラ辺境伯領までのかなり詳細な地図がな! 」
そうすると問題は何時攻めて来るかなんだけど………。
「しかし何故我が国を攻めようとしているのですか? 」
うん、確かに。
リチャード王子も良い疑問ですね。
「それは分裂前の大ロシーナ帝国まで遡る話なんだが………我が国の開祖、初代イングスランド国王、アーサー・キング・イングスランド様の事なんだが、どうも大ロシーナ帝国で禁術の召喚術で召喚された異世界から来た勇者らしい」
へェ~、国王様は知ってたんだぁ~。
王家には伝承が有るのかな?
「しかもこのイングスランド王国は元々大陸と地続きだったのを魔法で両端を吹き飛ばして海峡を作ってこの国を島国にして戦争を終わらしたらしい。もっとも今外で出回っている初代様の物語とはちょっと違う内容の伝承が王家には有るがな 」
何か凄い暴露話だけど良いのかな?
この場で喋っても?
「そしてその時にその陸地を吹き飛ばした時に4大ドラゴンの内の1頭、レッドドラゴンが手を貸して破壊したらしい。だから同時期に吹き飛ばす事ができたらしい 」
そりゃそうか、流石に1日で両端を吹き飛ばす事は無理だよね。
あ、すると最初のドラゴンライダーって国王様なんだ?
「その時にレッドドラゴンを使って国王様を運んだのが後に王妃様になったエルザ様だったんだよ 」
何と、最初のドラゴンライダーって井川君の嫁だったんだ!
これは驚いた!!
「その後、この地に国を興して今のイングスランド王国が出来たんだよ 」
なるほどね。
でも、今その話関係有るのかな?
「その為か、未だにこの国自体が所有物だと言っているのがソビエ聖国なんだよ! 」
話を纏めると………
・何でも、当時禁術の召喚術を使ったのがソビエ聖国の母体となったロシナ教という宗教で、大ロシーナ帝国の国教だったんだ。
・要は当時の進行作戦の失敗と勇者の出奔、しかも召喚陣の完全破壊とイングスランド国王の建国のおまけ付きで内部闘争が始まる。
・その為、皇帝派と教皇派、ウラル公爵派に別れて内戦に突入、現在の東ロシーナ王国とソビエ聖国とウラル公国の3国に分裂した。
・現在も勇者は、自国の物だと主張しているのがソビエ聖国で、たま~に忘れた頃に一方的に使者を送ってきては、一方的にソビエ聖国への恭順と東ロシーナ王国に対しての宣戦布告をしろと一方的に要求しているんだよ、ここ1000年ほど。
…………なにそれ?
ウワァ~、シカシ………シツコイネ。
あれ、それだと東ロシーナ王国も似たような事は言ってくるのでは?
「当時の皇帝派は勇者召喚自体が反対だったらしい。何せ召喚陣を動かす為だけに、生け贄と称して2万人分の奴隷や信者を魔力欠乏症生急性ショック死させたらしい。だから皇帝派、今の東ロシーナ王国は、教皇派であるソビエ聖国が憎いらしい 」
ウワァ~、何その宗教?
もう邪教の類じゃないの?
「もっとも東ロシーナ王国には、ソビエ聖国がこのような卑劣な要求が来てるが我が国は、専守防衛はするが侵略はできないので申し訳ないが、ソビエ聖国にその様に言ってくださいと親書と一緒に送っておいたよ。たぶん、東ロシーナ王国から笑い者にされただろうね 」
ウワァ~、国王様もエゲツナイ!
