捕まった竜
「えっ?!」
其処には…檻の中には水色の小型の竜がいた。
「捕まっているのか?!」
竜は静かにこちらを見ている。
「…答えろ。この竜はお前らのペットか?」
ラムセスが先程の年端もいかない少年の首を掴みながら連れて来た。
「ち!違う!これは黒豹王様へ売るために捕まえたやつだ!」
「そうか。
…で、お前はさっきの親玉の子供か?髪も赤いし、顔もよく似ている」
「!!父ちゃんをどうしたの?!まさ…」
少年が言い終わる前にゴキリと…嫌な音がしてラムセスの手から少年が落ちる。
「はっ…ラムセス!!相手は子供じゃないか!!どうして!!」
その少年は…もう息をしてなかった。
「黒海賊の子供だ。早めに殺しておいた方が面倒が少ない」
平然と言い放つラムセスに…俺はやりきれない気持ちを自分の拳に八つ当たりするように爪を食い込ませる。
こんなにも…ラムセスは冷酷だったのか。
今まで俺に見せて来た顔は本当に甘い部分で…本当にはこんなにも怖くて冷たいのかと…思い知る。
「…そうだ。竜は?」
檻の中からこちらを伺う竜。
敵意はないのか、静かにこちらを見つめている。
よく観察すれば体は水色で、瞳はピンク。翼も生えている。
口と前足には黒い鉄で出来た口輪と手枷がされている。
「鍵があれば開きそうだね」
「鍵はこれか。
…よし、開いたぞ」
檻の後ろの壁に下げてあった鍵でラムセスは檻を開け、竜の手枷と口輪も外す。
「ぷはっ!
助かったわい」
「…え?」
その竜は何と女性の声で喋った。




