第8話[平和な日常]
部屋に行き、ウォシュレットを止める。
びしょびしょに濡れた床をタオルで拭き、従業員は頭を下げて出ていった。
「恥ずかしい。」
ポツリと呟き、両手で顔を覆う。
顔は真っ赤に染まり体温が上がる。
恥ずかしいと連呼しながら時雨はホテルの床を転がって気を紛らわす。
しばらくして落ち着きを取り戻した時雨は眠る事にした。
立ち上がり、電気を消す為に壁のボタンを押そうとしたが手を止め考える。
本当にこのボタンであっているのか?
一通り使い方を教わったが、おしりのボタンの一件で自身を無くす。
村では紐付きだったが、ホテルには紐が付いていない。
また下手に行動して恥ずかしい思いをするのは嫌だ。
時雨は電気を消すのを諦め、明るいままで眠る事にした。
翌朝、デタラメ学園の校長が迎えにくる。
時雨は支度を済ませ部屋から一歩出た。
「えっと、時雨君。その寝巻きはホテルの物なので着てきちゃ駄目だよ。」
慌てて部屋に戻り寝巻きを脱ぎ、昨日の服に着替える。
てっきり貰えるものだと思っていた。
昨日同様に顔が赤くなり熱を放つ。
着替えを終え、ホテルの前にある高級車に乗りデタラメ学園へ向かう。
車に乗るのが初めての為、時雨は子供のように、はしゃぐ中、運転手は咳込み、窓を開けていいか校長に尋ね、許可を貰い窓を開けた。
時雨の服に染み付いた死臭のせいで運転手は吐きそうになっていた。
何時間か車を走らせ、ようやくデタラメ学園に着く。