確かに敵の敵は味方だけどね。
「ま、現在は、東ロシーナ王国とは貿易協定を組んでいるし、コウライ王国とも貿易協定を組んでいるからね、ある程度の情報は来てるよ 」
何かこの国には有るよね、絶対にMI6みたいな組織有るよね。
「そこで何故、海軍の増強をする事になったかと言うと、どうも聖国は、我が国で内乱を興して混乱した隙に季節風を利用して、大量の船を使って一気にイングスランド大内海を渡る計画らしい。そして反乱軍と呼応して占拠するらしいな 」
「そんな事になってるのですか? 」
リチャード王子もビックリしてますね。
僕も驚いたよ。
「そこで内乱を起こそうとしているのが貴族派の連中でその中心がマンチェスター侯爵らしいのだが……… 」
「決定的な証拠が無いと! 」
「確かに証拠がないと何もできませんね 」
「何故、その様な情報が? 」
うん、リチャード王子が聞いてくれるから質問しなくて助かるよ。
「そこにおる息子からの情報だよ。しかし良いのか、お父上を裏切る行為をしても? 」
「はい、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、私の母は、王都の商家ムーアー家の娘でまぁ、マンチェスター侯爵領に行ったときに侯爵に見初められて側室にと強引にさらわれた様なもので母方のお祖父様も怒ってましたが相手が侯爵なのでどうしようもなく結局は泣く泣く輿入れすることになったのですが………それからは地獄の日々を送ることになり……… 」
うん、聞いてられないよ!
内容は………
・まず、定番の姑のイビリ!
・正妻のいじめ!
・しかも屋敷も別でほぼ民家のボロ屋敷
・しかも親の商家からの献金の強要
………と数えたらきりがないらしい。
ロジャー先輩が生まれた後も………
・お前は継承権が無い妾の子だから期待はしていない。
・成人するまでは一応面倒は見るが成人になったら出ていくこと。
………と正妻に言われていたらしい。
ロジャー先輩も苦労してたんだね。
ロジャー先輩の母上も心労で既に亡くなっていてマンチェスター侯爵家には恩はなく怨みしかないので意思返しで高等部の商業科にトップで入ったらしい。
学費は母方のお祖父様、商家のムーアー家の援助を受けたらしい。
そして今は王国の文官として給金で、学費を返済しているらしいです。
〔うん、なんも言えない……… 〕
「現在、マンチェスター侯爵領はかなり財政的に危険な所まで来ているらしい。何せ領軍には金を掛けて強化している癖に領民からは搾取はしても施しは一切無いと、しかも配下の子爵、男爵家には献上させておる癖に国に納める税金は不作と称してケチっているしどうしようも無いとしか言えんよ。しかも贅沢三昧ときた! 」
宰相様も遠慮無しだなって………ウワァ~、これは破産破滅一直線だよね。
どうするんだよあの侯………あ、あの方法ならってなにこのテンプレ予想?
「それでここに進行するとして何時になるかだが………軍の予想では? 」
「ハ、現在ソビエ聖国は戦力の低下の回復のためすぐには動けないかと。それと食料備蓄もなく今から貯蔵して船舶の準備等、進行作戦をするにも速くても5年後、遅くても10年以内にはと予想しています 」
「マンチェスター侯爵領の状況からしてこのままだと速くても6年後、遅くても10年、本当に飢饉が発生した場合は即でしょうね。しかもある程度攻めてからの援軍待ちの持久戦を考えているらしいが……… 」
ウワァ~、なにその戦略は?
