第6話[イケメン転校生現る]
ジョンの父親は格闘家だった。
国内でも有名な選手で、ジョンが産まれた時に世界最強の格闘家だと自慢する為にデストロイ杯に出場した。
だが、一回戦の相手にやられ病院に運ばれるもそのまま亡くなってしまう。
一度も我が子を抱く事なく、ジョンの父親はこの世を去ったのだ。
シングルマザーを決意したジョンの母親だったが病気で倒れてしまい入院する事になる。
幼いジョンを一人にする事はできない。
だが、ジョンの面倒を見てくれる身内も居ない。
そんな中、ジョンの父親が通っていたジムの会長がジョンの面倒を見てあげる事を言いにジョンの母親の病室に訪れた。
ジョンの母親はその申し出を受け入れる事にした。
そして年月が過ぎ、ジョンは幼いながらも国内トップの選手となる。
父を遥かに超える才能。
大人を交えた試合でも負ける事なく、優勝しファイトマネーを稼いでいった。
優勝する度に母親の病室へ行きトロフィーを母に見せる。
母はすごいねと一言しか言わず、決して笑う事はなかった。
ジョンはその度にまだ足りないんだと感じる様になっていった。
そしてジョンが13歳の時、デストロイ杯が開催される。
ジョンはそれに参加する事に決めた。
父でもなし得なかった偉業。
僕がこの大会で優勝すれば、きっと母さんも喜んでくれる。
そう思い参加を決めたのだった。
だが、会長はこれに反対する。
デストロイ杯は危険な大会だ。
ジョンの父親も死んだ。
そんな大会にジョンを行かせる訳にはいかない。
そう思い反対する。
何度言っても断られ、しまいには母に相談するとまで言われた。
そんな事されればサプライズの意味がない。
どうやったら参加できるか悩み、国内にある格闘技総合協会に足を運んだ。
ジョンは国内で有名な選手。
受付も顔パスで通れる。
そして、協会の会長に相談する。
「うむ、面白い。史上最年少で優勝…。デストロイ杯始まって以来の偉業だ。」
これで参加できると思ったジョンだったが、協会側から二つの条件を言われ、それが守れなかったら参加は認められないと告げられた。
一つ目の条件は協会側の用意した選手三人を一発も喰らわずに倒す事だった。
それを見事にクリアするジョン。
そして二つ目の条件、デストロイ杯の試合で一発も喰らわない事。
これが二つ目の条件だった。
先程倒した三人もデストロイ杯出場経験があるらしい。
ならば何の問題も無い。
そう思い、ジョンはその条件を受け入れる事にした。
そしてデストロイ杯が開催され、試合に臨むジョン。
一回戦、二回戦と順調に勝ち進んで行く。
そして、準決勝。
対戦相手に一発も喰らわずジョンは勝利した。
興奮する協会の会長。
「ここまで来れば条件何て関係無い。優勝を狙うのじゃ。」
興奮する協会の会長に言われ、ジョンは笑顔で応える。
条件何て関係無いか、この程度の大会だとは思わなかった。
次の試合も楽勝だろう。
そう思いながら、ジョンは控室で横になりながらモニターに映る試合を見ていた。
この試合の勝者が僕の決勝の相手となる。
そう考えながら見ていたが、中々決着がつかない。
それでも我慢して見ていたが、まだ決着がつかない。
そして痺れを切らし、ジョンは未だに準決勝をしている二人の所へ向かう。
こうなりゃ乱闘だ。
僕があの二人を倒し優勝してやる。
そう思いジョンは二人の所へ向かう。
長い時間試合をして、二人は消耗しているのでは?
ふと、そんな事を思ったが、関係無い。
どの道、この後すぐに決勝何だから問題はないだろう。
そもそも、さっさと決勝進出を決めない二人が悪い。
そう自分に言い聞かせ、恭之助とハナの試合に割り込み、全力で恭之助を殴った。
これであと一人。
そう思いハナに攻撃をしようとした時だった。
「邪魔してんじゃねぇ。このクソ餓鬼が。」
ハナの強烈な蹴りがジョンを捕らえた。




