第13話[デタラメ学園]
この日、蛇乃は達子との待ち合わせ場所へ朝の五時から達子が来るのを待っていた。
手鏡を手に、溜め息が出る。
ハナとの闘いのせいか顔が腫れている。
こんな姿、達子に見せられない。
でも達子とデートがしたい。
乙女心全開で待つ事、五時間。
達子が現れる。
「蛇乃、早かったんだね。もしかして待った?」
「うん、五時間位待ったよ。」
絶句する達子。
五時間って、準備とか考えると午前四時とかには起きているって事だよね。
えっ、何で?
私、伝え間違えたかな?
「あの、私、十時に待ち合わせって言ってなかったっけ?」
「うん、言ってたよ。待ちきれなくて来ちゃった。」
顔を赤らめる蛇乃。
いや、待ちきれなくて来ても、私は居ないよ。
そう心の中でツッコミ、達子たちはお店へ向かう。
その後をつける三つの影。
その影に気づかず、二人はお店へと入る。
「この間、お兄ちゃんからお小遣い貰ったから、ここは私が奢ってあげるよ。遠慮なく頼んでね。」
笑顔で話す達子だが、達也の金で奢られると思うと気分が悪い。
「達子、ここは私が奢るわ。」
お小遣いなら、母からたんまり貰っている。
別に達子に奢られる必要は無い。
「えっ、でも…。今日は蛇乃を喜ばせようと決めてるから、奢られるのはちょっと。」
達子の気持ちは嬉しいのだが、達也の金なのがどうも…。
それに私を喜ばせるなら、恋人になったり、キスしたりとかしてくれる方がいい。
とはいえ、そんな事を口に出しては嫌われてしまう。
私も少しは成長してるのだ。
「分かった。じゃあ、甘えちゃおうかな。」
達子の表情がパァっと明るくなる。
時には折れる事も重要だ。
考え方、考え方に寄っては達也の金でも我慢できる。
あいつの金で達子とイチャイチャしてやる。
そう考えると大分マシだろう。