すると………早くて僕が高等部の2年生の時かな? 早くて………
〔うん、卒業までは頑張ってほしいね(笑) 〕
「そうするとまだ時間はあるな。それでフリート子爵、現在のポーツマツでの建造スケジュールはどうなっておる? 」
「エ、建造スケジュールは、バーミンガム辺境伯爵様の許可が無いと……… 」
「別に良いぞ、フリート子爵。基本お前が仕切ってるのは皆知ってるからな 」
父上はかなりばらしているよ。
………仕方がないね。
「では………現在、ポーツマツ造船所ではメインドックで中型貨客船2隻の建造と新型の揚陸艦の試験艦を1隻建造中です。その後は新型揚陸艦を3隻作りましてそのあとに護衛専用の艦艇も作る予定です。また、中型船専用のドックも3ヶ所ほど建設中でしてそれができれば中型貨客船と貨物専用船、中型護衛艦も建造予定です 」
「そうか、そうするとその艦艇はどうするんだ? 」
「予定ではそれぞれ王国、バーミンガム、エジンバラの海軍に納品予定です 」
「後は建造速度だが5年後までにどのくらい用意できる予定かな? 」
「予定通りなら、新型揚陸艦4隻、新型大型護衛艦が3隻、新型中型護衛艦が8隻ですね 」
「すると延びれば更に増やせると? 」
「そうですね。それと貨物船も作りますし小型の哨戒船も作りたいしね 」
「すると貨物船の建造を棚上げにして護衛艦を作ればもう少し増やせると? 」
まぁそうなるよね。
「いえ陛下、海上輸送力を考えますと、貨物船を現在の8隻ともう8隻は必要かと。また、中型の輸送船も必要ですし、減らされても困ります 」
「ウ~ン、宰相の言う事ももっともなんだが………困ったのう 」
ウ~ン、そんな事言われてもね。
「なるほどのう。なら建造ドックが増えれば更に増やせるのでは? 」
「確かにそうですが………予算は大丈夫ですか? 」
「確かに心配だのう………宰相、その辺はどうかな? 」
「わかりました。その件はロジャー、言いなさい 」
「ハ、説明させていただきます。今年度の…………………………… 」
もう、経済の話は難しいよぉ!
要約すると………………
・今年度も麦等の穀物の生産は一部地域を除いて順調で今年も大豊作の予定。
・備蓄小麦等の戦略物資の備蓄も問題なし。(約3年分の備蓄量)
・各鉱山、ダンジョン経営も問題なく順調。
・海洋資源(漁業)も順調に成長中。(河口にての養殖等の事業)
・その他各地域での魔物の討伐による素材の収益
………等々基本、順調な国家運営状況だった。(一部地域を除いて )
あ、でもその一部地域が弾けたら………飛ばないか? 備蓄量!?
「一応、万が一にも一部地域が破綻しても大丈夫な様に王家直轄領とエジンバラ辺境伯爵様の領内の在る場所に密かに備蓄しています。後、もう一ヶ所予定しています 」
ウァ~、もう国は破滅前提で動いてるよ。
「それで後釜は彼で良いか、宰相? 」
「問題は有りません。ロジャー三等書記官は優秀過ぎて私も困ってますよ。もう一等書記官にして私の後釜にしたいぐらいですよ 」
エェ~! ロジャー先輩は、まさかのエリート街道爆走中ですか!
しかももう三等書記官って………異例の出世ですね!?
〔どんだけ優秀なんだよ! まさにワイバーンからドラゴンが生まれたってか? 〕
「宰相閣下、勘弁してください。私は領地経営なんか無理ですよ! 」
「そのわりにある男爵領地の問題と解決案を出してたった3ヶ月で正常にしたくせに今更何を言っておる? 」
どうもロジャー先輩は、どこかの男爵領地の問題を解決して出世したらしい。
そして今は、宰相様の下にいるらしいね。
「さて、マンチェスター家の問題は良いとして、問題はフリート子爵の今後の事だな 」
エ、矛先がこっちに来たけど………僕、何かしたかな?
「フリート子爵にはブルー島とバーミンガム領のシード島の領地ができたのだが、子爵領地としてはかなり小さい。やはりそれでは他の領主に舐められるのはワシとしても我慢ならない 」
何で?
「そこでじゃ、南方の王家直轄領のフェロー諸島を子爵領に編入させようと思う。まぁ、フリート子爵が学園を卒業後に開発を始める事にすれば暫くはほっといても良い。開発を始める時は王家も援助するから心配するな 」
………あれ、父上から聞いたのと若干ニアンスが違うような?
