第12話[ハナの過去]
恭子の顔を見れば分かる。
あれだけ蹴られたのに綺麗だ。
それに、ハナなら恭子を一撃で気絶させる事は簡単だろう。
なのにそれをしなかった。
それに、ジョンを倒したあの日だってそうだ。
私と闘いたいのなら普通に恭子に頼めば済む事だ。
嫌いな相手に恩を売り、利用するなんて事、私なら絶対にしない。
結局、差異狂流を憎みきれていなかったのだ。
その事を指摘され、ハナは黙り込んだ。
「ハナちゃん、気にしなくていいのよ。恭子は丈夫だから。小さい頃なんて、両手離しできると言ってトラックに…。」
恭子は慌てて翔子の口を塞ぐ、だが、既にその話しを知っている蛇乃に暴露されてしまった。
「ハナさん、違うんです。あれは蛇乃の嘘です。」
平然と嘘をつく恭子に、蛇乃はニヤけながら恭子に言う。
「憧れの人に平気で嘘をつく何て、恭子ちゃんは悪い子でちゅね。」
涙目になりながら恭子は蛇乃をポカポカと殴る。
そんな恭子の頭にハナは手を置き、そして負けを認めた。
「はぁ、全く三王全員に勝つ何て、本当に凄い奴だよ、お前は。」
ハナは拳を握り蛇乃に突き出す。
「また一から修行し直して、今度は絶対に勝ってみせる。」
闘志を燃やすハナに対し、蛇乃は気怠そうに溜め息を吐いた。
「いや、あんたの勝ちだから。」
蛇乃の言葉に、ハナが笑う。
「最初の試合の事は気にしなくていい。あれはノーカンだ。」
その言葉に対し、蛇乃は首を横に振り答えた。
「あんたが気絶する前に降参しといたのよ。」




