第3話[お嬢様は不登校]
その日から、アリスの兄はボランティアに参加する様になる。
この前の少年と一緒になる時もあれば、ならない時もある。
だからといって、手を抜く事はせずに彼は頑張ってゴミを拾った。
やがて…。
(この前、ボランティアで掃除した公園。)
少年の言っていた意味を理解した。
楽しそうに公園で遊ぶ子供達。
自分の頑張りが彼等の笑顔の支えになっていると思うと嬉しくなる。
そうか、これが見返りか…。
少年と出会い、新たに世界が広がった気がした。
やがて、アリスの兄は彼と同じ学校に行きたくなり、父に相談した。
特に偏差値も低く無く、進学校だった為、反対する理由も無く、少年と同じ学校に行く事を許可した。
それを見ていたアリス。
私もお兄様の様に素敵な友人を見つけたい。
そう思い、アリスは父親を説得し、私立の中学校へ行くのを止め、公立の中学校へ通う事にした。
だが…。
「うっ、何これ。」
給食が口に合わず、残してしまう。
父にその事を相談し、アリスだけシェフに作らせたお弁当を食べる事になる。
掃除の時間にはアリスだけ掃除をせずに、グランドが雨で泥だらけの時は体育に参加しない。
屋外だからという理由で水泳の授業をせず、教室で読書、自転車通学なのに高級車で通う。
音楽の授業では一人だけバイオリンのレッスン。
そういった行動のせいか、アリスには友達ができなかった。
ただ一人を除いては。