まぁ実際にはフェロー島は、資源の宝庫の様な予感がするけどね。
〔調査次第だね 〕
「それとな、確認だがハリー校長、フリート子爵の成績はどうなんじゃ? 実際は 」
「その件ですが、実際フリート子爵の学力に関しては既に高等部に入れても問題の無いレベルですね。全くバーミンガム辺境伯爵夫人の教育は凄いですよ。学園の講師に招きたい位ですよ 」
「その辺はエジンバラ辺境伯爵家の方からもお礼を。我が娘、メモリをよくぞSクラスに入れるまでにしてくれたと、妻と2人喜んでいますよ。ジョージ、ありがとう 」
「アル、それは妻に言ってくれ。私は何もしとらんしな。それに努力したのは娘さんだろう 」
「オッホン、そのぐらいで。フリート子爵の武術についてはグリッド武術教官よりですね 」
「では私から。フリート子爵は、正直言ってこのまま延びれば更に強くなるでしょう。もっとも今は成長途中で体力的に難がありますが問題なくそこの兄よりは強くなるでしょうね。ワシが鍛えてイグニス現騎士団長が鍛えてますからね 」
「確かに私も甥っ子と一緒に鍛えてますが、普段授業で鍛えてるのはグリッド前騎士団長殿では? 」
「では、お互いに 」
「レベルを上げても 」
「「問題ないですね♪ 」」
こうして修行のレベルが更に上がってしまった………何でだよ!
あ、兄様が焦った顔してるよ。
「それでな校長、少し頼みが有るんじゃが 」
「何でしょう? 」
「ある程度授業を免除しても問題ないかのう? 」
「はい、実際、フリート子爵は、すぐにでも高等部に入学できる学力と武術を持ってますので問題は無いと……… 」
「それなら学園に通うのも週2日でも問題ないか? 」
「ハ、問題無いと………しかし何故ですか? 」
本当、何でだよ?
「まぁまて、後で説明するからな。ところでフリート子爵、あの一緒に連れてきた女の子は何者じゃ? 」
「………陛下、この場で言っても? 」
「問題ない、話なさい 」
「彼女はブルー島のダンジョンコアの分体です 」
「ワシは[鑑定]を持っているのは知っているの 」
「はい、知ってます。一応僕も持ってますが……… 」
「なら良い。所でだ、彼女はただのダンジョンコアの分体なのか? 称号に[アルテナ女神の加護]が付いておるが? 」
あ、しまった!
[完全陰隠] で隠すの忘れてたよ!
「創造主神様であるアルテナ女神様の加護を持っているとはな。お主も持っとるだろう! 」
はい持ってます………なんて言えるかよ!
困ったな、一応持ってない事にしときますか………(バレてっぽいけど)………
「………持ってませんよ。欲しいですけど……… 」
「………まぁ良い。それでな、彼女に何をさせるんじゃ? 」
「………今の所は特に………将来的には………世界の海洋を冒険したいので、一緒に連れて行きますよ。それにそれ用に船も作ろうかと思いますので………その船のコントロールするためのスキルも持ってますので………ただ、子爵になると色々と動けなくなりそうなので………どうしましょう? 」
もう、汗だくですよ!
「ほう、そうか。てっきり神託でも受けたかと思ったぞ! 」
………全く焦るよねぇ………どうしよう………。
「え~と、………むさしちゃんがアルテナ女神様に頼まれた事が有るらしいので次いでにこなそうかと………思いますが 」
ベストアンサー………だよね。
「ほう、してその内容は話せるかの? 」
あ、まずったかな?
