グローリーベアーズ
ラムセスを見れば敵大将ともう一人を相手に戦っている。
「援護に行こう、ヴァン」
「……」
俺に手を伸ばすユリの手が握れない。
その手はさっき殺した海賊の血で赤く染まってる。
(何やってるんだ俺…立て…立て!)
立ちたいのに立ち上がれない。
全身が震えて…脳裏にアルム兄貴の姿がチラつく。
「ぐあぁっ!!」
俺が何も出来ない間にラムセスは海賊の一人を倒し、大将を追い詰めていた。
「答えろ…貴様等は俺の宣言を聞いた上で黒海賊をしてたな。
何故だ?」
海賊の大将の肩に剣を突き刺しながらラムセスはそう問う。
「はっ、今更海賊がやめられるか!
それになぁ、俺はノーザンライツに恨みがあるんだよ!!」
「ほぅ…」
「忘れたとは言わせねぇぞ!ヴァン!お前らのせいで俺は白獅子にとっ捕まったんだ!
何とか逃げ出して来てこうして復讐に来たのに…」
俺はユリに助け起こされながらその海賊の大将の元へ行き、そいつの顔をじっと見るが何も思い出せなかった。
「…誰だっけ?」
「忘れたとは言わせねぇぜ!
俺はグローリーベアーズのバルクス様だ!」
「…知らない」
過去に会った事あったっけ?
昔はやんちゃしてたから恨まれるような事してたかもだけど。
「話は済んだな」
そう言うとラムセスは海賊の大将の首をはね、船の甲板に他の海賊の首と一緒に並べ出す。
その頃にはスズちゃんも他の海賊を倒し終えていた。
「…何してるんだ…ラムセス…」
「あぁ。超小型掲示板にある海賊懸賞金システムを使うんだ。
こうして倒した海賊の顔を撮ると…
見ろ。討伐済になって金が振り込まれるんだ」
「…」
まるでゲームでもするかのようにラムセスは超小型掲示板で次々と殺した海賊の顔を撮って…撮り終わると海に海賊の死体を投げ込む。