「え~と、………どうも物捜しと言いますか、ハッキリ言いますと神具の破片の回収ですね。それをしてほしいと……… 」
皆さん驚いてますよ。
確かに壮大だよね。
「………それは世界中にか? 」
「はい。正確には、殆ど海中に有りますが結構散乱してるとか? 現場に行かないと無理だそうです 」
「なるほど、その為の船か………で、何時建造するのか? ドックはどうするのか? 」
どうするのか………困ったな。
「………今考えているのは、ブルー島ダンジョン内で建造しようかと……… 」
「それは何故かな? 」
「………長期間の航海をするとなるとかなりの大型船、しかも強力な防御力も必要かと、更に世界中の海には何がいるかわかりませんので……… 」
「しかし何故ダンジョン内で建造するのじゃ? 」
「………それは、ダンジョンコアの力を借りる為ですね。ドックの建築も簡単にできそうですし、建造に関しても材料から人手まで簡単に揃いそうですしね。ただ時間が掛かりそうですが……… 」
材料は丸々武蔵残骸+4隻分だしね。
人手はスケルトンスミスとゴーレムを大量発生させるだけで行けそうだしね。
〔そんな事できるなんて、言えないけどね……… 〕
「それはそうじゃの。で、実際どのくらいの規模になるのじゃ? 」
「………建造してみないことには………わかりませんので 」
全く、言えるかよ!
元は7万トンクラスの船で、作ろうとしてるのが約10万トンだなんて!
〔まぁ、大和級のデータを元に弱点を潰して全通装甲船体に改造する予定だしね♪ 〕
「まぁ良いが、いつ頃の完成かな? 」
「一応未定ですね。まだ設計図も有りませんし……… 」
何せロンドン級でも1万トンクラスだしね。
「それなら良い。しっかりとした船を作りなさい。それとな、フリート子爵に別に頼みがある 」
やな予感……………どうなるの?
③〇〇〇〇〇〇〇
イングスランド国王の文官制度について
イングスランド国王の文官制度は、完全実力制度であった。
階級も宰相をトップに1等書記官~5等書記官で最初は5等書記官からスタートする。
採用されるには………
・まず、採用試験で篩に掛けて、一定水準に達していない者は切り捨てる。(コネが有っても切る)
・採用になっても仕事はハードで行きなり新人に大きな仕事をやらせてみたりする。(勿論、先輩の手助けもちゃんと有ります)
・ある程度慣れると適材適所に配属していく。
・優秀なら出世は速いがダメなら万年ヒラ。
・なお、不正・賄賂・無駄遣い等、ヤラカシタ者はそれなりの罰を受ける事になる。
………と、結構厳しい。
〔査察専門の部署が有るらしい。国王様直属 〕
これは、初代国王様、井川君がかなり厳しめに決めたらしい。
給料は良いがその分働けスタイルだった。
〔パブリックサーバント(公僕の誠心)かな? 〕
ロジャー先輩は、ある中立派男爵領の危機的状態を上司のお供に視察していて何気に提案したら、なんとその提案が当たって解決してしまった。
実際は水不足の解決に治水の仕方、工事の方法と予算的な事等指導予定だったが、ロジャー先輩の一言で男爵が頑張った事になっていた。
〔その為、上司は宰相様に報告、ロジャー先輩は宰相様に才能を見いだされて直属の部下になったらしい 〕
ただし、国としての組織で地方貴族領に関しては査察しても明確な不正でもない限り取り締まりができない事になっていた。
これは何でもかんでも中央から指示しても発展できない事を初代国王様が指示していた為だった。
某侯爵領に関しては、かなり無理に隠しているが、収益が堕ちているのも事実なので様子見している状態だった。
実際は、税金が高くて払えずに農民が耕作放棄して逃げてる為だった。
〔もっとも、逃がし屋(実は海賊スペクターの副業)が大金貰って他領に逃がしたり、拐って大陸方面に奴隷として売り飛ばしたりしていた 〕
③〇〇〇〇〇〇〇
うん、色々と有るんだね、国際状勢。
ロジャー先輩はいつの間にか出世街道をばく進中?
そしてまだ有る陛下の突っ込み?
次の投稿は大晦日か元旦かな?




